ムーアの憶測

アップルI(1976年)

 

 

「コンピュータチップのトランジスタ部品数は2年ごとに倍増する」とのべた、

ゴードン・ムーアによる1965年の論文は、自他ともにみとめる「まぐれ当り」だが、

歴史的にはチアガールの声援みたいな意味があった。

この予言が世界中のエンジニアを駆りたて、半導体産業を牽引する。

ムーアの憶測は、ムーアの法則となった。

 

チップへつめこむトランジスタの数は物理的限界がある。

トランジスタは、物質の基本要素である「原子」よりちいさくできず、

単一原子によるトランジスタが存在する以上、すでに頭打ち。

 

 

作成者:Jbw2/WhiteTimberwolf

 

 

だが量子コンピュータの微視的なはたらきが、限界をデリート。

粒子は同時にふたつの状態となりうるので、

量子ビット(キュービット)は「0」「1」「01」の三つの値をとれる。

たとえば3桁の2進数なら、量子システムは8個保存できるうえ、

それらの数値で同時に計算をおこなう超高速コンピュータに。

量子コンピュータが途轍もなくはやいのは、

「多宇宙(マルチヴァース)」で同時に計算実行してるから、なんて解釈もある。

 

1957年に「多世界解釈」を発表したヒュー・エヴェレットは、

非難と無視により物理学界をおわれ、失意のまま51歳で早世した。

いまは、チップのなかに他世界への扉があるとマジメに論じられる。

 

 

DNAでつくられた論理回路

 

 

この量子コンピュータも、キュービットの寿命がみじかいとゆう難問があるが、

研究者はムーアの法則のただしさを證明しつづけるため邁進。

シリコンのかわりにDNA鎖を情報ビットの土台とする方法など模索する。

 

DNAコンピュータは、生物の設計図が暗号化された分子で、2進数の1と0をやりとり。

1994年にレナード・エイドルマンが、試験管へいれた生物分子に、

「巡回セールスマン問題」を解かせるのに成功した。

生体適合性がよく、医療分野で応用される可能性がたかい。

 

これよりさきの進化なんて、ボクには憶測すらできない。







【参考文献】

ヘイリー・バーチ/マン・キート・ルーイ/コリン・ステュアート『ヴィジュアル版 人類が解けない科学の謎』(原書房)



ヴィジュアル版 人類が解けない科学の謎ヴィジュアル版 人類が解けない科学の謎
(2014/03/28)
ヘイリー バーチ、コリン ステュアート 他

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