須藤佑実『ミッドナイトブルー』

『花が咲く日』

 

 

ミッドナイトブルー

 

作者:須藤佑実

発行:祥伝社 2016年

レーベル:フィールコミックス

ためし読み/同作者の『流寓の姉弟』の記事

 

 

 

7作をおさめる短篇集だ。

ストーリーはどれも練りこまれ、流れる様に読者をいざなう。

繊細さと親しみやすさが同居する絵柄とあいまって、

この作者独自の世界観をかたちづくっている。

 

結論を言うと、大傑作だ。

 

 

 

 

冒頭の『箱の中の想い出』が白眉とおもう。

居酒屋で偶然再会した、教師と元生徒。

5年前に卒業した元生徒は、ひそかに教師にあこがれていた……。

そんな典型的な恋愛モノのプロットに、「整形手術」とゆうテーマをからめ、

ミステリ仕立ての複雑なあじわいにしている。

 

 

『今夜会う人』

 

 

『流寓の姉弟』と同様に、作風は総じてノスタルジック。

そして寓話的でもある。

バーではたらく「キツネ目の女」がフックになってたり。

 

 

 

 

『白い糸』は、大学の女の先輩と男の後輩の話。

出会ったとき先輩はナース服を着ていた。

服飾系のサークルでモデルをつとめてたとか。

 

あざやかなセンスで情景を切り取り、浮遊感をもたらす。

 

 

 

 

『流寓の姉弟』で子供の世界をえがいた須藤は、

本書収録の『ある夫婦の記録』で、奇妙な夫婦のカタチを提示。

 

まだ単行本は2冊めだが、作風は幅広い。

 

 

 

 

あえて俗なレッテル貼りをすると、「現代文学」風の作品群と言えるが、

女子や風景のうつくしさで、漫画のポテンシャルを最大限にひきだす。

この眼差し、髪、服装。

だれが須藤佑実より魅力的な短篇を描けるのだろう?





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テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

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