『チアーズ!』
リンジー・スローン
チアーズ!
Bring It On
出演:キアステン・ダンスト エリザ・ドゥシュク ジェシー・ブラッドフォード
監督:ベイトン・リード
制作:アメリカ 2000年
「わたしのオッパイさわつてみる?」とか「売女ぢやないわよ」とか、
やたら歌がエロくて、オジサンはうれしい。
この大柄の赤毛は、前部長の「ビッグ・レッド」さんで、
チアリーディングチームを全国優勝にみちびいた。
しかし代替りのあと、部員たちは振付の盗作を指摘され、
彼女がとんでもないビッチだつたと知る。
投票であたらしいキャプテンにえらばれ、有頂天のトア。
必要最小限の色素をのせた、きめこまやかな肌。
演じるキアステン・ダンストは、お母さんがスウェーデン系だとかで、
まるでイケアの家具の様にうつくしい。
この画像では飛び跳ねてるので、顔だちについては以下でふれます。
クレア・クレーマーとニコール・ビルダーバック
「わざとらし……」と心中穏やかならぬチームメイト。
だがブロンドの新部長にとつて、この程度の反応は想定内。
指名は確実だけど、そのときは大喜びすると決めていた。
いづれにせよ反感は買うから、素直にふるまう方が得策。
「やつぱウチらの代つて大切にしたいし~」なんて、体育会系の女性はよくいう。
縦より横。
女子サッカーを見にゆくと、そんな性向のちがいを感じる。
軍隊みたいに、女子チームは戦わない。
男は命令系統を重んじるし、命令で動くこと自体、案外楽しんでたりする。
……そうそう、キアステンの顔の件でしたね。
彼女をブス扱いするのは、もう止めてもらいたくて。
審美眼のない人間ばかりで絶望します!
本作をボクは劇場でみて、その美貌に惚れこんだのに。
目がふたつ、鼻がひとつ、口もひとつ、
そして……ええと……まあいいや、話を先にすすめませう。
左から二番目がガブリエル・ユニオン
振付を盗まれた「クローヴァーズ」と一悶着おこす、新部長。
作中でくわしく語られないが、黒人が多い地域の高校らしい。
チアリーディングは競技スポーツ風に進化したとはいえ、
やはり白人中心の世界で、だからこそ卑劣な行為は許されない。
前代の負債は、横のつながりで償却する。
資金難をのりこえ、晴れて全国大会で活躍するクローヴァーズ。
『チアーズ!』はスポ根映画だけど、政治も織りこまれ、
単に勝ち負けを競うだけではない展開が、すがすがしい。
ハントリー・リッター
決勝開始まえ。
ライリー・スミス?
思わせぶりな会話をかわす二人。
このネタは主筋にからまず、若干サムいし、邪魔とすら言えるけど、
ホモぎらいのボクでも、あるべき場面だとおもう。
マイノリティへの、やさしい視線。
十年ぶりにみても、やはりラウル・ゴンザレスにクリソツだつた、
ボーイフレンドを最後に手にいれるキアステン。
どことなく小憎らしく、ブスだのなんだのと悪口をいわれるが、
女子は嫉妬されるくらい優等生であつてほしいな。
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