ブログ『海と空と花』

 「Summer !!!」(2011年7月23日)

 

今宵は趣向をかえ、お気にいりのブログを紹介したい。

空花さんの『海と空と花』

蒼穹のもと、波に洗われる、ふたつの百合。

三拍子そろつた空花的空間。

彼女の写真と言葉があれば、ボクのコメントなんて蛇足だ。

 

 

 

 

 

http://blog-imgs-34.fc2.com/n/e/a/nearfuture8/R0010252.jpg

 「corner」(2010年12月28日)

 

静かに青くそこに在りたい

 

 

横須賀美術館だろう。

あかるい冬の海。

三浦半島にあるだけで、建物は翠玉の様にかがやく。

美術館のなかでも絶景をのがさない、空花さんのGRD。

どれだけ美に貪欲なのか?

 

 

 

 

 

http://blog-imgs-34.fc2.com/n/e/a/nearfuture8/R0017780.jpg

 「かそけき秋」(2010年11月18日)

 

見渡せば花も紅葉もなかりけり

浦の苫屋の秋の夕暮れ

 

藤原定家

 

定家の歌を分析していて、興がひかれる。

一気にひろげた画面を、「なかりけり」で大胆に打ち消す。

虚無の風景にぽつんと置かれた、浦の苫屋。

その寂しさがたまらない。

……なるほど。

批評にこそ、当人の本質があらわれる。

『海と空と花』を分析する鍵を手にいれた。

 

 

 

 

 

http://blog-imgs-34.fc2.com/n/e/a/nearfuture8/R0021166.jpg

「クロス」(2011年5月20日)

 

雨が降るごとに

深まる緑と

木漏れ日の万華鏡

 

幾種類もの感情が交叉する

初夏

 

箱根湯本で。

『ゼルダの伝説』のダンジョンみたいで興奮する。

「海と空と花」の前二つは、すでに当ブログの読者に紹介したが、

こまつたことにボクは「花」にまるで無案内。

でも「緑」は好きかな。

海と空と花と、緑。

相模国。

日常に山水がある、贅沢な国。

「木漏れ日の万華鏡」、「交叉する感情」。

詩的だけど、眺めそのままでもある。

空花さんは、複雑な風景をシンプルに切りとる。

ゲージュツぶらない。

 

 

 

 

 

http://blog-imgs-34.fc2.com/n/e/a/nearfuture8/R0021722.jpg

「線路脇」(2011年6月19日)

 

もしあなたを一瞬でも癒せたのなら

 

雨に打たれて

濡れて

最期の淡い水色を滲ませてから

色褪せ

朽ち果ててしまっていい

 

あなたはすぐにあたしを忘れて

振り向きもせず

足早にこの駅から立ち去っていくの

 

あたしは

線路脇のかなしい紫陽花

 

それが宿命

 

原宿駅の「宮廷ホーム」。

美の狩人は、名のある景色に、おのが心をみいだす。

 

 

 

 

 

http://blog-imgs-34.fc2.com/n/e/a/nearfuture8/R0011428.jpg

「問い」(2011年3月19日)

 

そして今日も

よく眠れずに

おかしな夢を見た

 

小さなシアターにいると

8年も前につきあっていた人がスクリーンにあらわれて

「元気か?」と私に問う

 

私は言葉に詰まる

嘘をつくのが下手なのだ

 

横浜みなとみらいのクイーンズスクエア。

彼女の最愛の街だ。

幼いころ住んでいたボクも、多分そう。

海と空と花と緑と、闇。

アトリウムが、ゴシック教会にみえる。

モノクロームの告白。

 

 

 

 

 

http://blog-imgs-34.fc2.com/n/e/a/nearfuture8/R0010739.jpg

「小さな光」(2011年2月15日)

 

そういえば子供の頃

海の近くに住むとか

猫と暮らすとか

そんな小さな夢をもっていたっけ

 

手に入ると

どうして夢はその光を失ってしまうんだろう。

 

そして

どうして大人になると

「あなたの夢は何?」

って聴かれなくなるんだろう。

 

そんなのってつまんないよ。

 

ひたすら、闇。

ほのかな光は掻き消されそう。

大胆不敵な虚無の風景。

野暮と知りつつ、さつきの鍵で批評するなら。

 

 

 

 

 

「姉」(2011年1月17日)

 

(略)

でも、私は知っている。

本当に何かあったら、必ず私のことを助けに来るだろう、と。

そして、私も必ず彼女に助けを求めるだろう、と。

そんな姉妹関係で良い、と思っている。

かわいげのない妹かもしれないけれど。

 

空花さんは、随筆もすぐれる。

ぜひ全文読んでほしい。

優秀で、支配したがる姉。

距離をおきたい、のんびり屋の私。

でも、ふたりしか分らないつながりがある。

……姉妹百合?

なんてボクの悪趣味はともかく、例の天災を予見した様な文章だ。

めつたに陽のあたらぬ心のどこかで、ちいさな花をそだてる。

『海と空と花』をひらくたび、そんなささやかな幸福を感じる。




関連記事

テーマ : GR DIGITAL
ジャンル : 写真

タグ:  
最近の記事
記事の分類
検索とタグ

著者

苑田 謙

苑田 謙
漫画の記事が多め。
たまにオリジナル小説。

Twitter
メール送信

名前
アドレス
件名
本文

カレンダー
01 | 2020/02 | 03
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
月別アーカイヴ
02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03