各務浩章『くにはちぶ』

 

 

くにはちぶ

 

作者:各務浩章

掲載誌:『少年マガジンエッジ』(講談社)2017年-

単行本:マガジンエッジコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

タイトルの「くにはちぶ」とは、いわゆる「村八分」の拡大版。

全国民が総掛かりで、法にもとづき、ひとりの中学生を無視する。

イジメの根絶を目的として。

 

無作為にターゲットにえらばれたのは、中学2年の「道端たんぽぽ」。

なにも知らない今は、めぐまれた家庭でしあわせに暮らす。

 

 

 

 

ある日、中学校に国の役人がやってきた。

たんぽぽが無視の対象にきまったと、冷酷に告げる。

したがわない者は現行犯逮捕するとも。

 

 

 

 

いきなり親友を無視するなんて、不自然なまねはできない。

やさしい「しろつめ」は、人生を棒にふる覚悟でたんぽぽに接触する。

そして、その場で逮捕される。

 

 

 

 

家では、料理上手のママが約束どおりカルボナーラをつくっていた。

ただし、たんぽぽの分はない。

監視カメラがしかけられており、家族でさえ法の適用外ではない。

 

 

 

 

食べるものがないのでコンビニへゆく。

レジで店員が相手をしない。

よくみると壁に自分のポスターが貼ってあった。

 

コントラストを強くきかせた表現が、苛酷なストーリーをきわだたす。

 

 

 

 

おもったのは、たんぽぽの立場って、本人が考えるほど悲惨なのかなってこと。

なにしても無視されるなら、やりたい放題できそうだが。

変装するとかインターネットをつかうとか、抜け道もいろいろあるはず。

 

とは言え、したり顔で語るテレビのコメンテーターなど、

本作の世界観は、われわれの日常の延長線上にあるのが怖い。

日本人がいちばん苦手な、ジョージ・オーウェル的社会風刺に、ある程度成功している。





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苑田 謙

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