江島絵理『少女決戦オルギア』2巻
少女決戦オルギア
作者:江島絵理
掲載誌:『ヤングマガジン サード』(講談社)2014年-
魔法をつかうJK同士が、夜な夜なガチで殺しあう。
『少女決戦オルギア』は、血の匂いのする百合漫画だ。
なんといっても「日常パート」がたのしい。
「雪の女王」の異名をもつ西見堂さんが、
クレープ屋さんでコミュ障っぷりを発揮する場面とか。
カラオケ店では、とあるバンドの中二病曲を熱唱。
女の子が女の子らしく、イキイキしてる。
2巻は新キャラ「瑠璃ノ森もえ」が、おいしいところを掻っ攫う。
腕の腱を切り、反撃の手段を奪ってから、じっくりねっとり拷問。
ぢゅぽぢゅぽと、ナイフを体内に出し入れする感触をあじわいながら犯す。
八十八良『不死の猟犬』の「白雪姫」を髣髴させるが、
見開きで狂気の百合を見せつける豪胆さは、中山敦支的でもある。
細密なナイフの描写が怖さを増幅。
外見は女子力高そうなもえが、暴力衝動に目覚めたきっかけも描く。
内面をさぐる鍵となるエピソードだ。
バトルは魔法のエフェクトが迸り、格闘ではスカートがヒラヒラと舞う。
「舞子vsもえ戦」は、「パラメータ」をめぐる駆け引きが熱い、論理的な構成。
たあいない日常、ギャグ、葛藤、狂気、戦略、バイオレンス……。
男子以外に『オルギア』にないものはない。
これ死闘の翌日です
かわいい女の子とゆうクレープ生地にのせた、ありったけのトッピング。
病みつきになるので食べすぎ注意!
- 関連記事