板倉梓『野村24時』の無表情キャラ・月さんはカワイイ
ブッキラボーはノッペラボーぢやない
野村24時
作者:板倉梓
掲載誌:『まんがライフオリジナル』2010年~
単行本:バンブーコミックス
父の借金を背負わされ、路頭にまよつた野村中也35歳独身が、
雪・月・花の三姉妹と同居することになる四コマ漫画。
単行本は全部よんでるのでボクは一応板倉梓ファンだとおもうけど、
あえて位づけするなら、『少女カフェ』>『タオの城』>本作>『あかつきの教室』か。
なんで今回は、ブッキラボーJK月さんに焦点をあてる。
昼は不動産会社ではたらく野村は、夜もコンビニでバイト。
月さんが支配する職場だ。
でもたまにボロをだす。
「ポテちんは…」
月さんはお菓子ずき。
「ポテチ」ではダメです、「ポテちん」でなくては。
「…へっち」
クシャミも殺人級の愛くるしさ。
三点リーダとひらがな三文字から、愛嬌がこぼれおちる。
野村の不手際であんまんを食べそこない激怒!
大切なのは、外見より中身。
どれほど甘いものを愛しているか、震える腕がつたえる。
ちなみに月さんはつぶあん派。
帰宅したらお汁粉ができてて、途端に機嫌がなおる。
ほつぺたがほわほわん。
無表情の意味は「表情がない」ではない。
「表情に嘘がない」つてこと。
借金もち中年の境遇はうらやましく、荒唐無稽なファンタジーといえるが、
一番オジサンを警戒しそうな年ごろの月さんがイイ雰囲気になるので、
逆におもしろくよめてしまう。
ほのぼのしてるのに妙にエロい、板倉梓の幻術が炸裂する。
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