なじみ『しょうこセンセイ!』

 

 

しょうこセンセイ!

 

作者:なじみ

掲載誌:『まんがタイムきらら』(芳文社)2018年-

単行本:まんがタイムKRコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

目覚ましと同時にガバッと起床したのは「吉田翔子」。

身長120センチで、年齢は8歳だが、やる気が半端ない。

 

 

 

 

実は、翔子の職業は高校教師だった。

天才なので特例として認められたらしい。

真摯に生徒とむきあう姿勢は、同僚からも評価されている。

 

 

 

 

翔子は子供なのでよく転ぶ。

オリエンテーションの時間に膝を擦りむいたときは、

保健室で生徒に手当てしてもらった。

ジタバタする姿がかわいい。

 

 

 

 

普段から小さい翔子だが、ときおりデフォルメキャラに変貌する。

これが反則的なかわいさ。

得意の工作をするときとか。

 

 

 

 

頑張り屋さんでも、甘えたいときはある。

母の海外赴任がきまったときは、感情を抑えきれなかった。

 

 

 

 

本作が初連載で初単行本となる作者なじみは、

主人公にかわいさを詰め込んだと、あとがきで語っている。

たしかに詰め込みすぎてパンク寸前な気もしなくはない。

 

その一方で、脇役はみな普通にかわいい。

翔子の歓迎会をひらいた、居酒屋での大人女子トークは、

きらら作品でいうと『スロウスタート』に匹敵するたのしさ。





関連記事

テーマ : 4コマ漫画
ジャンル : アニメ・コミック

タグ: きらら系コミック  ロリ  萌え4コマ 

仁山渓太郎『津軽先輩の青森めじゃ飯!』

 

 

津軽先輩の青森めじゃ飯!

 

作者:仁山渓太郎

掲載サイト:『マンガクロス』(秋田書店)2018年-

単行本:チャンピオンREDコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

青森県のご当地グルメをテーマとする作品である。

 

主人公の「都飯美(みやこ めしみ)」は東京出身だが、

大学卒業後、青森の新聞社で働きはじめた。

右も左もわからない土地で苦労するが、そんな飯美に対し、

地元を愛する「津軽先輩」がおいしいものを紹介してくれるのだった。

 

 

 

 

本作に登場する食べ物は、八戸名物の「せんべい汁」など、

どちらかと言えばB級グルメ寄りだ。

高級すぎたりレアすぎたりで味が想像できない、なんてことはない。

 

だすけ青森のグルメを引っ張ってるのは八戸だはんで!

 

 

 

 

下北半島のむつ市では、とれたてのウニ丼に舌鼓をうつ。

山盛りなのに2000円。

東京では考えられない安さも、青森グルメの魅力だ。

 

 

 

 

5話と13話は、津軽先輩の少女時代をえがく。

ちょっとベタな母子家庭のエピソードに、津軽弁がハマっている。

 

 

 

 

本作が個性的なのは、単に食べ物がおいしそうというだけでなく、

青森ならではの人情味やホスピタリティが感じられるからだろう。





関連記事

テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

『大奥スパイミッション』 第1章「お江戸の電撃姫」


全篇を読む(準備中)






 江戸西端にある新宿の夜景が車窓を流れていた。アール・デコ風のドコモタワーの背後は暗闇だった。とっくに閉まった新宿御苑は照明が灯っていない。

 ときは慶長十九年。関ヶ原の戦いから十数年が過ぎた。征夷大将軍に就任した徳川家康らが支配を確立し、この列島はようやく永続的な平和を取り戻そうとしている。

 いまのところは。

 ショートボブの髪をミニツインテに結ぶ女が、満員電車でドアに押しつけられながら、アイフォンでアニメを見ていた。『とある科学の超電磁砲』など、お気にいりの作品は全話ダウンロード済みで、いつでも鑑賞できる様にしてある。画面では主人公の御坂美琴がスターバックスかどこかのカフェで、放課後なので制服のまま友達とおしゃべりしている。

 女は涙ぐんだ。二次元の少女たちが羨ましくて仕方ない。特殊な環境で生育したこの女は、教育機関へ通った経験がない。だから学校帰りに友達とクレープを食べるとか、そういう仲睦まじい青春の一場面を見るたび、憧れと嫉妬で胸が締めつけられる。あたしもJKになりたい。制服で友達と街を闊歩したい。二十一歳の女は痛切に願うのだった。

 女は唇を噛んだ。現実世界で異変がおきた。ネットフリックスのアプリを終了させた。

 黒のミニスカートごしに、尻を触られていた。痴漢だ。女は車窓に映る男の顔を見た。白髪で、皺が刻まれている。六十代後半だろうか。背はさほど高くない。コーデュロイの洒落たジャケットを着ている。

 車輌が速度を落とした。新宿駅へ入ろうとしている。老人の右手はスカートの内側へ侵入した。

 来やがったな。

 里見ハナはほくそ笑んだ。老人が自分に狙いをつけたのは、職場近くの代々木駅のホームで気づいた。慎重に品定めしてからターゲットを選ぶのが痴漢の習性だ。勿論やつらは、捕まれば必ず「ほんの出来心でした」と弁解する。

 嘘っぱちだ。

 やつらは絶対、衝動的に行動しない。ターゲットを選定する時間も、快楽の大事な要素だからだ。若く性的に魅力的で、決して反抗しそうにない女をじっくり探す。なのでハナは自分が狙われてると悟ったとき、わざと目を伏せ、もじもじと気弱にふるまった。

 なにしろ痴漢狩りが、彼女の趣味みたいなものだった。ミニツインテやニーソックスなど、二十一歳にしてはやや幼い格好は、敵をおびき寄せる餌だった。童顔なので似合ってはいるが、年齢的にギリギリなのは自覚していた。でもおかげで月に二三回は痴漢を私人逮捕できる。

 ハナはアイフォンを後ろ手に回し、フラッシュを焚いて老人の犯行を撮影した。なにはさておき証拠固めだ。事件において物的証拠に優るものはない。

 ドアが開いた。ハナはホームに降りて振り向く。チェックのシャツをつかみ、老人を銀色の車体へ押しつける。アイフォンを老人の眼前に掲げ、撮ったばかりの写真を見せつけた。

 ハナは言った。「ちょっと事務室で話そうか」

 老人は無表情だった。薄笑いを浮かべる様にも見える。どうでもいい。性犯罪者の感情を慮る必要などない。泣き出したり、激昂することもある。意味はない。重要なのは、こいつらが卑劣な犯罪者であるという客観的事実だけだ。

 駅員が駆け寄ってきた。ハナを見て顔をしかめた。

 駅員が言った。「またあんたか」

「またとはなんだよ」

「先週捕まえたお武家さんは、偉い旗本だったよ。あとで俺が上から怒られた。ひどい目にあった」

「知るか。あたしは被害者なんだ。さっさと連れてけ」

「やれやれ、困ったもんだ」




 ハナと老人は駅員に先導され、人混みを掻き分けてコンコースを進んだ。「痴漢は犯罪です!」と書かれたポスターが目に入り、ハナは鼻で笑った。まったく警察の努力には頭が下がる。痴漢が犯罪であるという斬新な法解釈を、わざわざ一般市民に教えてくれるのだから。

 狭い事務室の四人掛けのテーブルで、ハナはどかりと腰を下ろした。向かいに老人が座った。やはりポーカーフェイスだった。ハナはすこし嫌な予感がした。

 事務室はキャビネットやパソコンがならぶ、雑然としたオフィスだった。オレンジ色のAEDのケースが壁に掛かっている。ほかに駅員はいない。

 五分ほどして、くたびれたコートを着た大柄な男が入ってきた。剣帯に刀を二本差しするだけでなく、手に別の大小を携えていた。無精髯を生やしたむさ苦しいなりだが、いちおう武士であるらしい。眼光鋭い男は、黒い手帳を駅員に見せた。徳川宗家の三つ葉葵の紋があしらわれている。駅員は驚き、求められるまま事務室から出ていった。

 大柄な男がテーブルに大小の刀を置いた。老人はかるく頷き、感謝の意を示した。

 痴漢に武器が提供された。

 頭蓋骨がひび割れそうな音量で、ハナの脳内で警報が鳴っていた。これは罠だ。

 あたしはハメられた。

 おだやかな微笑を浮かべ、はじめて老人が口を開いた。

「ワシらは御庭番だ。上様に直属する秘密警察だ……ああ、上様とは将軍である秀忠公のことだ」

 ハナは言った。「弁護士を呼ぶ」

「だから秘密警察と言うておろうに。権利を主張する相手をまちごうとる」

「うるせえ、クソジジイ」

 老人はジャケットからセブンスターの箱を出した。大柄な男がライターで火をつけた。大柄な男の両手に、剣術修行のせいか分厚いタコができている。普通タコは左手のみにできるから、両刀使いかもしれない。

 無遠慮に煙を吐き、老人が言った。

「先週の金曜、この駅で痴漢の冤罪事件がおきた。巻きこまれたのは幕府上層部にいるお方だ。大層ご立腹でな、濡れ衣を着せた女を探せとワシらに命令がくだった。そやつの残した連絡先は嘘だったのでな」

「あたしに関係ない」

「まあ聞け。くだらん仕事と思いながらも、ワシらは捜査をはじめた。すると興味ぶかい状況が浮かび上がった。調べがついただけでも、その女は二十以上の事件に関わっている。只者ではない。痴漢が有罪か無罪かはともかく」

「てめえが痴漢したのは事実だろうが!」

「そのとおりだ。試させてもらった。女、お前は腕がいい。それに……」

 そう老人が言いかけると、隣に立つ大柄な男がテーブルに身を乗り出し、ハナの顎をつかんだ。上下左右にうごかし、あらゆる角度から顔立ちを値踏みする。

 野太い声で大柄な男が言った。

「それに、顔も悪くない。薄化粧だが見れるツラだ。これなら高値で売れるだろう」

 ハナは両方の手のひらを下へ向けた。はげしい痒みが走っていた。男性アレルギーのせいで、あっという間に蕁麻疹がひろがった。さっきの車内みたいに「触らせてる」ときは問題ないが、同意なく「触られる」と発症する。

 ハナの苦しげな様子を見た老人が、大柄な男に言った。

「宮本、すこし外してくれ」

「お楽しみを独り占めするつもりか」

「売り物に傷はつけんよ」

「どうだか」

「御台所様から、この件は内密に進めろとお達しが出ている。大奥の内部情報を多くの耳に入れられないのでな」

「ふん」

 宮本と呼ばれた男は鼻息荒く事務室を出て、大きな音を立ててドアを閉めた。

 煙草の灰をタイル床に落としつつ、老人が言った。

「すまんな。あれは諸国を放浪している牢人だ。用心棒としては役立つが、無作法なのには閉口する」

「一体あたしになんの用だ」

「察しはついてるはずだ。工作員として雇いたい。断れる立場ではないのもわかるな」

「だれがてめえなんかのために」

 口調は攻撃的だが、ハナは内心怯えていた。徳川幕府は、尋問や刑罰の苛酷さで悪名高い。とはいえ御庭番だかなんだか知らないが、こんな胡散臭い連中に協力するのは御免だ。できるだけ会話を引き延ばし、逃げる隙を見つけたい。

「そう強情を張るな」老人が言った。「いまの生活に満足か? 痴漢を捕まえて鬱憤を晴らしても、結局虚しいだろう」

「痴漢はゴミクズだ」

「ははっ、勇ましいな」

「クズなのはてめえも含めてだ」

「女には女の生き方がある。お前はそこから逃げている」

「説教はやめろ。なにが工作員だ。わけわかんねえ」

「任務は潜入調査だ。女しか入れない場所でな」

「大奥か? さっきから言ってる」

 老人は薄気味悪い笑みを返した。吸い終わった煙草を床に捨て、あたらしい一本に自分で火をつけた。あきらかに勿体ぶっている。国家レベルの重要機密にアクセスできる身分を誇ってるらしい。

 冗談じゃねえと、ハナは内心で毒づいた。

 江戸城の大奥と言えば、将軍の子供を産んで育てるための機関だ。男に触られただけで蕁麻疹が出るあたしにとっちゃ、むしろ死んだ方がマシな職場だ。

 狭い事務室に毒ガスを充満させつつ、老人が言った。

「大奥では派閥抗争がおきている。御台所様は心を痛めておいでだ。お前の役目は、ある側室に近づいて弱みを握ることだ」

「だれだよ」

「お雪という女だ。美貌の誉れ高いが、近頃は上様の御寵愛をいいことに、政治にまで口出しをしよる……」

 老人は饒舌だった。フィクサー気取りで自惚れている。実はハナはお雪を個人的に知っており、話の内容に関心があった。しかし、逃走のチャンスはいましかない。

 ハナはテーブルを蹴り上げた。老人の二本の刀が床に転がる。ハナは両手をグレーのパーカーの袖に挿し入れる。左右四本づつ、棒手裏剣を仕込んであった。

 久留里流忍技【千鳥】。

 八本の手裏剣が同時に老人へ襲いかかった。南総で暗躍した忍びの集団「久留里衆」がつかう忍技を、ハナは一部伝授されていた。プロではないが、その真似事くらいはできる。

 老人は両腕で頭部を守った。手裏剣のほとんどがコーデュロイのジャケットを貫いた。ハナはその一本を引き抜き、老人の左目に深々と突き刺した。

 タイル床で七転八倒する老人に、ハナは唾を吐きかけた。

 くそったれ。尻を触られた報いにゃ不十分だが、ちょっとは気が晴れたぜ。

 ハナは五感を研ぎ澄まし、ドアの方を観察した。新宿駅のコンコースの雑踏が、以前より遠ざかった気がする。おそらく宮本と呼ばれた男が、抜刀してドアの外で待ち構えている。

 これは直感でしかない。でもいまは、おのれの直感しか頼れるものがない。

 壁にかかるオレンジ色のケースから、ハナはAEDを取り出した。マニュアルモードに切り替えて起動する。これで心電図解析をしないでも電気ショックをあたえられる。

 ドアの方からかすかな金属音が響いた。宮本がノブに手をかけたにちがいない。

 ハナは電極パッドをノブに貼りつけ、放電ボタンを押した。ウッという呻き声のあとドアが開き、宮本が内側によろけてきた。宮本は抜き身の刀を杖代わりにして堪えた。憤怒の形相でハナを見上げている。

 ハナは黒のニーソックスを履いた右脚を振り上げ、宮本の顔面を全力で蹴りつけた。

 宮本が仰向けに倒れたとき、すでにハナはコンコースの人の波を泳いでいた。スラロームをするスキー選手の様に速い。

 息を弾ませながら、ハナはつぶやいた。

 さっきのあたし、御坂美琴みたいでカッコよかったんじゃね? お江戸の電撃姫って名乗っちゃおうかな。




関連記事

テーマ : オリジナル小説
ジャンル : 小説・文学

安堂ミキオ『はたらくすすむ』

 

 

はたらくすすむ

 

作者:安堂ミキオ

掲載誌:『ヤンマガサード』(講談社)2018年-

単行本:ヤンマガKC

[ためし読みはこちら

 

 

 

妻との死別と定年退職が同時期に重なった66歳の男が、

人生に手応えをもとめてなんとなくアルバイトに応募したら、

それはピンサロのボーイだったという、シルバーお仕事漫画。

 

主人公「長谷部進」は、まじめな性格で風俗店へ行ったことがない。

なので、客の悪口を言いまくってたのに瞬時に営業スマイルに変わるなど、

表と裏の顔をつかいわけるピンサロ嬢たちに仰天する。

 

 

 

 

掃除中、ブラックライトに照らされた床が、星空の様にきらめいた。

それは嬢たちが頬張るフリスクがこぼれたものだった。

ひっきりなしに客の相手をするので、うがいをするヒマがないから、

せめてミントの清涼感で口腔内の不快さをごまかす。

 

作者は女性であるらしく、理想的とは言えない環境でたくましく生きる、

若い女の子たちへの共感がテーマとなっている。

 

 

 

 

ストーリーは1話完結型で、人情オチがつく。

一番出来がいいのは、性病検査を題材にした第7話かな。

いろいろな理由で検査を嫌がる嬢たちに対し、

進は妻を失った経緯を涙ぐみながら語り、彼女らの心をうごかす。

 

 

 

 

派手だったり地味だったり、ガングロギャルだったり清楚だったり、

嬢たちは皆それぞれ個性的に描かれている。

店のナンバーワンは、冒頭の引用に出てくる関西弁の「朱美」だが、

スタイル抜群な女子大生「エレナ」も人気がある。

特に苦学生というわけでなく、遊ぶ金欲しさでたまに店に出ている様だ。

 

いや、作中にそういう描写はないのだけれど、

キャラクターに存在感があるので、つい背景まで想像してしまう。

 

 

 

 

カジュアルな営業形態であるピンサロは、あまり漫画映えしない。

おそらく本作は「抜き目的」につかえないだろう。

ただ物理的に近いけれど、精神的には結構遠い、その微妙な距離感が、

独特のドラマを生み出しており、読みごたえが非常にある。





関連記事

テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

天倉ふゆ『ヒロインはじめました。』

 

 

ヒロインはじめました。

 

作者:天倉ふゆ

掲載誌:『デザート』(講談社)2019年-

単行本:KCデザート

[ためし読みはこちら

 

 

 

憂いをふくんだ美少女、高校1年の「周子」がスカートを穿いたまま、

キレてほかの男子に暴力をふるう先輩に、大胆なカニ挟みをしかける。

すらりとのびる脚がうつくしい。

少女漫画の第1話としては、めづらしい展開ではないだろうか。

 

 

 

 

先輩がキレていた相手は、1年の「正樹」。

天然タラシな性格で、入学早々あちこちに敵をつくっている。

周子に対してもさっそく壁ドン。

 

 

 

 

しかし周子は格闘技の達人だった。

反射的に背後をとり、バックブリーカーをきめてギブアップさせる。

 

 

 

 

そんなこんなでふたりは意気投合した。

恋愛トラブルに巻きこまれがちな正樹は、周子にボディガード役を依頼。

高校では女の子らしい生活をおくりたかった周子の方も、

イケメンのそばにいられるのは貴重な機会なので承諾する。

 

凛々しい周子は無表情なタイプだが、ときおり見せるテレ顔が魅力的。

 

 

 

 

初デートをえがく第4話。

ファッションに疎い周子は、自分の野暮ったい服装を恥づかしかるが、

着る人の素材のよさでオシャレにみえる、少女漫画のマジックが炸裂。

 

作者の美麗な描線が、個性的なヒロインを得てさらに際立つ作品だ。





関連記事

テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

川田暁生『ロボット依存系女子のメーワクな日常』

 

 

ロボット依存系女子のメーワクな日常

 

作者:川田暁生

掲載誌:『少年マガジンエッジ』(講談社)2018年-

単行本:マガジンエッジコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

実験都市で運用されるロボットであるアクティブ・アーマー。

通称「A.A」。

トレーラーで輸送されている途中、街中で起動する。

 

 

 

 

そのパイロットは女子高生だった。

黒髪の少女の名は「高科はがね」。

人見知りな性格で、いつもコックピットに引きこもって生活している。

 

 

 

 

操縦技術はともかく精神的に幼いはがねを支えるのが、親友の「琴葉」。

「ロボット×百合」が本作のウリで、

たとえば狭いコックピットでのいちゃいちゃは見ごたえあり。

 

 

 

 

はがねは民間の警備会社と契約し、ゴミ処理などの雑用をまかされる。

一方でテロリストの陰謀も進行しており、事件に巻き込まれることも。

大型ジェット機の暴走をとめる第2話のアクションは、手に汗握る迫力。

 

 

 

 

美少女たちのロボットアクション、なおかつ講談社の月刊誌ということで、

僕は名作『サクラブリゲイド』を連想した。

ストーリー的なフックはやや弱いが、百合に特化している点、

そして気合いのはいったメカ描写は、本作の優位性とおもう。





関連記事

テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

タグ: 百合 

渡邉ポポ『埼玉の女子高生ってどう思いますか?』2巻

 

 

埼玉の女子高生ってどう思いますか?

 

作者:渡邉ポポ

掲載誌:『ゴーゴーバンチ』『月刊コミックバンチ』(新潮社)2017年-

単行本:バンチコミックス

ためし読み/当ブログの関連記事

 

 

 

埼玉についての自虐ネタやあるあるネタで笑わせつつ、

いつの間にか読者を埼玉ファンに変える、ご当地漫画の傑作。

最新刊も魅力たっぷりだ。

 

 

 

 

アグリが神社の娘なのはわかっていたが、ついに2巻で巫女姿を披露。

巫女っぽくない容姿だけど似合っている。

 

 

 

 

その第14話は「さきたま火祭り」がテーマ。

コノハナサクヤヒメとニニギノミコトの挿話をかたることで、

産屋炎上のシーンにおいて、日本神話のエロスとタナトスが炸裂する。

東京から引っ越したばかりで埼玉をバカにしてた、小6の岬も感動。

埼玉JK屈指の名場面だ。

 

 

 

 

僕は、小鳩がしまむらへゆく1巻3話が好きだが、

残念ながら2巻にしまむらで買い物するシーンはない。

ただし「古代蓮物語」で温泉にはいる15話で、

小鳩は、妹が選んだしまむらのブラを見せびらかす。

 

 

 

 

渡邉ポポは、『よつばと!』からの影響をよく指摘される。

しかし本作では、それぞれ個性的なこだわりをもったJK同士が、

ちょっと遠慮がちに交流するときの独特の間合いが、際立っている。





関連記事

テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

嵜山弓『坂の町』

 

 

坂の町

 

作者:嵜山弓

発行:KADOKAWA 2018年

レーベル:ビームコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

おもに自費出版した作品をおさめた短篇集で、著者にとっては初単行本。

ジャンルは少女漫画に分類される。

 

年上の男への片思いをえがく表題作は、タイトルどおり坂道が、

出会いと別れとすれ違いの舞台として、人生のメタファーとなっている。

 

 

 

 

『平安な彼女』は、同棲相手が突然かぐや姫に変貌し、

恋人に無理難題をつきつける風変わりなドタバタコメディ。

 

平安時代へのタイムスリップ感の演出が巧みだ。

 

 

 

 

拒食症になって仕事をうしない、田舎で休養するモデルをえがく作品。

 

本書におさめられた短篇はどちらかといえば女性向け、

つまり女性の価値観や欲求に呼応する作品が多いが、

たとえば「死」の様な普遍的テーマにもふれている。

 

 

 

 

異常を内に孕みつつも日常でありつづける風景を、

丁寧かつ変幻自在に活写する作品群。

短篇集好きな人に自信をもっておすすめできる一冊だ。





関連記事

テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

びみ太『田舎に帰るとやけになついた褐色ポニテショタがいる』

 

 

田舎に帰るとやけになついた褐色ポニテショタがいる

 

作者:びみ太

掲載サイト:『ジーンピクシブ』(ピクシブ)2018年-

単行本:MFC ジーンピクシブシリーズ

[ためし読みはこちら

 

 

 

長いタイトルがだいたいすべてを語っている作品。

大学生の「航平」は夏になると、従弟の「圭」や祖母がいる田舎へゆく。

ひとりっ子だからか、圭は航平にベタベタとなつく。

 

 

 

 

圭は体が大きくなっただけでなく、なぜか髪をのばしていた。

つい航平は、そこに女っぽさを感じてしまう。

勿論、ついてるモノはついてるので錯覚なのだが、

日焼け跡がくっきりのこる肌などを見ると、理解できなくもない。

 

 

 

 

本作はツイッターへの投稿から派生したらしい。

ゆえに瞬発力重視の作風であり、堅牢なストーリーアークは存在しない。

たとえば、圭の父母が存命かどうかなどは1巻に言及がない。

セクシャルな刺激を存分に駆使した作品といえるだろう。

 

 

 

 

作者はあとがきで、背景作画のアシスタントをしていたと語るが、

本作では田舎の風景を前面に出し、自身の強みをいかしている。

たしかに、そこかしこでハッとする様な瞬間風速を計測できる。





関連記事

テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

最近の記事
記事の分類
検索とタグ

著者

苑田 謙

苑田 謙
漫画の記事が多め。
たまにオリジナル小説。

Twitter
メール送信

名前
アドレス
件名
本文

カレンダー
03 | 2019/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -
月別アーカイヴ
05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03