内乃秋也『湯河原くんは大山田男子高校でモテる方法を考えていたが』
湯河原くんは大山田男子高校でモテる方法を考えていたが
作者:内乃秋也
掲載サイト:『マンガボックス』(DeNA)2014年-
単行本:講談社コミックス マガジン
男子校にかよう湯河原くんが告白された。
すごくカワイイしうれしいけど、問題は相手が「男の娘」であること。
本作は、高校1年生「櫻田優くん」の可憐さを愛でるより、
思春期のリアルな恋愛模様をえがくのに力をいれる。
あえてモテない湯河原に、知り合いの女子を紹介したり。
合コンは大成功とおもったら、あとで自分の悪口をきかされる。
フリーをよそおってたが、参加者はみな彼氏持ちだったとも。
優の手のひらでころがされ、女への幻想をうちくだかれた。
それでもなお、湯河原は「普通のモテ」をおいもとめる。
そう仕向けられる。
自分が底辺のさらに底辺にいると思い知るだけだが。
女子との会話のコツまで優におそわる。
「全共感」を意識して話題をえらぶなど、読者としても勉強に。
ハーフの美少女とデートする湯河原。
穴をあけた新聞紙ごしに観察する優。
優が湯河原のモテを後押しするのは、最高の男になってほしいから。
女をしってこそ、男のよさがわかるから。
見ためは小奇麗だが、男を食い物にするのが本能の連中と、
自分はちがうってことを認識してもらえるから。
いや、外見だって女子にまさる。
贅肉のない、ちょっと骨ばった体つき。
ねぇ、ボクってキレイでしょ?
小悪魔とゆうか、肉食系とゆうか、ヤンデレとゆうか、
オソロシカワイイ男の娘の虜になる、ウツボカズラ的ラブコメ。
湯河原くんは大山田男子高校でモテる方法を考えていたが(1) (講談社コミックス) (2015/01/09) 内乃秋也 |
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