『オリエント急行殺人事件』
オリエント急行殺人事件
出演:ケネス・ブラナー ジョニー・デップ ミシェル・ファイファー ジュディ・デンチ
監督:ケネス・ブラナー
脚本:マイケル・グリーン
撮影:ハリス・ザンバーラウコス
製作国:アメリカ
公開:2017年
[予告篇はこちら]
名高い推理小説の映画化だ。
長距離夜行列車が雪崩のせいで立ち往生したその夜、殺人事件がおこる。
犯人は、乗員乗客のうちにしかありえない。
監督のケネス・ブラナーが、探偵エルキュール・ポワロに扮する。
ベルギー訛りの特訓をうけたとかで、堂々たる芝居だ。
撮影はハリス・ザンバーラウコス。
『スルース』以降のブラナー監督作4つに参加している。
65mmフィルムで撮った映像は艶があり、「密室劇」を盛り上げる。
僕は1974年の映画の方は未見だ。
予告篇を見るかぎり、似通った印象をうける。
舞台が限定的なので、大きくいじり様がないのでは。
ブラナー監督作は『マイティ・ソー』と『エージェント:ライアン』を見ている。
正直、よくわからない人物だ。
シェイクスピア俳優としての輝かしいキャリアがある一方で、
最近では映画監督としてハリウッドで商業的成功をおさめている。
この記事を書く前に、若書きの自伝『私のはじまり』(白水社)を読んでみたが、
イギリス劇壇に無知すぎて理解がおよばなかった。
たぶん27歳で劇団をたちあげて苦労したので、監督業に適応できるのだろう。
ジュディ・デンチは、劇団の旗揚げ時に演出家として関わった戦友だ。
(ブラナーは『マイティ・ソー』でもアンソニー・ホプキンスを引っぱりこんでいる)
本作の大テーマとして、「人間の本性は善か悪か」とゆうものがある。
尻の青い若者ではなかなか表現しきれない領域であり、
ブラナー監督はアンサンブルを指揮して、その高みへ到達している。
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