オバマ小学校の課題図書 ― ライシュ『暴走する資本主義』

モンハン

暴走する資本主義
Supercapitalism: The Transformation of Business, Democracy, and Everyday Life
ロバート・B・ライシュ
(雨宮寛 今井章子 訳/2008年/東洋経済新報社)

「最も衝撃的で、最も心震わせた本」
「一人でも多くの日本人に読んでもらいたい」
と、巻末に勝間和代という人が推薦文をよせている。
最近本屋でよく写真がかざられているオバサンだね。
『預金残高が百倍になる方法』とか『IQが千倍になる秘密』とか、
その手の本を書いて人気があるらしい。
それはともかく、コイツとギョロ目の佐藤優の顔をみると
購買意欲がなくなってしまうのはオレだけだろうか。
その「推薦文」とやらも無内容なものだったよ。
日本人が家で料理をしなくなったのは問題だ、とかなんとか。
でもこの本が「衝撃的」で「心震わせる」という評価には同意。
逆の意味で、だけどね。

著者のライシュはアメリカの経済学者で、
クリントン政権において労働長官をつとめた。
現在はバラック・オバマの政策顧問だとかで、
その著書は「民主党政権のアメリカを予測する上では必読書だ」そうです。

本当にこういう政策が実現されるとすれば、
オバマはアメリカに本物の変化をもたらすことができよう。

『池田信夫 blog』

「本当」「本物」なんて似た言葉が連続してアホみたいな文ですね。
こんな悪文のドクショカンソーブンが上位なんだから、
グーグルとかいう検索エンジンはガラクタだとしかいいようがない。
本書は夏休みのオバマ小学校の課題図書ってところかな?
とりあえず眉をつばでぬらしながらよんでみた。

ライシュは最近はやりのCSR(企業の社会的責任)の害悪を説く。
たとえば2005年にヤフーは中華人民共和国政府の圧力に屈して、
自社のメールをつかった反体制派の名前を提出したことで責められた。
グーグルも「人権」「民主主義」などの言葉を削除した検索エンジンをつくり、
道徳的な問題がある領域に足をふみいれた。
著者はこれらの企業の行動について、
それが「利益のため」であるがゆえに肯定する。
企業は利益を追求するために存在するのだから、その判断はただしい。
もし米国政府が支那の人権問題を優先的にとりくみたいのならば、
米国企業の活動に足かせをはめる法律を通過させることができる。
ビジネスはビジネスマンに、政治は政治家にまかせろということか。
聖書のことばでいいかえるならば、
「カエサルのものはカエサルに、神のものは神におさめよ」だね。
民主主義国家なのだから、政治的な問題は民主主義の手続きを通じて
解決すべきというかんがえかたは理解できる。
今日の世界においては、政府や議会がうごくのを悠長にまっている
時間はあるのだろうかという疑問ものこるけれど。

ライシュは1970年代以降の経済体制を「超資本主義」と名づける。
資本主義が暴走するなかで消費者と投資家の力がつよまり、
労働組合や監督官庁の影響力が日に日にうすれてゆく。
肥大した企業の献金によって政治は混乱し、
民主主義の水準もはなはだしく低下した。
おいおい、CSRの弊害をかたってる場合じゃないじゃん。
これじゃすくいがないでしょ。
そして著者が書く処方箋は、
・政治資金を規制する
・法人税の廃止
・企業犯罪をみとめない
というもの。
企業は「人」ではないのだから、政治に関与する資格はないし、
納税の義務もなく、罪をとうこともできない。
ちょっとまってくれよライシュさん、「法人」は「人」でしょう。
オランダ東インド会社をモデルとしてかんがえられた
有限責任をみとめる1856年の株式会社法がきっかけとなり、
法律上の権利能力をあたえたれた「人」が経済の基本単位となった。
しかし、「人」として利益をあげて国家をしのぐほどの権力を獲得した「法人」が、
いまでは「人」としての義務を免除しろ、と生物学上の「ヒト」を恫喝する。

著者の意見はわからなくもない。
企業はいまや巨大な怪物と化した。
弱体化した政治体制ではそれをおさえることはできない。
だから、怪物は怪物同士で共食いをさせて生命力をよわめれば、
民主主義も健全な機能をとりもどすことができるのでは?
そううまくいくかよキチガイ学者!
怪物が肥えふとるのをだまってながめていれば、
二十一世紀のイギリス東インド会社がうまれるだけだ。
徴税権をはじめとするインドの統治権を手にいれ、
海軍兵力まで保有していたおそるべき「株式会社」。
なに?
いまは植民地時代じゃないから大丈夫?
なぜあなたがたはそんなに楽天的なのですか?
なんにせよバラック・オバマの背後にはこういう過激派がかくれており、
キチガイじみた政策を実現しようとねらっていることは理解できました。

こんなドクショカンソーブンを書いたらオバマ先生におこられるかな?
まあ、書きなおすのも面倒なので投稿しておきます。
オバマ先生自身はひょっとしたらいい人なのかもしれませんが、
そのトリマキがどれだけトチ狂っているのかについては
以下の記事も参照してくださいませ。

関連項目:ニホンザルを差別するオバマボーイズ
関連記事

テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

最近の記事
記事の分類
検索とタグ

著者

苑田 謙

苑田 謙
漫画の記事が多め。
たまにオリジナル小説。

Twitter
メール送信

名前
アドレス
件名
本文

カレンダー
01 | 2020/02 | 03
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
月別アーカイヴ
02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03