支那における独裁

右派として高帽子をかぶさられる幹部たち

 

 

毛沢東は『資治通鑑』を十七回よんだとか。

支那最高の史書とされるが、ボクはまだ手にしてない。

大著すぎるせいか翻訳がなくて。

 

歴史からまなび、李白など唐詩を動力源とし、レーニンとスターリンの冷酷さをなぞり、

毛は「文化大革命」という史上最悪の人災をもたらした。

 

でもいま、「文革は改革開放の道をひらいた」と評価される。

たとえば思想から、毛沢東への個人崇拝がきえた。

計画経済を打破し、国有企業は地方へ下放され、市場経済が発展。

文革の10年間、国防は安定し、外交面もニクソン訪支など成果をあげた。

 

建設のための破壊、毛自身ふくめ徹底的に。

 

 

西洋人の筆による油絵の肖像

 

 

かたや最良の独裁権力者といえば、清の雍正帝。

朝は四時前におき、夜おそくまで精勤した。

地方官吏の報告にすべて目をとおし、論旨をかきこみ返送する。

一日サボれば、翌日仕事がたまるゆえ、行幸もしない。

 

官僚機構を通じてこそ、天子は独裁君主たりうるが、官吏は人民を搾取し、私腹をこやす。

悪事をかばいあうことが美徳とされ、摘発はきわめて困難。

雍正帝は大量の密偵をはなち、縦横に系統をからみあわせ、たしかな情報をえた。

 

だが支那皇帝でさえ、階級をまるごと変革できない。

ごく一部をとりかえるのが限界で、それで満足すべきだつた。

数千年も「専制君主制」がつづいたのは、善意あふれる名君があらわれ、

時代の進歩にあわせ柔軟に政治をおこない、民衆の信頼をつないだから。

このすぐれたシステムを、最後の独裁者たる毛沢東は根底からこわした。

 

 

『艶道日夜女宝記』(1770年ごろ)

 

 

話かわるが、梅川純代「日中おまた事情」という論文で、

日本と支那の文化にみる「理想のペニス」のちがいについてまなんだ。

 

日本は、性器の大きさより、男女の体の相性をおもんずる。

ボクも大きさとか気にしないし、わからなくもない。

一方支那においてセックスは、「男が指揮して女を満足させるもの」。

あらゆる女をみたすには、高度な性的テクニックと、巨根がもとめられる。

巨大な性器、「広膣」をもつ女もいるから。

 

ペニスですら専制的であるべし。

いづれ彼の地の混乱から、また独裁君主がムクリたちあがるだろう。

 

 

【参考文献】

王輝『文化大革命の真実 天津大動乱』(ミネルヴァ書房)

宮崎市定『雍正帝 中国の独裁君主』(中公文庫)

梅川純代「日中おまた事情」

[井上章一・編『性欲の研究 エロティック・アジア』(平凡社)所収]


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