『映画 ハートキャッチプリキュア!』

 

映画 ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?

 

出演:水樹奈々 水沢史絵 桑島法子 久川綾

監督:松本理恵

脚本:栗山緑

作画監督:上野ケン

制作:日本 平成二十二年

[新宿バルト9で鑑賞]

 

 

 

花とファッション、女の子の大好物を貪欲にもりこんだハトプリが、

映画化にあたり選んだ舞台は勿論、花の都パリ!

つぼみは、ゆつたりしたブロッサムカラーのベアトップのワンピに、

黒のカットソーをあわせ、いつもよりシックなよそおい。

ファッション部部長のえりかは、襟と袖口にファーがついたブルゾンで、

異国でも動きやすそうだが、ボトムスはショートパンツにニーソックス、

さりげなく女らしさをアピールするのがさすが。

パリジェンヌにだつて、まけてない。

 

 

『ハートキャッチプリキュア!』の見どころを問われたら、

その心のうつくしさだと、ボクは答えるだろう。

道に迷つたつぼみは、傷だらけの狼少年オリヴィエと出会うが、

ほうつておけず世話をやき、花の都でも戦いに巻きこまれる。

そこいらの作品なら、「御都合主義」と笑われてもおかしくないが、

もしキュアブロッサムが困つた人間を見捨てたら、「原作をねじまげた」と批判されるはず。

 

 

 

 

 

おばあちやん子のつぼみは、やけにことわざにくわしいが、

フランスではオリヴィエ少年に、「袖ふりあうも他生の縁」をおしえる。

二〇〇一年のフランス映画、『アメリ』をおもいだした。

あの名作には、「ことわざをたくさん知つてる人間に悪人はいない」というセリフがある。

ボクは昔、ことわざ大好き少年だつたから、うれしかつた。

慣用語の意義をつたえるアニメなんて、他にないとおもわれる。

キュアムーンライトが世界を破壊せんとたくらむ敵と対決する、

ガルニエ宮の場面では、平素は理知的な彼女が激昂し、こうさけぶ。

人の心をしらないあなたに、世界をかたる資格はない!

このまつすぐさが、なによりも尊い。

 

 

 

 

 

 

終盤、劇場内で色とりどりの光がゆれて何事かとおどろいたが、

中学生以下の入場者にライトがくばられていたらしい。

 

 

妖精の合図にあわせ、懸命に応援したわけだ。

カワイイなあ。

ファッションモデルをつとめるコッペ様がおかしいEDがおわると、

明るみはじめた暗闇を、あたたかい拍手がみたす。

 

 

おもいやりの心。

 

 

その大切さ。

 

 

 

人の心をしること。

 

 

そして、自分の心をひらくこと。

暗がりでライトをふる少女の何倍も年をとつているボクは、

彼女たちとおなじ空間で鑑賞するのが恥づかしかつたのだが、

価値ある何かを一緒にまなべたことを、いまでは誇らしくおもう。


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テーマ : ハートキャッチプリキュア!
ジャンル : アニメ・コミック

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苑田 謙

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