神崎かるな/黒神遊夜『武装少女マキャヴェリズム』6巻
2017年03月27日23:27
漫画
武装少女マキャヴェリズム
作画:神崎かるな
原作:黒神遊夜
掲載誌:『月刊少年エース』(KADOKAWA)2014年-
単行本:角川コミックス・エース
女帝・天羽斬々との戦いに決着がつく。
ひたすらボコりあったあと、女帝がダウンし、デレておわり。
武術の巧妙な駆け引きを、詰将棋みたく緻密にえがける、
この作者たちにしてはぞんざいなセットピースだったかもしれない。
そして前作を象徴するキャラ、鳴神虎春が登場。
『しなこいっ』オールスター化が加速する。
神崎&黒神ファンで、虎春を嫌いな者はいない。
孤高の天才ぶりが彼女の魅力。
心臓がやぶれそうな緊迫する場面でも微笑をたやさず、
こんがらがった詰将棋を瞬時に解き、痛烈な一撃をくりだす。
闇夜にはしる迅雷の様に、世界をおのれの色に塗りかえる。
その色は、黒々とした赤。
「骨の髄まで病んだ血脈」とゆうテーマが、武リズムでも復活した。
打ち切られた前作の信奉者としては複雑な気分だ。
どうかんがえてもストーリーが破綻している。
主要キャラの輪やメアリがあっさり端役に降格したのを許容するのはむつかしい。
新章突入で新キャラも続々とあらわれる。
容貌、服装、口調……あいかわらず冴えてる。
連載を打ち切られようが、ストーリーが破綻しようが、
作者が癌で大腸全摘出しようが、ビクともしない世界観。
4月からアニメがはじまるが、あまり期待しない様にしている。
だってファンの理解すら超える異色の作家の特異な作品を、
手際よく料理できるアニメ職人なんてそういないでしょう。