くりもとぴんこ『あたしの家庭教師がショタなんだけど』
あたしの家庭教師がショタなんだけど
作者:くりもとぴんこ
掲載誌:『ヤングエースUP』(KADOKAWA)2017年‐
単行本:角川コミックス・エース
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20歳の派手めのギャル「水緒」が、片思いの相手に気に入られたくて、
隣にすむ男子小学生「要」に受験勉強を助けてもらうとゆうコメディ。
タイトルが基本設定を言い尽くしている。
水緒は9歳年上だが、要はIQ200。
シーソーみたく上下関係がコロコロいれかわる。
緊張感をはらんだやりとりが見どころ。
あかるく素直な水緒は、愛嬌のあるキャラだ。
ご近所さんにも積極的に話しかけるが、外見が目立つので敬遠されることも。
後書きによると、これまで作者はおもに4コマ漫画を発表してきたが、
投稿時代はずっと少女漫画を描いていた。
急に泣き出すなど、水緒の情緒不安定な様子をうまく表現している。
本作は「ザッピング」とゆう手法を採用している。
水緒と要のあいだで1話ごとに視点をいれかえ、おなじエピソードを語る。
諸刃の剣と言えるだろう。
立場がかわるたび新発見があり、ストーリーの深みは増すが、
だれが主人公か明確でないので、感情移入しづらくなる。
要がみせる憂いのある表情は、ショタ好きを満足させるだろう。
あと小学校のシーンに登場する、クラスメートの女子たちがやたら可愛い。
おねショタもロリもいける、めづらしい作家だ。
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