くろは『有害指定同級生』

 

 

有害指定同級生

 

作者:くろは

掲載誌:『ジャンプスクエア』(集英社)2017年‐

単行本:ジャンプコミックス

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右側の、性欲をもてあましている高校2年の「都城玲華」が、

三つ編みでマジメな同級生「八橋みやこ」を翻弄するギャグ漫画。

作者のトレードマークであるあざらしも活躍する。

 

 

 

 

セックスに興味がありすぎる都城は、いろいろすっ飛ばして売春へ走ろうとする。

さすがに無視できず、みやこは延々とつづく猥談に引きずり込まれる。

 

 

 

 

ツッコミの鋭さが、作者の特徴だろう。

「類語辞典かお前は」なんて冴えたセリフ、なかなか思いつかない。

 

殺伐となりがちな会話を、あざらしで中和するバランス感覚も健在。

 

 

 

 

フリーダムな言動についてゆくには、教養がもとめられる。

もともとゲームネタを得意とするくろはだが、

「オープンワールド」など用語がアップデートされている。

 

 

 

 

藝術あつかいされる江戸時代の春画は、現代ならエロ漫画みたいなものだから、

自分は「未来の藝術」を読んでいるのだと、都城は正当化をはかる。

 

下ネタ連発でも、ところどころ知性でピン留めするので、下品にならない。

 

 

 

 

基本的に教室での会話劇であり、作品全体をつらぬくプロットはない。

とはいえ、ふたりが心をかよわせる百合要素は存在する。

 

 

 

 

悪ノリしすぎた都城が、みやこを深刻に傷つけてしまうシーン。

 

いわゆる萌え文化は、それにどっぷり漬かってる僕が言うのもなんだが、

「性的搾取」とゆう負の側面があるのは否定できない。

実際のところ、楽しけりゃいいってものじゃない。

そして、いかにも世間をナメてる風でありながら、

くろはは表現の暴力性に自覚的で、作風は一本筋がとおっている。

 

グダグダトークとゆう持ち味を、部活もののフォーマットへ落とし込んだ、

『帰宅部活動記録』の完成度には劣るかもしれないが、本作も魅力的だ。





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テーマ : 漫画
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苑田 謙

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