タヤマ碧『氷上のクラウン』

 

 

氷上のクラウン

 

作者:タヤマ碧

掲載誌:『good!アフタヌーン』(講談社)2015年‐

単行本:アフタヌーンKC

[ためし読みはこちら

 

 

 

世界の頂点をめざすフィギュアスケーターの物語である。

表紙をかざるのは中3男子「優馬」だが、

本稿は陰影にとんだ高1のヒロイン「いぶき」を中心に書く。

 

 

 

 

遠野いぶきは全日本ジュニアチャンピオン。

ことしは満を持して全日本選手権に初出場する。

母親は元選手、顔もスタイルもよく、フィギュア界で知らない者はいない。

 

 

 

 

母である「田村日向子」は早逝した。

伊藤みどりの様な天才ジャンパーだった母の映像を見ると、瞳はかがやく。

まるでディズニーやジブリのアニメみたいに。

 

 

 

 

母とは性格も体型もことなる。

採点基準の変わったフィギュアは、当時とは別の競技になった。

ジャンプだけでは勝てない。

それでも、母のスケートを受け継ぎたい。

もうこの世にいないから、なおさらいっそう。

 

 

 

 

強すぎる思いが、いぶきを追いつめる。

体の成長期に入り、身長は小柄だった母を遥かに超え、

スケーターとしてのバランスを完全に見失う。

 

 

 

 

ジャンプ恐怖症となり、競技続行さえ危ぶまれる事態に。

いぶきは、母の代名詞であるトリプルアクセルを捨てると決意。

母とは正反対の、こまかい技術で勝負するスケーターをめざす。

 

 

 

 

母に憧れて始めたのに、頑張れば頑張るほど、自分のスケートは母を否定する。

内なる幻影がいぶきを責め、苦悩させる。

 

フィギュアスケートとゆう心理的に興味ぶかいスポーツを題材に、

少女の深刻な葛藤をえがいており、読み応えがある。

独特な太めの描線によるスケート場面、ちょっとした表情や仕草など、

技術点・構成点ともにハイレベルな新人だ。






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