川浪いずみ『籠の少女は恋をする』

 

 

籠の少女は恋をする

 

作者:川浪いずみ

掲載誌:『月刊コミック電撃大王』(KADOKAWA)2017年‐

単行本:電撃コミックスNEXT

[ためし読みはこちら

 

 

 

全寮制の女子高を舞台とする百合漫画だ。

僕の分類で言えば「クラシック百合」に相当するだろうか。

お姉さまがいて、挨拶はごきげんよう、みたいなアレだ。

 

作者の初単行本らしい。

背景描写が特別に巧みとゆうわけではないが、

むしろスカスカな感じが、漠然とした不安をかきたてる。

 

 

 

 

主人公の千鶴は、転校初日に身体検査をうける。

膣鏡をつっこまれ、処女であるかどうか確かめられる。

 

そこは特殊な学園だった。

少女たちは、裕福な男に「高値で売れる」よう教育されている。

 

 

 

 

「実技」の授業もある。

買われたあと役立つスキルを、女同士でみがく。

でも、ただの勉強では終わらないかもしれない。

 

 

 

 

同室の「冬子」に買い手がつき、卒業式がおこなわれる。

ウェディングドレスみたいな衣装を着せて、おくりだす。

悪趣味だと眉をひそめる生徒もいる。

 

いささか型破りな世界観の作品にちがいない。

 

 

 

 

やや理論的に本作を分析してみよう。

 

物語にはかならず「嘘」がある。

むしろ嘘があった方がおもしろいが、その数はひとつであるべき。

本作は「娼婦を育成する教育機関」と「百合」とゆう、二つの嘘をついている。

こんな学校があってもいいけど、でもそこで百合なんてあるかな?

読者はそう疑問におもう。

プロットに負荷がかかりすぎ、ギシギシ悲鳴をあげている。

 

ただ上掲画像からわかる様に、はっと息をのむ瞬間が本作にはいくつかある。

そのページをひろいあつめ、脳裏でつなぎあわせつつ読む作品だろう。

百合漫画は本来、そうゆうものではないか。





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