佐倉綾音の欲望

 

 

『矢作・佐倉のちょっとお時間よろしいですか』第145回は、

佐倉綾音の「はわわー」な萌えボイスではじまる。

若手声優のわりに露骨な媚びが苦手で、まるで妖怪の断末魔。

 

矢作紗友里がバシッときめ、格の違いをみせつける。

「パイセンまだ全然いけるっすわ。現役ですね」

「あたりまえでしょ。何年『はわわ』やってると思うの」

 

 

 

 

ひさしぶりの「佐倉綾音改造計画」のコーナーでは、

スタッフがあやねるの代わりに七夕の短冊を書いた。

 

「浅野さんのように自分原案のアニメをつくって、主役も花澤さんにお願いできますように」

パイセンが後輩の秘めた欲望を明るみに出す。

 

「あー、花澤さんと会えるんだったらいいですね~」

正解だったらしい。

 

 

 

 

このように業界で話題のアニメ、『それが声優!』第2話である。

浅野真澄信者枠(?)であやねるも出演。

親友の声優活動を熱心に応援する百合キャラで、「らしい」配役だ。

 

 

 

 

2話ではオーディションの内幕をえがく。

新人声優の苦労話が身につまされる。

 

 

 

 

受けても受けても連敗。

自腹で買った原作本で本棚が埋め尽くされる。

落ちた作品なんて見たくもないのに。

 

 

 

 

バイトで食いつなぐ身としては、全巻揃えるのはかなり負担。

でも準備しないわけにゆかない。

 

 

 

 

はじめてレギュラーとして出演したアニメのキャラが、なんと2話で死亡。

出番は今週で最後と告げられる。

別に声優を養うため作品が存在するのではないが、それにしても退場早すぎ。

 

 

 

 

勿論、カネに困らない新人もいる。

『それが声優!』では子役出身の「小花鈴」がそうだし、佐倉綾音もあてはまる。

劇団から声の仕事へすすみ、16歳で『夢喰いメリー』の主役を獲得、

活躍の目安である「Wikipediaの太字」は29作で、実に恵まれたキャリアだ。

 

いまも親と同居してるらしく、「預金通帳を見たことがない」と語っていた。

「はわわ」や「ふぇぇ」が下手なのは無理ない。

だってオタに媚びなくても食ってけるんだもの。

 

 

 

 

そんな無欲なあやねるの内面を、パイセンはさらに深くえぐる。

「好きとは言ってたけど、結局は花澤香菜より人気声優になりたい」との短冊が。

浅野真澄とならび花澤香菜を崇拝するのは悪名……じゃなかった有名なのに。

 

「お、思ったことねーわ!!! 人気声優とか別になりたくないし」

いつになく動揺。

 

いま日本でもっとも影響力ある20代女性は、花澤香菜だろう。

声優とゆう職業が花型となるなかで、特権的地位を手にいれた。

でも入れ替わりの激しい世界だし、実際ざーさんの出演数は落ち着いてきている。

あらたな「覇権声優」をめぐる競争に、あやねるは巻き込まれた。

百合思想を世界にひろめる使命を担って。






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苑田 健

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