三宅大志『ろんぐらいだぁす!』3巻 サイクルイベント参加!
ろんぐらいだぁす!
作者:三宅大志
原案・企画協力:LONGRIDERS
掲載誌:『Comic REX』(一迅社)2012年-
単行本:REXコミックス
巨乳と貧乳、したたかな先輩たちの甘言にまどわされ、
ついこないだまで自転車初心者だった「倉田亜美」は、
160kmのサイクルイヴェント(アルプスあづみのセンチュリーライド)へいどむ。
なにせそこは北アルプスの山麓。
大したことないときいていた坂は、相当きつい。
ギアを一番かるくしようとしたら、とっくに最下段だったり。
「ここを越えればあとは下り坂!」と信じ、
余力をふりしぼったあとにみる風景は、つづら折れの勾配。
あっさり観念、ヨロヨロ愛車をおす。
わりとカッコわるい「サイクリングあるある」が、あいかわらずたのしい。
亜美の瞳がもっともかがやくのは、食事のとき。
「大町エイド」のねぎ味噌おにぎりは人気メニュー。
自転車女子が必死にグルメポイントを攻略する、アンチスポ根漫画だ。
制限時間は「11時間」と、特にきびしくないが、
ペース配分がへたで、くいしんぼうの亜美にあわせるうち、
いつのまにビリとなり、スタッフにリタイアをすすめられる。
おくれを挽回するため、亜美を「牽く」ことに。
スリップストリームをつかえばラクに時速40kmでる。
とゆう具合に、作者の工夫があれこれ感じられるとはいえ、
いっぱしのサイクリストとなった亜美に、かつての運動音痴の面影はない。
趣味のイラストで、チームのジャージのデザインを買って出るときの、
百合っぽい展開や、まいあがる姿を妹にみられるお約束の場面もあるけど、
ボクとしては本巻は、亜美のプリプリのお尻がみたりなかった。
彼女の尻藝は、唯一無二のサイクルエロスなのに。
「紗希さん」に、下りでもブラケットをにぎっているのを注意される。
ポジションを下ハンドルにしないと、つよくブレーキをかけれないから危険と。
紗希さんが気にするのは、伝説の「いろは坂ダイブ」の経験者だから。
エロスが後退したかわり、タナトスもペダルをふみ、物語は加速する。
![]() | ろんぐらいだぁす! (3) (IDコミックス REXコミックス) (2014/07/26) :漫画:三宅大志 原案・企画協力:LONGRIDERS |
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