佐原ミズ/楠みちはる『神様のジョーカー』

 

 

神様のジョーカー

 

作画:佐原ミズ

原作:楠みちはる

掲載誌:『イブニング』(講談社)2015年-

単行本:イブニングKC

[ためし読みはこちら

 

 

 

6ページめ、ヒロイン「茉洋(まひろ)」の登場シーン。

腰の入ったいいキックのあと、気安く甘える。

そして、きょうは家飲みしようと誘う。

童顔だが、大きめのピアスは学生っぽくない。

このコはいったい何者か、だれでも気になる。

 

 

 

 

テキパキと服を脱ぎ、ヘアバンドで短い髪をまとめる。

斜め後ろから見る耳がセクシーだ。

 

 

 

 

ビールの空き缶が積み上がってゆく。

茉洋は出版社の広告局ではたらいている。

ストレスのたまる仕事だ。

 

正面むいた女子の笑顔は、かわいくて当たり前。

疲れた横顔もうつくしく描けるがゆえに、

佐原ミズはデビューから13年の中堅作家となれた。

 

 

 

 

恋人の「希和(きわ)」が茉洋と出会ったのは、大学のオープンキャンパス。

1歳上の女子大生の笑顔がまぶしくて、恋に落ちた。

こいつが自分の物になってほしいと、フェンス越しに願った。

 

佐原ミズは僕の好みからすると線が細すぎるし、

楠みちはるは車に興味ないしと、作者両名とも縁がなかった。

ただ、この組み合わせはいい。

アニメ原作の『ほしのこえ』に対する驚くほど高い評価から判断すると、

佐原は作画に集中した方が、繊細な個性が際立つらしい。

 

 

 

 

希和は、女流作家にありがちなモヤシ野郎でなく、やることはやる。

佐原はあまりセックス描写が得意じゃない様だが、

左ページ2コマめで茉洋が布団をひきよせる手つきとか色っぽい。

 

もともと楠によるネームが存在したが、

なんと彼は38年の漫画家人生でネームを描いた経験がなく、

汚すぎて判読不能のため、佐原が自由に描いてるとか。

 

 

 

 

就職した希和の同期である「友里」はクールな黒髪美女だが、

ピアスが女らしい潤いを確保。

女の手や耳や横顔が織りなすサスペンス。

 

 

 

 

先輩で、恋人で、少女の様で、少年の様で。

自由奔放だけど、しっかりしたOLでもあり。

ストーリーもおもしろいが、茉洋の多面的な魅力の前では霞む。






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