キドジロウ『嫌な顔されながらおパンツ見せてもらいたい』
嫌な顔されながらおパンツ見せてもらいたい ~余はパンツが見たいぞ~
作者:キドジロウ
原作:40原
脚本:新木伸
配信サイト:『となりのヤングジャンプ』(集英社)2019年-
単行本:ヤングジャンプコミックス
[ためし読みはこちら]
『嫌パン』は40原によるイラスト同人誌が原作で、アニメや小説になるなど、
ムクムクと人気コンテンツに成長しており、今度は漫画の単行本が登場。
本作のテーマは、タイトルが説明してくれている。
嫌がる女の子を説得し、軽蔑されながらパンツを見せてもらう話だ。
主人公は「豪徳寺一声」。
17歳という若さで巨大な財閥を率いている。
天の啓示を受けたかの様に、イッセーはパンツへの欲望に目覚めた。
最初のターゲットはメイドの「伊藤ちとせ」。
報酬は身長と同じ高さに積まれた札束で、ちとせの場合は1億6千万円。
パンツを見せるだけで。
セクハラおよびパワハラに当たる案件だが、好条件なのは否定できない。
おやつのスコーンであっさり買収されてイッセーに協力する、
同僚メイドの「菜々子」がいいキャラしている。
イッセーは大金持ちなのに公立高校へ通っている。
「藤野咲子」はギャルっぽい同級生だ。
本作はエピソードが練り込まれている。
イッセーはまず札束を積むが、それだけで女の心は動かない。
時間をかけて相手の人となりを知り、自分の真意も理解してもらい、
最終的にはこちらの欲望を進んで受け入れるよう仕向ける。
1巻でターゲットとして登場する女の子は4人。
地味な書店員の「松浦詩織」など、それぞれタイプが異なる。
よくよく考えれば、パンツがセックスより下等ってことはないし、
そこで展開される駆け引きは、まさにラブコメのそれだ。
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