ジョゼ・モウリーニョの言語ゲーム

 

 

2010年1月24日のミラノ・ダービー。

インテルが1-0で勝ち越すも、27分、スナイデルが主審への抗議で退場処分に。

敵意ある判定だつた。

 

 

(撮影:Elena Torre

 

 

ハーフタイム。

大荒れであろうロッカールームを心配し、よせばいいのに、

インテル会長マッシモ・モラッティは扉をあけた。

 

しづまりかえつていた。

モウリーニョ監督を中心に、選手が円座する。

黒板にかきこまれる戦術をじつとみつめる。

 

むこうは神経質になつてるぞ。

なにせ10人をマークすることに慣れてないからな。

この弱みをつけば、われわれは追加点をあげ、勝てる。

 

退場者がでた際の練習をしてあるから、根拠なき発言ではない。

結局2-0で勝つた。

 

 

(撮影:Новикова Юлия)

 

 

モウリーニョはまづ通訳として、コーチングの世界にはいつた。

これまで四か国で指揮をとつたが、事前にすべての現地語を習得した。

翻訳のむつかしさ、または不可能性をしつてるから。

 

 

(撮影:Lynchg)

 

 

チェルシー時代。

母国ポルトガルからつれてきたリカルド・カルヴァーリョは、はじめ適応できなかつた。

監督が報道陣に悪口をいう。

 

どうもリカルド・カルヴァーリョは、理解力に問題があるらしい。

一度知能テストと、精神科の治療をうけてはどうか?

 

辛辣な皮肉の域をこえ、人格を否定している。

流血沙汰になりかねない。

 

だがカルヴァーリョは素直にうけとめた。

モウリーニョは選手に対し、腹のなかで策略をたくらまない。

その批判に、「はやく戦術をおぼえろ」以外の意味はない。

だれよりことばを精確につかうから、いわれる側に疑念が生じない。

 

カルヴァーリョは、モウリーニョの職歴において、もつとも多く起用された選手となる。








【参考文献】

ヌーノ・ルス/ルイス・ミゲル・ペレイラ『モウリーニョ 成功の秘密』(実業之日本社)



モウリーニョ 成功の秘密モウリーニョ 成功の秘密
(2012/11/08)
ヌーノ・ルス、ルイス・ミゲル・ペレイラ 他

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