支那における死刑

 

 

死刑制度の世界地図、2011年度版だ。

青と緑が廃止、オレンジが執行停止、赤が存置。

つまり文明国が139、石器時代の国が58。

 

支那から中東へむかい、ずらずら赤の殺戮ベルトがつらなり、

赤をオレンジが、さらにオレンジを青と緑がかこむ。

支那こそ、死刑のグラウンド・ゼロ。

年間執行件数は多すぎて推定すら困難だが、約4000ともいわれる。

衛星国はどうしたつて影響をうける。

 

だがロシア(2009年)とモンゴル(2012年)は廃止、

太平洋のむかいのアメリカも、2000年以降激減中。

なかでも、実質的な廃止国となつた韓国の先進性がきわだつ。

いまだ中華世界の属邦にとどまる、となりの島国とくらべると特に。

 

 

黒旋風李逵

 

 

なぜ支那人は、人命をわらの犬みたく粗末にするのか。

 

たとえば『水滸伝』をよむと、あきらかに異質な、「殺しの文化」とよぶべき精神を感じる。

二挺の斧で、快楽的に一般市民を虐殺する李逵が、国民的英雄だなんて腑におちない。

おそろしい人肉茶店なるものも、よくでてくる。

 

一方で、世界史をながめると、支那は比較的平和な地域でありつづけた。

たしかに共産党独裁は最良の政治体制でないが、

柴田聡・長谷川貴弘『中国共産党の経済政策』(講談社現代新書)によると、

科挙の時代とかわらず、人材を登用し、社会を運営するシステムが機能しているらしい。

 

どれだけ国家権力に蹂躙されようが、かれらは屁ともおもわない。

メシが食えるうちは。

 

 

水牛にのり周をさる老子

 

 

『老子道徳経』第74・75・78章を通じ、さらに支那思想を精察しよう。

 

君主が、自分の生きることばかり追求するので、

民も死を軽んじ、死刑をおそれず、犯罪はへらない。

人の寿命は天がさだめるもので、君主が関与すべきでない。

シロウトが、木こりのマネして斧をふるつても、手が傷つくだけ。

聖人は、なにごとにも執着せず、赤子の様にかよわい。

水の様にしなやかで、だからこそ堅いものに勝つ。

国中の汚濁や災厄を、下流において君主がひきうけてこそ、天下はおさまる。

 

おもしろいのは、死刑の抑止力を疑問視していること。

いまの司法当局も、心底から信じておるまい。

一方で、生に執着しないのが理想だから、だれも死刑反対をうつたえない。

声高にさけんでも、バカとおもわれるだけ。

そして民草の生死は、水のごとき統治に洗いながされ、うやむやに。

 

これはこれで、辻褄があつている。

ボクは見習いたくないが。





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