鬼八頭かかし『たとえ灰になっても』2巻

 

 

たとえ灰になっても

 

作者:鬼八頭かかし

掲載誌:『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)2016年-

単行本:ガンガンコミックス

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2巻では、命懸けの丁半ダウトに決着がつく。

「通し」をつかった山田により主人公のユキが追いこまれるが、

実は……とゆう、ギャンブルものの作法にのっとった仕掛けをみせる。

 

 

 

 

山田の良心が崩壊し、エゴイズムの虜になってゆく過程を、

作者は底の底まで徹底的にえがく。

福本伸行で言うと『銀と金』にちかいストーリーだ。

 

 

 

 

煉獄的な空間での、美少女のアバターをもちいたギャンブルとゆう、

ちょっとわかりづらい本作の構造には、おそるべき爆薬が設置されていた。

こればかりは読んで確かめてくれとしか言い様がない。

 

 

 

 

本作のおたのしみ、拷問シーン。

天使クロエルが用意したのは「ファラリスの雄牛」。

『処刑と拷問の事典』(原書房)によると、

冷酷な僭主ファラリスでさえ不快感をしめした、最悪の拷問器具だ。

 

 

 

 

クロエルは『カイジ』で言うと、兵藤や利根川に相当する敵役だが、

それらには求めようのないエロスが本作を特別なものにしている。

 

 

 

 

僕は中山敦支の『うらたろう』を読んで、受け手が物語に対し、

「そこまでやるか」とおもったとき、作り手は成功したと言えるとおもった。

クロエルはまさにそれ。

想定以上に非道なので、かえって魅力的。

 

 

 

 

作者は原因不明の眼病(強膜炎)を患い、激痛と闘いながらの執筆だったらしい。

おそらくハードな物語が、作り手の心身を蝕んだのだろう。

受け手としても全力で食らいつかねばならない。





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テーマ : 漫画
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