佃煮のりお『ヒロインボイス』

 

 

ヒロインボイス

 

作者:佃煮のりお

掲載誌:『月刊ComicREX』(一迅社)2016年-

単行本:REXコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

「山田乙女」はスターを夢見る演劇少女。

舞台のオーディションをうけるつもりが、

会場をまちがえてアニメのアフレコ現場へまぎれこむ。

 

 

 

 

勘違いしたままアフレコがすすむ。

乙女は地声が高い、いわゆる「アニメ声」で、

演劇よりむしろ声優としての適性があった。

 

 

 

 

乙女の演技は初挑戦ながら、監督や音響監督をうならせる。

役を取られた「綾瀬すず」の立場がないが。

 

 

 

 

乙女はその場でスカウトされ、事務所に所属することに。

さらに人気声優であるすずとのユニット結成を持ちかけられる。

 

しかし、すずは猛反対。

乙女にはプライドを傷つけられたばかりだし、

「枕営業」の濡れ衣を着せられたトラブルで、人間不信に陥っていた。

 

 

 

 

『ロミオとジュリエット』の読み合わせをするふたり。

乙女は芝居への情熱と、役に入り込む才能で、徐々にすずの信頼を得てゆく。

 

 

 

 

すずが頑なに新ユニット結成を拒むのは、

身に覚えのないスキャンダルで周囲に迷惑をかけたから。

それでも乙女は、世界は理不尽だからこそ一緒にやるべきと説得。

「悲しいことは半分こ……」は百合的名言だ。

 

 

 

 

副主人公であるすずの、複雑な性格の描写に惹かれる。

先輩風を吹かすくせにコミュ障で、アフレコ現場ではいつもぼっち。

あれこれ言い訳するのが可愛い。

 

佃煮のりおの前作は、軽いノリの男の娘もの『ひめゴト』だが、

本作は意外なほど、登場人物の葛藤に焦点をあてたストーリーになっている。

中学生のころ声優を目指していたとゆう経歴が大きいのかもしれない。

 

 

 

 

ツインテールの「椛沢芹香」は、すずが所属していたユニットのメンバー。

異常にすずを敵視し、潰そうとする敵役だ。

どうやら偽のスキャンダルを流したのも芹香らしい。

 

装飾の多い独特の絵柄で描かれる、声優業界の裏表。

かわいくて、かつ読み応えのある漫画が読みたいなら、自信をもって推薦できる。






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テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

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