蟹丹『かわずや』
かわずや
作者:蟹丹
掲載サイト:『コミックNewtype』(KADOKAWA)2016年-
単行本:角川コミックス・エース
恰幅のいいカエルが店主をつとめる、片田舎の駄菓子屋を舞台とする漫画。
女子高生の「ゆう」がアルバイトではたらいている。
ゆうは雨宿りをしているとき、カエル店長に傘を貸してもらい、
その人柄(?)に魅力を感じて仕事を手伝うことにした。
なぜ店長がカエルの外見なのか作中で語られないが、
描き込みが緻密で、ひとつの世界観として成立している。
カエル店長には子供がいる。
妻とは死別したらしい。
ゆうが幼子をあやす姿は結構サマになっていて、
カエル店長とは夫婦みたいな雰囲気となる。
題材こそ『だがしかし』や『のんのんびより』などと共通だが、
あまりドタバタしないノスタルジックな作風が印象的。
特に深刻な事件はおきず、ゆったり物語はすすむ。
プールでカエル店長に乗ったり、季節ごとのイベントを満喫。
ふたりの関係が具体的に進展したりはしないが、
黒髪ショートのJKが好みなら、感情移入しながら読めるだろう。
本作は蟹丹の初連載。
もともと同人活動で活躍していた様だ。
ゆるいと言えばゆるいが、これも東方世代の特徴かもしれない。
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