林哲也『ハンナ先生仕事をしてください!』

 

 

ハンナ先生仕事をしてください!

 

作者:林哲也

掲載誌:『ジャンプスクエア』(集英社)2015年-

単行本:ジャンプコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

プロ漫画家が一番おそれるもの、それは白紙。

なにを描けばよいのか。

そもそも漫画を描くことになんの意味があるのか。

発狂寸前まで追いこまれる。

 

 

 

 

「雁堵(かりど)ハンナ先生」は、現役女子高生の漫画家。

14歳でデビューし大ヒットを飛ばしたので貯金は1億あり、食うに困らない。

 

最近「漫画家の漫画」がふえてる気がするが、

本作の特色はおもいきりギャグ寄りで、女子を前面にだすところ。

 

 

 

 

JKとはいえ人気作家なので、編集者「藤崎」も頭があがらない。

一流大卒のエリートを屈服させる快感に酔い痴れる、

ハンナ先生のクズな言動がみどころだ。

 

林哲也の兄・啓太はイラストレーターで、本作を手伝ってもいる。

ブログでは、30すぎなのに仲良しな兄弟のイチャイチャぶりを女体化して記録。

客観的にみて、作者とハンナ先生の人格はかなり一致するらしい。

 

 

 

 

ハンナ先生は目を離すとすぐネトゲをはじめる。

藤崎は監視用のアカウントをもっており、会社からログインして原稿を催促。

 

 

 

 

創作活動から逃げつづけた結果、ハンナ先生はなにもかも見失う。

人生の意味さえも。

 

フリーダムな笑いは哲学的な虚無感へゆきつく。

 

 

 

 

ハンナ先生は天才なのでひとりで作業するが、ピンチなので助っ人をたのむ。

女子力高い「エイトさん」とは気が合いそうになく、男アシはこわい。

ロクに指示もだせない。

 

 

 

 

それでも土壇場で本気になり、全ページの描き直しを決断。

土下座して「1日半で42ページ」とゆうムチャ振りをする。

 

たしかにハンナ先生は、ダメダメなネトゲ廃人。

でもそれは「面白いこと」に対し正直で、貪慾なだけ。

だからこそ面白い作品をつくりだせる。

 

一般常識ではかれないクリエイター精神の核心が描かれ、感動した。

 


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苑田 謙

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