タチバナロク『また、片想う。』

 

 

また、片想う。

 

作者:タチバナロク

掲載誌:『月刊少年エース』(KADOKAWA)2016年-

単行本:角川コミックス・エース

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恋心を打ち明けられず、悶々とする乙女のストーリーとおもわせるタイトルだが、

主人公の「詩帆」は早くも第1話で、幼なじみの「司」と交際をはじめる。

 

 

 

 

ふたりきりの帰り道、司がペシミスティックな恋愛観を開陳する。

「両想いの恋」なんて存在しないと。

だって恋する者同士でも、その想いはイコールじゃない。

おたがい片想いしてる様なものだ。

 

 

 

 

憂鬱な予感をはらむ一方で、恋愛モノらしい見せ場もえがかれる。

3話でのういういしい初デート。

『可愛い上司を困らせたい』でもおもったが、

タチバナロクは女の服と肉づきのよいカラダにこだわりがあるらしい。

 

 

 

 

4話で、もうひとりの幼なじみである「元明」から告白され、板挟みに。

本作はここまで、よくある恋愛モノの範疇におさまっている。

 

 

 

 

ところが5話で物語は急展開。

ネタバレを避けるため具体的に書かないが、

制服のまま川に入りたくなるほどの事件がおきる。

 

 

 

 

本作は、『時をかける少女』(1967年)から『君の名は。』(2016年)まで、

日本のサブカルチャーで根強い人気を誇る「タイムリープもの」の系譜につらなる。

でも様子がおかしい。

元気な司をみて涙を流しながら駆け寄る詩帆の目に映ったのは、

恋人であるはずの男が見知らぬ女とやけに親しくする姿。

 

僕が「タイムリープもの」を好きじゃないのは、主人公が自動的に賢くなるから。

ゲームでリトライをくりかえすみたく単純で、興ざめする。

けれども『また、片想う。』の作品世界は、時間を遡るたび、

どうやら人間関係がまるごとリセットされるらしい。

人生は偶然の積み重ねであるわけで、それが当然とも言える。

どれだけ頭をつかっても、一寸先さえ誰にもわからないから、

恋ってステキなんでしょとゆう、明確なメッセージを発信する要注目作だ。





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