ニック・ビルトン『ツイッター創業物語』
ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り
Hatching Twitter: A True Story of Money, Power, Friendship, and Betrayal
著者:ニック・ビルトン
訳者:伏見威蕃
発行:日本経済新聞出版社 2014年
原書発行:2013年
2006年にツイッターがはじまったのは、スティーヴ・ジョブズに殺されかけたから。
iTunesがポッドキャスティングに参入するとゆう発表は致命的打撃で、
社員をやしなうため、「いまなにしてるか」を書くサーヴィスへ移行。
ITオタクは自分らのクールな着想を、まづ音楽ファンへ売りこむ。
テクノ系のフェスで大々的に宣伝うつも、ほとんど反応なかった。
そもそもツイッターとはなにか、社員すら説明できない。
8月下旬、ちいさな地震がおきる。
利用者はついにこのサーヴィスの威力を理解した。
それは世界最速の「ニュースネットワーク」だった。
ツイッターはCNNなどの偏向報道を是正し、国の政策へ影響あたえるまで急成長。
外国の政治指導者も、こぞってシリコンヴァレー詣でをする様に。
ヤフーやフェイスブックは買収をもくろむ。
かれらの交渉術は判でおす様におなじ。
「キミらのテクノロジーは、わが社なら一週間で構築できる。
いますぐ降伏しなければ、つぶすぞ」
そんな脅迫はシリコンヴァレーじゃ日常茶飯事、むしろ名誉だった。
創業者のひとりジャック・ドーシーは、ツイッターを電気・ガス・水道にたとえる。
それは「公共事業」なのだと。
あながち大法螺でなく、オキュパイ運動やウィキリークス騒動で圧力かけられたとき、
フェイスブックなどと一線を画し、ツイッターは中立をたもった。
だが現実世界で、高邁な理想を追いつづけるのはむつかしい。
ジョブズを崇拝し言動や外見までマネるドーシーは2008年、部下にきらわれCEOをおろされる。
後任のエヴァン・ウィリアムズは、しょっちゅうサイトがダウンし、
まぬけなクジラがぷかぷか浮いてばかりのツイッターを立てなおすが、
復権を画策していたドーシーのクーデタにあい、2010年にCEO交代。
タイムラインの陰で、血で血をあらう内ゲバをくりひろげた。
「@」をつけたリプライや「#」をつけたハッシュタグはツイッターのシンボルだが、
もとはユーザーが勝手に導入したもの。
当時のエンジニアはサイトをかるくするため、機能をとりはずすのに必死だった。
巨大なクジラは産みの親のもとをはなれ、ひとりで泳ぎだす。
2011年、ラッパーのスヌープ・ドッグが物見遊山で社屋をおとづれたとき、
一行は女子社員を口説きまわり、ターンテーブルをみつけライヴをはじめる。
マリファナ煙草を回しのみながら乱痴気騒ぎ。
やがて辯護士がやってきて事態を収拾。
社員が投稿したツイートや画像は削除される。
新CEOのディック・コストロは、「ツイッターも大人になる時期だ」と激怒した。
![]() | ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り (2014/04/24) ニック・ビルトン |
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