七桃りお『箱庭王国の創造主サマ』

 

 

箱庭王国の創造主サマ

 

作者:七桃りお

掲載誌:『月刊コミック電撃大王』(KADOKAWA)2016年-

単行本:電撃コミックスNEXT

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ファンタジー系の漫画である。

主人公以外はみんな女子キャラ、しかもケモミミ。

まるで夢みたいな世界だ。

 

 

 

 

それもそのはず。

この「アリアンロッド王国」は、オタクで15歳の主人公が、

マインクラフトみたいな箱庭ゲーでつくりあげたもの。

アリアンロッド姫がめちゃシコなのも当然。

自分好みに創作したんだから。

 

『問題児たちが異世界から来るそうですよ?』『聖剣使いの禁呪詠唱』といった、

ラノベのコミカライズを担当した作家による、ラノベっぽいオリジナルコミックだ。

 

 

 

 

アリアンロッド王国にはモンスターが出没。

狼耳の騎士である「クゥ」が、尻尾をふりまわし主人公をまもる。

けなげだ。

 

 

 

 

主人公は「創造」とゆう特殊能力をつかえる。

マイクラにたとえるならブロックの設置だ。

ひきこもりゲーマーとケモミミ女子との共闘が熱い。

 

 

 

 

メインヒロインであるアリアンロッド姫は幼いころ、

王国をひとりでつくった創造主、つまり主人公に憧れていた。

いまでは複雑な感情を抱いている。

つまりツンデレ。

 

 

 

 

ふたりは手をとりあい、王国を生み出し、守り育てる。

深い意味で、夫婦同然。

だから夜の営みだって期待できそう。

 

 

 

 

本作のかわいさはハイスコアだが、プロットはグイグイ引っぱるほどじゃない。

たとえば、主人公にとって王国は命を懸けてまで守るべきものなのか、

そもそもこの戦いに命が懸かってるのか、1巻時点ではよくわからない。

 

買うかどうか迷ってるなら、体験版(ためし読み)をダウンロードしてはいかが?





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『NEW GAME! アンソロジーコミック』

 

 

NEW GAME! アンソロジーコミック

 

作者:得能正太郎 原悠衣 戸部淑 缶乃 凪庵 こるり など

発行:芳文社 2016年

レーベル:まんがタイムKRコミックス

ためし読み/当ブログの過去記事

 

 

 

永遠の新入社員、涼風青葉。

はんざわかおりフィルターを通すと、へっぽこぶりが一層際立つ。

「がんばるぞい!」が、「あばばば」に。

これぞアンソロの醍醐味。

 

 

 

 

『あのキス』で、シリアス百合における第一線の作家となった缶乃も参戦。

太く力強い描線で表現されるNEWGAME!ワールドは、

時空をゆがませながら、原作のなまなましい百合要素をえぐりだす。

 

 

 

 

ハトポポコの作風はミニマリズム。

汎用性がすさまじく、こちらがオリジナルにおもえるほど。

 

 

 

 

ゲーム会社の昼休みと言えば、やっぱりゲーム。

おちゃうは、モンハン風のゲームに興ずるイーグルジャンプの面々をえがく。

 

 

 

 

kashmirはシュールな持ち味をいかし、

イーグルジャンプの謎の部署「沼班」に青葉をさまよわせる。

社屋になぜか、沼があった。

ビルに引きこもりがちな物語を逆手に取るセンスはさすが。

 

 

 

 

勿論われらがメインヒロイン、ねねっちも登場。

mmuのイラストでは、まぶしい笑顔と水着で自撮りをパシャリ!

 

 

 

 

あとがきページの作家コメントから、各キャラへの言及を集計した。

 

ねねっち 4

うみこ 4

ひふみ 3

コウ 2

はじめ 2

葉月 1

青葉 0

 

プロの漫画家は、だれがヒロインか知っている。

正社員をおしのけ、バイトのねねっちが堂々1位!

だって呼ばれてないのに飛び出すくらいだもの。





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『高天原ラグナロク』 第8章「石室」


登場人物・あらすじ


全篇を縦書きで読む







 ジュンはP90を、与一はミニミ軽機関銃を手に、吹上から桔梗橋を渡って東御苑に入る。高天原城の全体が蝦夷の占領下にあるが敵影は見えない。静かな濠の水面と、咲き誇るヤマザクラが、むしろのどかな風景を構成している。

 チーム・ミョルニルの生き残りのうち五名は、アマテラスを半蔵門から脱出させるため西へむかった。それを悪く言えば囮に利用しつつ、摂政である父の栄一をふくむ人質数名が抑留される石室へ、ジュンは急ぐ。

 石室は、切石でつくられた二十平方メートルほどの倉庫で、普段は重要書類や金塊などを収める。SIGをもつ蝦夷兵二名が警護している。

 ジュンは竹林の中でしゃがみ、石室を見下ろす。距離は三十メートル。鉄格子から薄明かりが漏れる。半蔵軍団の情報によると、父はまだ健在だ。ジュンと与一は拳銃のファイブセブンに、サプレッサーをねじって装着する。

 後輩の与一がジュンに目配せする。射撃の天才である与一は三十メートルなら外さないが、ジュンにもその自信があるか確認している。ジュンは口許を引き締めてうなづく。

 ジュンは左肘を左膝に乗せてファイブセブンを安定させ、照星を敵兵の頭部に合わせる。標的は二十代の女だ。歌舞伎役者みたいなフェイスペインティングをした顔が、落ち着きなく瞬きをくりかえす。ジュンはすでに十二人殺した。決して気楽な任務ではない。父を救うのが目的とは言え、心は折れかけている。実の家族の様に慕う半蔵を失ったのも、胸が潰れる痛手だった。

 結局のところあたしは、十六歳の学生にすぎない。殺戮の日々がこれ以上続けば、多分もたない。一秒でも早く終わらせるため、あの女を殺す。

 ジュンがささやく。「せーの」

 乱れた呼吸に照準を狂わされ、ジュンの放った五・七ミリ弾は女の頭をかすめ、石の壁で跳ねる。唐突な異音と、隣で崩れ落ちる仲間に、女は戸惑う。逃げるべきか、斃れた味方を助けるべきが迷っているあいだに、与一にこめかみを撃ち抜かれた。

 竹林の暗がりで与一がつぶやく。

「へたっぴ」

「ごめん。フォローありがと」

「おかしら、疲れてる?」

「余裕のよっちゃんイカだよ」

「ぷっ」

 与一が下を向き、笑いをこらえる。

 どれほど与一が火器の扱いに長けているにせよ、ポイントマンとして先頭に立つのはジュンだった。神術ミカヅチを後方で使っても無意味だから。堂々とした背中を見せ、味方を安心させるのも仕事のうちだ。強がりなのはミエミエでも。




 斜面を駆け下りたジュンは、石室の中を覗く。鉄格子のそばに父である栄一が立っている。眼鏡をかけた顔はすこし痩せたが、白いシャツは清潔で、捕虜として礼遇されてるのがわかる。部屋には机と本棚があり、なにか書き物をしていたらしい。奥にはベッドがふたつ。寝ているのは、玉依の父である忌部広正だろうか。情報によると病気らしい。

 約四十日ぶりの再会を祝う暇はない。ジュンは鉄格子を破壊しようと、リュックサックから梱包爆薬を取り出す。ミニミを構えた与一が周囲を警戒する。

 栄一が叫ぶ。「近づくな、危ない!」

 ジュンがC4を蝶番に設置するため手をのばすと、黒い鉄棒がねじ曲がって蛇の姿となり、牙を剥いて襲いかかる。両腕に六匹の大蛇が食らいつく。苦悶しながらジュンは振り払うが、もがけばもがくほど深々と牙が刺さる。迷彩服に血が滲む。

「よいっちゃん!」ジュンが叫ぶ。「今のうちにお父さんを引っぱり出して!」

 与一が踏み出すと、別の格子が黒い蛇となり威嚇する。口から唾液がしたたる。毒があるかもしれない。与一の足は止まる。

「早く!」ジュンが続けて叫ぶ。

「無理……無理だよ……」

 唇を震わせて与一がつぶやく。

 ジュンの細く白い首筋に、あらたな蛇が牙を立てる。栄一は壁に立て掛けてあるアコースティックギターを取り、スライドバーを左の薬指にはめて弦を爪弾く。七匹の蛇はそろって首を引っこめ、鉄格子の形にもどる。やっと拘束を解かれたジュンは、勢い余って転倒した。

「ジュン、大丈夫か!?」栄一が言う。「なぜかこの蛇は、音楽を聞かせると一時的に元にもどる。ツクヨミ様が魔力をかけた罠だ。近づいちゃいけない」

 ジュンは無言で身を起こす。鬼切を抜き、天へ突き上げる。荒々しく咆哮して己を奮い立たせ、突進しようとする。

 与一が背後から足払いしてジュンを倒し、髪をつかんで顔を地べたに押しつける。

 ジュンが叫ぶ。「離せッ!」

「ありがとう」栄一が言う。「誰に似たのか、頭に血が上ると人の話に耳を貸さない子でね」

 与一が答える。「知ってます」

「たしか君は……」

「那須与一。武術科二年」

「去年ウチに来てくれたね。ジュンが友達を連れてきたのは初めてだから、よく覚えてるよ」

「私も覚えてます。ステーキおいしかった」

「ふざけんな!」ジュンが叫ぶ。「世間話してる場合か!」

 与一はうつ伏せのジュンの背中から離れる。ジュンはふたたび立ち上がり、鬼切を拾って鞘に納める。すばやく視線をくばり、捕虜を解放する手段がないか石室を観察する。絶望的な気分で。なにしろ敵はツクヨミだ。この世を支配する神だ。われわれ人間が認識する「現実世界」は、ツクヨミが見せるただの夢にすぎないとさえ言われる。

「ツクヨミは」ジュンが尋ねる。「なんか言ってなかった? ヒントになりそうなこと。居場所や神術とかについて」

「ツクヨミ様が黒幕と知って驚かないのか?」

「薄々感じてた」

「ジュン。いまから私が言うことを、お母さんの言葉だと思って聞きなさい」

「言わなくていい。『復讐するな』でしょ」

「賢い娘をもったおかげで助かる」

「お母さんとスミレの死がツクヨミのせいなら、かならず報いを受けさせる。そしてお父さんを救い出す。誰が何と言おうと」

「ツクヨミ様の暴走を止められなかったのは、摂政である私の責任だ」

「どうでもいい。お父さんは休暇だと思ってのんびりしてて。痩せてカッコよくなったね」

「神に刃を向ければ、無傷ですまない。娘が傷つくのを望む親はいない。お願いだから、私たちの気持ちを理解してくれ」

「ごめんね。死ぬより辛い思いをしてまで、あたしは生きたくない」

 ジュンは警戒態勢をとる与一に歩み寄り、脱出ルートを相談する。魔力で守られた石室の破壊は断念せざるをえない。物理法則とおなじく、神の摂理は変えられない。玉依や別働隊と合流したあと、アマテラスの身の安全を確保し、ツクヨミを撃破する計画を練ろう。神とて不死ではない。知恵と勇気をふりしぼれば、致命的な一太刀を浴びせられるはず。

 あちこち破れ、血が滲んだ迷彩服を着たジュンの決意の固い表情を見て、栄一はあえて冷酷な口調で言う。

「お父さんは残念だ」

「なにが」

「いまだにジュンは駄々っ子のままだ。スミレの方がずっと良い子だ」

「変なこと言うのやめて」

「ジュンがおとなしくしないなら、私は自殺するしかない。ギターの弦で首を吊れるかな」

 ジュンは血相を変えて詰め寄る。鉄格子が蛇に変貌し、敵意を剥き出しにする。

「冗談でも、そんな発言はゆるさない」

「いつかわかる日が来る。我が子に命を捨てさせてまで、生き延びたい親などいないと」

 ジュンは両手で耳をふさぐ。

「聞こえない。聞こえない」

「私は若い頃、がむしゃらに政治や経済を勉強した。そして実際に才能を振るうことができ、ある程度成果をのこした。それなりに満足できる人生だ。ただひとつ気懸かりなのはジュンのことだ」

「聞きたくないと言ってるでしょ!」

「仕事にかまけすぎ、お前のことを見てやれなかった。私たち夫婦の冷え切った関係を気に病んでたのも知っている。でもどうにもできなかった」

「そんなことない。お父さんもお母さんも大好きだよ」

「お母さんは正しかった。この世でもっとも大事なのは家族だ。今になって気づくとは、私はとんだ馬鹿者だ」

 頬を濡らし、喉をつまらせてジュンは言う。

「悪いのはあたしだよ。親に心配かけてばかりの。でも聞いて。今のあたしには夢があるの。玉依ってコと友達になって」

「忌部広正氏の娘さんか」

「うん。二歳違いだけと、すごいしっかりしてるの。でね、たまちゃんが摂政になったら、あたしは大臣か何かになって支えたいんだ」

「それを聞けて嬉しいよ。私の人生は本当に幸福だったと断言できる」

 いっさい気配をともなわず、ジュンの真後ろで砂利を踏みしめる音がした。

 ジュンは反射的に振り向く。左手を朱塗りの鞘に添えている。

 背景の竹林がぼやける。黒い煙の様なものが視界にうかび、徐々に人の形状をなしてゆく。この渦巻き模様の刺繍は土蜘蛛の着物だが、はだけた胸元に谷間が見えて女の体とわかる。フェイスペインティングをほどこした顔は青白い。失踪していた月の女神が一か月ぶりに姿をあらわした。蝦夷を率いる美青年の正体は、変装したツクヨミだった。




「あらあら」ツクヨミが言う。「魔力が切れちゃった。もうちょっと愁嘆場を見物したかったけど、体調がすぐれないのよね」

 ツクヨミの呼吸は荒く、瞳が揺れている。半蔵が神術アマツクモイで放出した毒ガスによる麻痺から、まだ恢復していない。みづからの生命を犠牲にした半蔵の攻撃は、神すら窮地へ追いこんだ。

 ジュンは絶対零度の声色で言う。

「トドメを刺されに来たのか」

「中臣ジュン。あなたが異端児なのは知ってるけど、最低限の礼節はまもりなさい」

「まづ謝れ。あたしの家族を殺したことを」

「いいわよ」

 ツクヨミは膝を屈し、地面に両手をつく。しおらしく額を接地させる。しばらくして立ち上がり、着物の汚れを払いながら言う。

「どう、満足?」

「謝罪する人間の態度じゃない」

「人間じゃなくて神だし。ああそうか、おカネね。人間はみんなおカネが好きだもの。いくらにする? 百兆? それとも千兆?」

「てめえ……わかって侮辱してるだろ」

「うーん、私は姉上を取り戻したいだけなのにな。天の岩戸に入れるとは予想外だったわ」

「誠意を見せろ。できないなら五秒後に斬る」

「なんでこのコは上から目線なの。家族は宣言どおり殺しちゃったから、次はお友達かな」

 ツクヨミの舌が「友達」と発音した刹那、ジュンは得意の抜刀術で女神を斬り上げた。

 機関銃手の血脂がまとわりつく刀身が、四月の陽光を鈍く照り返す。手応えはない。ジュンの足許で、白い二メートルの大蛇がのたくっている。ジュンと目が合った白蛇は、這って竹林へ紛れこむ。

 またツクヨミの幻術に誑かされた。しかし、世界そのものがスクリーンに投影された映像だとしたら、人に対抗手段はあるのか。

 ジュンが叫ぶ。「くそがッ!」

 石室の前の坂道の上下を、SIGで武装した蝦夷兵が塞いでいる。与一がミニミ軽機関銃で応戦する。銃弾が飛び交うなか、ジュンは栄一に言う。

「お父さん、絶対助けるからね」

「ジュン、ありがとう。私の娘になってくれて」

「…………」

「おかしら!」与一が叫ぶ。「ミニミが弾切れ。さすがにもう限界」

 神術【ミカヅチ】。

 ジュンは怒れる迅雷となり、坂の上の敵をことごとく斬り伏せる。蝦夷の首や手足が、ヤマザクラの花瓣にまじり舞い散った。




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超肉『魔界戦記ディスガイア4』

 

 

魔界戦記ディスガイア4

 

作者:超肉

発行:アスキー・メディアワークス 2013年

レーベル:電撃コミックスEX

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ペンギン風の「プリニー」は、ディスガイアシリーズのマスコットキャラ。

2011年に連載がはじまったコミカライズが本書だ。

手がけた超肉は、小説版の挿絵もながく担当しており適材適所。

 

 

 

 

全1巻で129ページと、かなり薄い。

ストーリーより、地獄に堕ちた女子中学生「風祭フーカ」のかわいさを愛でたい。

 

 

 

 

原作のキャラデザを担当した原田たけひとと、やや絵柄がことなるが、

キャッチーかつ洗練された、あの独特の作風を模倣しても無意味かな。

 

 

 

 

女の子のカラダの線のうつくしさや、屈託ない表情が飛び抜けている。

僕は原作をプレイしてないが、たのしめた。

 

 

 

 

胸へのダイレクトな接触もあり。

乳首のさりげない描写が、ディスガイアらしくエロスのインフレをおこす。

 

 

 

 

超肉はイラスト仕事が中心で、漫画の単行本は本作のみ。

おそらく緻密にプロットを構築するタイプではないのだろうが、

ハチャメチャな原作シリーズのノリに合っている。

 

 

 

 

冊子の厚さ的にも、内容的にも、同人誌っぽい。

もちろん、そこがいい。

 

 

 

 

しかしこの可愛さを、「コミカライズ」の枠内にとどめておくのは勿体ない。

超肉(別名義は山本ケイジ)の描く女の子が、飛んだり跳ねたり、

泣いたり笑ったりエロかったりする様子をもっと見たい!





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得能正太郎『NEW GAME!』4巻 天才クリエイターねねっち爆誕

 

 

NEW GAME!

 

作者:得能正太郎

掲載誌:『まんがタイムきららキャラット』(芳文社)2013年-

単行本:まんがタイムKRコミックス

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『NEW GAME!』のヒロインと言えば、「ねねっち」こと桜ねね。

花の女子大生である。

ゲーム会社でバイトしたとき開発に興味をもち、半年かけて自作した。

 

 

 

 

とりあえず完成したので、オープンカフェで友達に見せてみる。

青葉とは小学校以前からの付き合いだが、

相手はゲーム会社「イーグルジャンプ」に所属するプロだから緊張。

反応は悪くなく、おもわずガッツポーズ。

 

 

 

 

『ネネクエスト』はマルチプレイが可能な、ベルトスクロール式のアクション。

意外とつくりこんであり、特にボス戦が熱い。

武器の種類や地形を考慮にいれて戦わないと倒せない。

クリアしたよろこびで、かしまし娘は店内で絶叫。

 

これまで作中に登場した『フェアリーズストーリー3』や『PECO』にくらべ、

『ネネクエスト』は実際に遊んでみたいとおもわせる内容だ。

 

 

 

 

ある日イーグルジャンプで、青葉は面接に同席しろとうみこさんに言われる。

そこにノックして現れたのは、なんとねねっち!

将来の就職を視野にいれ、週3日の長期アルバイトを志望。

 

 

 

 

いつものお下げ髪を後ろで束ね、童顔ながらも一応就活生っぽいが、

あの天真爛漫なねねっちが、社会人っぽくふるまうのがおかしくて。

幼なじみの青葉はこらえきれず吹き出す。

採用されたくて必死なねねっちはつらい。

窮極の圧迫面接だ。

 

 

 

 

しかし、ねねっちは考える。

うみこさんとはアルバイトの後もちょくちょく会ってるし、

私がどんな人間かはわかってるはず。

そうだ、友達が一緒だとついふざけちゃう私を試してるんだ。

 

プログラマー対プログラマー。

合理的推論で先を読み、最適解をみちびく。

 

 

 

 

いつまでもキャッキャウフフではいられない。

女には、百合を捨てなきゃいけないときがある。

きららメソッドをあらたなステージへみちびく『NEW GAME!』は、やはり傑作だ。





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ミナヅキアキラ『流星傘下』

 

 

流星傘下

 

作者:ミナヅキアキラ

掲載誌:『少年マガジンエッジ』(講談社)2016年-

単行本:マガジンエッジコミックス

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主人公の「ドラセナ」は、民から「天幕様」と呼ばれている。

見ためは美少年だが、年齢は約400歳。

圧倒的な魔力で、隕石からこの街を守る。

 

 

 

 

ドラセナの体内に血はながれてない。

皮膚をナイフで切ると透明な水がしたたる。

人より植物にちかい。

 

 

 

 

お忍びで塀をこえて外界へ出たドラセナは、幼い少年「アンリ」と出会う。

隕石におそわれ家族をうしなったアンリを街に連れ帰るが、

孤児は途轍もない怪力の持ち主と判明し、きびしく糾弾される。

 

ミナヅキアキラの既刊の単行本は、表紙から判断するにどれもBL系。

線の細い男子をながめてたのしむタイプの作家だろう。

 

 

 

 

本作では得意のジャンルを一歩踏み出し、ファンタジー世界を構築している。

進撃の巨人に似てるらしいが、僕は進撃を知らないのでわからない。

 

 

 

 

13年の月日が過ぎ、アンリはたくましく成長。

この世界の謎を解くため結成された探索隊の一員となる。

 

 

 

 

そのとき石畳が爆発し、敵対する武装集団があらわれる。

街へ侵入したのは20年ぶりらしい。

 

汗臭くない男たちと、化粧臭くない女たち。

透明感あふれる絵柄で織りなす、凝ったファンタジーだ。





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江島絵理『少女決戦オルギア』完結

 

 

少女決戦オルギア

 

作者:江島絵理

発行:講談社 2015-16年

レーベル:ヤンマガKC

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百合アクションの傑作が完結した。

最後の最後まで、女同士で不毛にイチャイチャし、冷酷に殺しあう。

 

 

 

 

ギャルギャルしい「英梨羽」とのバトルは、本作全3巻の白眉だ。

森島明子との対談で作者は、自身が空手経験者だと明かしている。

戦闘シーンがやけに緻密で実践的なのも当然か。

 

 

 

 

英梨羽のエモノは、フルオートモデルのグロック18を二丁。

あまり褒められた趣味じゃないが、そこがまたギャルっぽい。

 

 

 

 

残弾を数えつつカウンターの隙をうかがう敵を誘いこみ、

巨乳の弾力性をいかした「おっぱいリロード」で優位にたつ。

これがオルギアのバトルだ。

 

 

 

 

百合パートでは、ストーリーの核心部分があきらかに。

主人公である舞子の「夢」が、『少女決戦オルギア』の主題だった。

それはパティシエかもしれないし、保育士かもしれない。

 

ただテーマがあるなら、物語の早い段階で提示すべきだったと僕は思う。

すこし勿体ない。

 

 

 

 

言うまでもなく舞子の夢は、命より大事な緋乃を救うこと。

女の子同士の愛は、この世のなにより純粋でうつくしい。

だがそれは真実なのか。

百合もまたエゴイズムでないと證明できるのか。

 

 

 

 

 

最終話、学校の屋上でキス。

それを目撃した「瑠璃ノ森もえ」の、破滅的な嫉妬と殺意。

恐怖する緋乃。

敗北と死を確信しながら、かすかに満足げな笑みをうかべる舞子。

 

張りつめたロープの上で交錯する、美少女たちの欲動。

崇高な一瞬を記録した本作は、百合アクションの歴史に永遠に刻まれるはず。





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鬼八頭かかし『たとえ灰になっても』

 

 

たとえ灰になっても

 

作者:鬼八頭かかし

掲載誌:『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)2016年-

単行本:ガンガンコミックス

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自称天使の「クロエル」が、端正な顔を快楽にゆがめる。

ぷりぷりのお尻が丸見えの衣装を着て。

カネに困った人間を辺獄にあつめて開催する、命懸けのゲェムのホストだ。

 

 

 

 

主人公は「四宮良真(しのみや りょうま)」、男子高校生である。

妹が余命一か月の難病で、裏ルートでの臓器移植手術に10億円かかる。

自分の命を捨ててでも助けたい。

これだけ可愛いのだから。

 

 

 

 

辺獄での外見は現世と異なり、実際の性別や年齢がわからない。

本名を知られたら死ぬため、みな身分を偽る。

「うさ耳ぴょん子ちゃん」を名乗った少女は、

キャラをつくりすぎて恥づかしくなり、結局「山田」にしたり。

ただし、スベったのも演技かもしれない。

 

 

 

 

ゲェムがはじまる。

おなじガンガン系の『賭ケグルイ』もそうだが、この手の漫画を紹介するとき、

独自に考案されたルールを簡潔につたえるのが難しい。

あまり本質に触れすぎるとネタバレになるし。

「丁半博打」と「ダウト」をくみあわせた、個性的なゲェムとだけ言っておく。

 

クロエルがラウンドガールっぽくポーズをきめるなど、見せ方も工夫している。

 

 

 

 

上でぜえはあ言ってる娘が、利き手の左手に包帯を巻いてるのは、

5000万円の代償に、クロエルに1本1000万円で指をもがれたから。

女の子が傷めつけられる姿が好きな御仁に対し、期待に応える作品だ。

 

 

 

 

指をもがれた「めがね子」は新婚ほやほやだった。

やさしい夫とケーキ屋を始めたばかりなのに、借金を残して夫は消えた。

2500万円を手に入れれば、男は戻ってくると信じている。

 

陰惨な拷問のあとに挟みこまれる、甘い生活の記憶。

複雑な味に誘われ、感情移入せずにいられない。

 

 

 

 

記憶はうつくしいとかぎらない。

たとえば主人公の妹がうけた常軌を逸したイジメとか。

いわゆる鬱展開だが、女の子をかわいく見せるので許せる。

 

鬼八頭かかしは、『バナナのナナ』がおもしろかった記憶があるけど、

こんなに巧い作家だったっけと驚いた。

軽めの作風をかなぐり捨て、賭けに出たのだろう。

 

 

 

 

10年のキャリアがあるのに、後進を引き合いに出すのは失礼と承知しているが、

おそらく作家自身も覚悟してるはずなので、あえて『賭ケグルイ』と比較する。

 

凌駕している点がふたつある。

『賭ケグルイ』は作画と原作が分業だが、こちらは統一感がある。

尚村透の絵柄はスタイリッシュだが、こちらはプニプニコロコロで可憐。

 

ひとことで言うなら、いろいろ背負ってる女の子たちが、壮絶にかわいい。





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えばんふみ『青春はゾンビでした』

 

 

青春はゾンビでした

 

作者:えばんふみ

掲載誌:『Cookie』(集英社)2016年-

単行本:マーガレットコミックス

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22歳の売れない少女漫画家、「雪村梓」を主人公とする物語。

隔月刊の少女漫画誌『Cookie』で連載中だ。

 

「青春ゾンビ」とは、青春を満喫できないまま成人した人間のこと。

ただし、ネットスラングに強いニコニコ大百科でも、単独の記事はない。

声優・佐倉綾音と彼女のラジオ番組の記事本文中だけがヒットする。

つまり、「初期あやねる」的なテーマと言えるかも。

 

 

 

 

編集者の「北田」など、梓の周囲はイケメンばかり。

「恋する主人公に読者をどう共感させるか」とゆうテクニックをおそわるなど、

打ち合わせの風景はさすがにリアルに描けている。

 

 

 

 

問題は梓に、22年の人生で恋愛経験がまったくないこと。

キスシーンにリアリティがないと言われても困る。

だって、しらないんだもの。

 

 

 

 

こちらは、アパートの隣の部屋に引っ越してきた「雨宮繭子」。

19歳のアパレル店員で、梓とは正反対の人種。

 

 

 

 

繭子の助けを借り、慣れないオシャレをしてデートにいどむ。

 

あとがきで作者は、自分の絵柄がオタクっぽくてダサいと自嘲するが、

僕には少女漫画の王道をあゆむ様に見える。

 

 

 

 

青春ゾンビにとって最大の関門と言えば、同窓会。

世界でもっとも会いたくない人々だ。

漫画の仕事について聞かれるのも、どうせ理解されないから苦痛。

 

こぼれた飲み物を主人公がせっせと拭く描写に、

僕が普段読む漫画との、目のつけどころの違いを感じる。

 

 

 

 

高校時代に憎からず思っていた男といい雰囲気になり、一緒に帰る。

しかし偶然、編集者の北田が美女と会食しているのを見つけた。

相手は北田が担当する作家だが、梓は勘違いして嫉妬に燃える。

 

 

 

 

酔っぱらって電話口でぶちまける暴言がおかしい。

 

えばんふみは、『りぼん』では異色の百合漫画『ブルーフレンド』を発表したり、

別名義で他誌から再デビューしたり、紆余曲折あった作家らしいが、

本作は少女漫画的でありつつ、その枠をはみ出していて、普遍性が高い。





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加藤コウキ/無義歩『餡さんぶるっ!』

 

 

餡さんぶるっ!

 

作画:加藤コウキ

原作:無義歩

掲載サイト:『コミック アース☆スター』(アース・スター エンターテイメント)2016年-

 

 

 

和菓子職人の娘で16歳の「星川星波(せな)」が、自作の「桜いちご大福」をふるまう。

ひとくち口にするだけで、春の訪れを感じさせる逸品。

 

JKと和菓子をたっぷり詰めこんだ、ひたすらスウィーティな物語のはじまり。

 

 

 

 

「アン・ルクレール」は、フランスからの留学生。

本国では見習いパティシエールだが、和菓子好きが嵩じてわざわざ来日。

 

 

 

 

和菓子店「瑞星庵」をひらいている、星波の自宅でホームステイすることに。

知り合ったばかりの他人のベッドに飛びこむ、天真爛漫な白人少女、

シーツの乱れが気になる、几帳面な大和撫子。

『ハナヤマタ』と似た構図だ。

窓からスカイツリーが見える、下町浅草のローカル性もいい感じ。

 

 

 

 

原作の無義歩は、アダルトゲームでキャリアを積んでおり、

主人公の内面を陰影もふくめ立体的に描こうとしている。

和菓子へのアンビバレントな思い、亡き母の記憶、ライバルとの確執など。

 

 

 

 

作画の加藤コウキは、『幻影ヲ駆ケル太陽』のコミカライズを担当した作家。

もともとセンスがよいが、本作はより自由にキャラクターデザインの才能を発揮する。

爆発してると言ってもいい。

僕が好きなのは、風をイメージしたと言う「景」。

人力車を引く仕事をしている、ちゃきちゃきの江戸っ子だ。

 

あと、主人公のチャームポイントであるハート型の髪留めは、

ツンデレの「デレ」の部分を象徴している様だ。

 

 

 

 

クラスメートの「仁乃」の父親はヤクザの組長。

キセルをくわえた母親の描写は、

いまどきギャグ漫画でも見ないテンプレ姐御だが、世界観におさまっている。

 

 

 

 

1巻時点での印象を言うと、プロットが弱いとおもう。

全体的に薄味だ。

たとえば『ハナヤマタ』なら、ヤヤとのケンカ・常盤姉妹の軋轢・ハナの帰国など、

葛藤がつねに提示され、青春の光と影を緊張感をもって描いていた。

また、主人公がツンデレだと話は転がらず、結局デレてばかりになりがち。

つまりどれだけ可愛くても、笹目ヤヤは主人公に向かない。

「店の存亡をかけて全国高校和菓子コンテストに出場!」みたくシンプルな話の方が、

荒唐無稽だとしても、加藤コウキの作風に合ってそうだ。

 

いろいろ注文をつけたのは、本作の題材が魅力的だから。

繊細かつ華やかな絵柄をみるだけで、和菓子の上品な甘い香りがただよう。

要注目作だ。





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ばたこ『芸者さんの言うとおり』

 

 

芸者さんの言うとおり

 

作者:ばたこ

発行:実業之日本社 2016年

レーベル:リュエルコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

舞台は昭和3年の浅草。

主人公である23歳の「孝三」は、芸者置屋で箱屋としてはたらく。

芸者をアイドルにたとえるなら、置屋が芸能事務所で、箱屋がマネージャー。

戦前の芸者は、ブロマイドが人気を博すなど一種のスタアだった。

 

 

 

 

ヒロインは16歳の「小梅」。

まだ見習い中の半玉(はんぎょく)だ。

おてんばな性格で、花柳界では先輩だからと年上の孝三をからかう。

 

 

 

 

作者プロフィールに、着物と日本の古い建築が好きとある。

着付けや髪の結い方へのこだわりが並大抵じゃない。

小物のひとつひとつが芸者としてのキャリアをあらわすセミオロジー。

もしあなたが女の和装をたのしみたいなら、確信もって推薦できる作品だ。

 

 

 

 

売れっ妓の「梅乃姐さん」が、旦那の相手をするところに出くわす。

春をひさぐのが芸者の仕事ではないが、決して無縁ではない。

自由恋愛を尊重する現代の観点からだと、共感しづらい面がある。

 

 

 

 

そう言った時代背景をある程度リアルにえがく一方で、

まだあどけなさの残る小梅の、ほのかで不器用な恋がテーマとなる。

 

 

 

 

小梅には子爵家の御曹司が旦那についていた。

芸者としてひとり立ちする「水揚げ」の日には、体を許さねばならない。

 

踊りが大好きな小梅は、芸者の仕事は気にいっている。

親の借金を背負っており、旦那がつくこと自体はよろこばしい。

むしろ周りから羨まれる立場だ。

でも、心はゆれる。

 

 

 

 

1巻完結である本作は、ストーリーに新味はあまりないが、

瑞々しい造形的魅力により読者の心をつかむ。

同時代的な、幼さを強調するキャラクターデザインと、

芸者の古風な出で立ちが、高い完成度で融合している。

かわいくて、うつくしい。





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『高天原ラグナロク』 第7章「アマテラス奪還」


登場人物・あらすじ


全篇を縦書きで読む







 迷彩服を着たジュンが、半蔵門にある三十階建てのホテルの屋上から高天原城を見下ろす。アマテラスが天の岩戸に閉じこもるせいで、世界は闇に包まれたままだが、サーチライトが暗い叢林のあちこちで振られるのが見える。侵入者を警戒している。

 一週間前の「ヒノミコ作戦」の失敗により、東部方面軍は壊滅した。一万二千の兵員のうち、およそ三千名が戦死。司令官の坂上田村麻呂中将をふくむ二千名以上が捕虜となるが、即日全員が処刑された。さらに北海道と東北で蝦夷が蜂起、政府は東日本への支配力をうしなう。現在は首都機能と大本営を名古屋市へうつし、突貫工事で軍の再編成をおこなう。反攻開始まで、すくなくとも数週間かかる。

 一方の土蜘蛛は、権力基盤を確立してない。たとえば出雲市の治安維持をになう警視庁は、四万人以上の警察官をかかえる。蝦夷は一万弱の人員で、畏怖により彼らを服従させ、利益をちらつかせて動かし、一千三百六十万人の市民を統治せねばならない。つまり、数日で権力のピラミッドを構築するのは不可能であり、実際こうして「チーム・ミョルニル」の策動をゆるしている。

 ジュンがつぶやく。「不謹慎だけど、いまの情勢はおもしろい」

 第一の目標はアマテラスや父の救出だが、気質的に秩序より混沌を好むジュンは、錯綜した状況に昂奮している。守勢に回った蝦夷は弱いだろう。脆いところをつつけば、組織全体が崩れるはず。

 ジュンは薬ケースに入れてある、半蔵からもらった携帯保存食「飢渇丸」を口へ放りこむ。蕎麦と山芋と朝鮮人参を練ってつくる丸薬で、これ三粒で一日なにも食べずにすむらしい。熟してないバナナの様な風味がする。意外と癖になる味で、十粒つづけてぱくつく。

 通りかかった半蔵が、ジュンの側頭部を叩く。

「ドアホウ!」半蔵が叫ぶ。「リーダーが食糧を独り占めするとはなにごとだ!」

「だから叩くなよ、体罰教師!」

「だまれッ! つべこべ抜かすな!」

「……こわっ」

 七十五歳の半蔵が顔をしかめると、額に刻まれる無数の深い皺が、プールサイドの仄暗い照明にうかぶ。幾度も地獄を見た人間の顔だ。

「お前は若い。自分を知らないし、コントロールできない。だが部下にとってそんな事情は関係ない」

「たかが食い物ひとつでしつこいなあ」

「いいから話を聞け。一軍の将が卑しくては、兵はついてこない。誰がそんな人間のために死ぬか」

「あたしは軍人じゃないし」

「どの職業でもおなじことだ。つねに謙虚であれ。自分を律しろ」

「…………」

 ジュンは怪訝そうに半蔵の表情をうかがう。やけに口調に熱がこもっている。一種の遺言だろうか。敵が占領する城へ八人で飛び降りるのだから、たしかに高い生還率は期待できない。

 今回は後方待機する玉依が、ジュンにパラシュートを渡す。ジュンはそれを、装着ずみのハーネスのカラビナに繋ぐ。背中にPDWのP90を、腰に日本刀の鬼切を提げている。ほかのメンバーはM4カービンを装備しているが、ジュンは佩刀する都合上、小ぶりで取り回しのよいP90をえらんだ。本音を言うと、近未来的なブルパップ式のデザインが気に入っている。

 玉依が言う。「参加できなくて残念です」

「さすがに」ジュンが答える。「ぶっつけ本番でパラシュート降下は無理。留守番をおねがい」

「はい」

「もしあたしがやられたら、お父さんたちの救出はたまちゃんが引き継いで」

「無事を信じて、精一杯支援します」

 ジュンと玉依は右の拳をぶつけあう。ふたりはすでに同志だ。離れていても、互いが互いのため全力を尽くしていると信じられる。

 ジュンは助走をつけ、地上百四十メートルから虚空へ身を躍らせる。上昇気流に乗り、広大な森林へむかい滑空した。




 闇に紛れてジュンは着地する。パラシュートをたたんで茂みに隠し、乱れた木立を元にもどす。敵は異音を察知したろう。すこしでも時間を稼ぎたい。

 天までとどく宇宙の樹が、月明かりに照らされ屹立する。きよらかなエネルギーが巨大な幹に脈打ち、出雲市に張りめぐらされた根から真清水として流れ出る。信仰心の薄いジュンでも、間近に見ると神秘性に胸をうたれる。

 ヘルメットにとりつけられた暗視装置で、天の岩戸の周辺を観察する。鉄条網が張られ、二箇所に機関銃陣地がある。三脚架に乗せられたFN・MAGを手にする蝦夷が、異変がないか見張っている。SIG550をもつ七人がしゃがみ、それぞれ別の方向へ銃口をむける。不審者を発見したら即時に射撃できる厳戒態勢だ。

 ミニミ軽機関銃を装備する与一が、ジュンの隣に膝をつく。ベルトリンク式の給弾で制圧射撃をおこなう分隊支援火器だ。骨折が癒えたばかりだが、本体だけで七キロちかいマシンガンを何食わぬ顔で持ち運ぶ。

 与一が囁く。「守りが堅い」

「うん。逃げたくなってきた」

「おかしらが逃げたいならサポートする」

「冗談だよ。さっさとロリババアを連れ帰ろうぜ」

 鉄条網の向こう側に、三発続けて迫撃砲が着弾した。緑色のスクリーンがまぶしく輝く。半蔵が指揮する六名の別働隊による攻撃だ。苦痛の叫びが上がり、機関銃が応射する。さらに対戦車ロケット弾のM72が、別働隊により撃ちこまれる。

 ジュンが叫ぶ。「掩護して!」

 P90を手に獣道を駆け抜ける。背後の与一と敵陣地の蝦夷が、フルオート射撃で挨拶を交わす。敵のFN・MAGの方が三脚で安定し、より大口径な分だけ有利だ。距離をつめてプレッシャーをかけねば勝ち目はない。

 数秒走ったジュンは、小川の縁にできた斜面に身を隠す。蝦夷はあらたな脅威に反応し、7・62ミリ弾でもてなす。ジュンはP90を連射しながら、与一の前進を待つ。

 耳をかすめた銃弾が、黒髪を吹き飛ばすのを感じた。三センチずれてたら死んでいた。ジュンは闇のなかで蒼白となり、震え上がる。意識が飛び、本能だけが体をうごかす。

 スリングに右腕を通し、P90を背中へ回す。鬼切を抜き、絶叫しながら斜面を駆け登る。

 与一が叫ぶ。「おかしら、バカッ」

 鉄条網を一刀両断したジュンは、土塁を飛び越え、機関銃陣地の敵ふたりを斬る。

 背後で物音がした。与一よりずっと体重のある人間の足音だ。方向から考えて味方ではない。ジュンは血の滴る刀を右手で振りかざしたまま、左手で拳銃のファイブセブンを抜く。スライドを腿に押しつけてグリップを握り直し、直感を信じて後ろ向きに三連射する。

 5・7ミリ弾は防弾ベストを貫通し、蝦夷を斃す。SIG550を取り落として仰向けになり、酸素を求めてうめく男の頭を、納刀したジュンは両手で持ち直したファイブセブンで撃ち、苦悶から解放した。




 ミニミをもつ与一が、息を切らせて駆けつける。ジュンの肩を叩きつつ叫ぶ。

「おかしらはスプラトゥーンのやりすぎ! ゲーム脳!」

「ごめんごめん。頭真っ白になって」

「一回死んだ方がいい」

「そこまで言わんでも……おっと、それどころじゃなかった」

 まだ鼻息荒い与一に背を向け、ジュンは天の岩戸のタッチパネルを操作する。別働隊が交戦中らしく、森のどこかから銃声が響く。時間の余裕はない。

 画面にアマテラスの顔がぼんやり映る。長い金髪が乱れている。

「ひと月ぶりですかね」ジュンが言う。「そろそろ帰りましょう」

「玉依はおるか」

「たまちゃんはお留守番です」

「さっきからドッカンドッカン大騒ぎではないか。ぬしがいると碌な目にあわないから出とうない」

「外は太陽が登らなくてヤバいんすよ」

「わらわを閉じ込めた、ぬしのせいじゃ。どうなろうと知らん」

「神様がそんな無責任でいいんすか」

「わらわは最高神じゃ。世界で一番えらいんだから、好きにしていいのじゃ。はよう玉依を連れて参れ」

「このロリバ……いえ、なんでもないっす」

 ジュンは深呼吸し、荒ぶる感情を鎮める。玉依だったら、うまくなだめすかすだろう。ここに彼女がいない以上、自分がやらなきゃいけない。

 薬ケースに残っていた丸薬を頬張り、ジュンは画面にむかって言う。

「うん、やっぱイケる」

「なにを食べておる」

「忍者秘伝の飢渇丸です。カロリーメイトよりおいしいかも。あ、でも残りは一個だけかぁ」

 アマテラスが唾液を飲みこむ。ジュンは後ろ手に、ニンテンドー3DSを与一に渡す。ホテルの屋上で暇つぶしに遊んでいたのを、マガジンポーチに入れたままだった。ジュンはわざとらしく振り向き、ゲーム画面を覗く。

「こんなところでゲームか」アマテラスが言う。「ぬしらもまだ子供じゃな」

「ポケモンの新作が出たんですよ。いますっごいブームで」

「わらわはモンハンの方が好きじゃ」

「モンハンもありますよ」

 アマテラスがもぞもぞ体を動かす。にぎやかな雰囲気が大好きなのだ。記紀神話の時代には、裸で踊るアメノウズメが喝采をあびる様子に誘い出された。巨大な岩の扉をわづかに開けて外をうかがうと、待ち構えていたジュンに首根っこをつかまれ引っぱり出される。

 東の空が白み始める。群葉の隙間から、紅く燃える太陽が見える。一か月ぶりの日の出だ。だがこれでアマテラスの救出は筒抜けになった。敵が殺到するだろう。

 ジュンはアマテラスの手をとり、集合地点へ急ぐ。




 比較的警備の薄い城壁から脱出するため、ジュンとほかの二名は北へむかう。走りたいのはやまやまだが、傾斜や茂みを利用しながら慎重に移動する。接敵すればアマテラスを守るのは難しい。ただ好都合なことに霧が立ちこめている。半蔵が気温の変化などから濃霧の発生を予測し、決行日時をえらんだ。おそるべきは忍びの知恵だ。

 小鳥のさえずりが聞こえる。半蔵と示しあわせていた合図だ。ジュンはへたくそな口笛で応答する。

 別働隊の六名と合流する。警戒を解いてM4カービンの銃口を一時的に下げている。深刻なダメージを負った者はいない様だ。半蔵のM4は弾切れらしく、ハンドガンのM1911をもつ。

「ガバなんて使ってたんだ」ジュンが言う。「すげえカスタマイズしてある。ねえ、さわらせて」

「後にしろ」

 半蔵はジュンを冷たくあしらい、アマテラスの前に跪いて言う。

「陛下、よくぞ御無事で」

「娘たちが今回もがんばってくれた。例の件は調べがついたか」

「遺憾ながら疑いは晴れておりませぬ」

「そうか。ツクヨミはどこじゃ」

「ここで申し上げるのは憚りあるかと」

「こまったのう」

「断腸の思いでございます」

 アマテラスと半蔵はともに歎息する。ジュンはそれを横目で見ながらペリスコープを用意する。

 城壁の向こう側を観察しようと鏡筒をのばすと、集中砲火を浴びて対物レンズが破壊される。武装した集団が待ち伏せていた。

 背後で、枝が踏み折られる音がした。

 ジュンが振り返ると、着物を身にまとう土蜘蛛の細身のシルエットが霧のなかに浮かぶ。挑発的な笑みをたたえて佇んでいる。SIGをもった約四十人の部下を引き連れる。

 迷いながらジュンは鯉口を切る。ふたたび日が昇ったいま、神術は使用可能だ。だがひと月前に土蜘蛛と手合わせしたとき、ミカヅチは通じなかった。斬るべきか、斬らざるべきか。

 半蔵が敵を刺激しないようゆっくりジュンに歩み寄り、耳許でささやく。

「さっきの話を聞いていたか」

「意味わかんなかったけど」

「神々は滅びようとしている。俺は古い人間だから、そんな世界は見たくない。老い先も短いし、最後の槍働きをするつもりだ」

「なに言ってんの」

「世界がどうなろうとお前は生きろ。この国を再建しろ。困難だが、お前ならできる。教えるべきことはすべて教えた」

「やめてよ。戦うなら、あたしがミカヅチで突破口をひらく」

「神術は父親を救うのに温存しておけ。『鬼半蔵』と恐れられた男の死に様を見せてやる」

「死に様って……あっ」

 半蔵は戦闘服をめくって腹を出し、短刀を突き立てる。ためらいなく右に切り裂く。

 ジュンが叫ぶ。「半蔵先生!」

 神術【アマツクモイ】。

 激痛をこらえ仁王立ちする半蔵の体から、どす黒い煙が漏れる。獲物を襲う蛇のごとく煙は漂い、蝦夷の部隊を包む。わづかでも吸いこんだ者は脱力や麻痺をおこし、呼吸停止する。つねに大胆不敵な土蜘蛛さえ嘔吐し、のたうち回る。

 半蔵は自分の腸を切り取り、投げつける。

「わはは、これが貴様らがもっとも憎んだ敵のはらわただ! 好きなだけ食え!」

 力尽きた半蔵が前のめりに倒れる。

 ジュンはそれを抱きかかえて叫ぶ。

「半蔵先生……半蔵先生ッ!」

「ガバメントはくれてやる。形見にするがいい」

「そんなのいらないよ。そうだ、手当てしなきゃ。よいっちゃん!」

「与一、はやくこいつを連れて行け。うるさくてかなわん」

 涙ぐみながら与一はうなづく。強引にジュンの腕をとって引き摺る。もがき苦しむ敵と、息絶えんとする恩師を後に残して。

 ジュンの右手には血塗れのガバメントがあった。




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中山敦支『うらたろう』

 

 

うらたろう

 

作者:中山敦支

掲載誌:『週刊ヤングジャンプ』(集英社)2016年-

ためし読み/同作者の過去記事

 

 

 

0話でその旅立ちの場景が描かれた、15歳の姫君「平千代(たいらのちよ)」。

大自然とふれあいながら、生命を讃美する。

 

雑誌のアオリに「麻呂眉ヒロイン」とあるが、マブルゥを連想させる造形だ。

 

 

 

 

不老不死と噂される、800歳の仙人である「鬼人(きじん)」に会い、

その能力にあやかるのが、ちよの旅の目的。

 

鬼人初登場シーンの面妖さは、見開きの名人・中山敦支としても特筆に値する。

ナカヤマは2年間無駄飯を食ってたのではなく、研鑽をつんでいた。

 

 

 

 

あいもかわらず「死」を主題にえらぶ。

ナカヤマは、世界でもっとも藝のない作家のひとりだ。

ひょっとしたら断トツ1位かも。

 

 

 

 

ちよに付き従う「ジイ」が、一本ダタラとゆう化け物に無慙に食われる。

『ベルセルク』の「触」におけるピピンの最期を髣髴させる。

 

中山敦支は妙にストイックな作家だ。

好んで性愛を描くがセクシャルでなく、暴力を描くがグロテスクでない。

セックス&バイオレンスで読者を釣ろうとした試みは、キャリアのなかで皆無。

しかしこの新連載は、作風が幾分ひろがっている。

 

 

 

 

『ねじまきカギュー』がなぜ傑作なのか簡潔に説明するとしたら、

「ヒロインの内面とアクションを一致させたから」と言いたい。

本来ファイターにむかない内向的な少女の恋心とプライドが、

見開きで炸裂する瞬間の痛快さは、漫画史のランキングに残りつづけるだろう。

 

この新連載が前作を超えられるかどうか、僕にはわからない。

だってたとえば、作者が交通事故で死ぬかもしれないでしょう。

わかるのは、超えようとしている事実だけ。

 

 

 

 

ボーイ・ミーツ・ガールとほぼ同時の殺害予告。

口下手なカギューが本当は、カモに言いたかったセリフだったりして。

 

21世紀の日本の漫画家である中山敦支は、

『ねじまきカギュー』で『ロミオとジュリエット』の高みに達した。

褒めすぎに聞こえるだろうが、でも400年前の戯曲に負けるって情けなくない?

そして本作は、カギューのカーテンコールにつづけて掻き鳴らす、

最高に刺激的なアンコール曲だ。





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有馬『はんどすたんど!』

 

 

はんどすたんど!

 

作者:有馬

掲載誌:『まんがタイムきららMAX』(芳文社)2015年-

単行本:まんがタイムKRコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

舞台は北海道の高校。

小柄でツインテの主人公「新城ななみ」は雪掻きのあと、

『犬神家の一族』みたく逆さまに突き出た足をみつける。

 

 

 

 

それは死体でなく、同級生の「真白ゆか」だった。

中学まで器械体操をやってたが、高校入学したら体操部が消滅、

欲求不満がつのり、つい人目のないところで逆立ちしてしまう。

 

普段のゆかはおとなしく、体のやわらかさに引かれないよう開脚を遠慮したり。

 

 

 

 

とにかく自由奔放で突発的な、ななみの個性が印象的。

体操経験こそないが運動神経がよく、校内で暴れまわる。

インドア指向のつよいきらら系コミックにおいて、

器械体操はアクション性を最大限ひきだす題材だ。

 

あと小学生にしか見えない低身長も、体操では有利。

重力と常識を華麗にのりこえる漫画だ。

 

 

 

 

「乙宮いちご」は超がつくほどの運動音痴。

ラジオ体操とまちがえて入部してしまった。

逆上がりができた感動で悲鳴をあげる。

 

 

 

 

「晴沢ひなた」はビビリの根暗少女。

胸が大きいのも不利だ。

たわわなおっぱいがお荷物になるとは、なんて残酷な競技だろう。

 

 

 

 

可憐な絵柄によるギャップのせいかもしれないが、

体操の描写は意外と本格的に感じられる。

平均台の上り方ひとつとってもいろいろで、それぞれかわいい。

 

 

 

 

しかし、童顔なのにオッサンみたいな口調で話し、

じっとしてるだけでも髪の毛がはげしく暴れだす、

ななみのケイオティックなたたずまいが本作のすべてだ。






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得能正太郎『NEW GAME! -THE SPINOFF!-』 ねねっち大爆発

 

 

NEW GAME! -THE SPINOFF!-

 

作者:得能正太郎

掲載誌:『まんがタイムきららキャラット』(芳文社)2013年-

単行本:まんがタイムKRコミックス

ためし読み/当ブログの過去記事

 

 

 

朝に食パンをくわえて走るのが似合う女、「桜ねね」。

『NEW GAME!』5巻は、アニメ放映開始の需要をあてこみ、

主人公「青葉」の高校時代の話を、全篇描き下ろしで4巻と同時発売。

 

つまり、青葉の悪友ねねっちが出ずっぱり!

 

 

 

 

先週深夜にアニメ4話を見てて、ねねっちの出番のすくなさに憤慨した僕は、

逆恨みで「最低のアニメ」「志が低い」などとツイッターでぶち撒けた。

酔いにまかせ醜態をさらし、フォロワーが減ったのではないかと、

次の日おそるおそるアプリでしらべたが変動なし。

とっくに呆れられてるのかもしれない。

まあ、それくらいねねっちが好きだ。

 

JS時代をカラーで愛でられるし、ねねっち信者ならマストバイの一冊。

 

 

 

 

ねねっちの武器は、その万能性だ。

ボケてよし、ツッコんでよし、もちろん黙っててもかわいい。

顧問もふくめフリーダムな美術部メンバーを、闘牛士のごとく華麗にあしらう。

 

 

 

 

なんといっても、頭がいい。

のちにイーグルジャンプでのバイトで見せる機転を、すでに発揮している。

 

 

 

 

『NEW GAME!』は、ひたすら社屋でゲームをつくる窮極のインドア漫画だが、

この「THE SPINOFF!」はきらら系らしく、海での合宿の場面がある。

 

 

 

 

童顔に似合わぬ、わがままボディ。

日頃ねねっちにだけは辛辣な青葉さえ、認めざるを得ないうつくしさ。

 

 

 

 

『NEWGAME!』はかわいい女の子が多すぎ、相対的なポジションが低すぎ、

あまり人目につかないけど、ねねっち、君こそがヒロインなんだ。






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