男は背中で語る


今日もあわてて着替えて、地下鉄に飛びこんだ。

ふと、背後からの視線を感じる。

窓ガラスをみたら、妙齢の女性と目があつた。

正面から惚れられるのは日常茶飯事だが、

後ろ姿で女を虜にするとは、男ぶりに磨きがかかつてきたらしい。

 

職場で、年上の女性からこつそり耳打ちされる。

「ズボンのうしろ……ついてますよ……」

 

みなさん。

クリーニングした服は、タグをとるのを忘れずに。


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なでしこチャレンジリーグEAST 第6節 スフィーダ世田谷-常盤木学園

 

なでしこチャレンジリーグEAST 第6節

スフィーダ世田谷FC-常盤木学園高等学校

 

結果:1-5 (0-1)

得点

【世田谷】86分 森仁美

【常盤木】12・46分 道上彩花 74・75分 京川舞 89分 佐々木美和

会場:江戸川区陸上競技場

 

 

 

鬱陶しい季節。

ひどい雨で、お出かけの気分にならない。

往復をふくめ四時間、そのあいだ家にいたら?

もつとクサクサするだろう。

 

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監督の川邊健一

 

スフィーダ世田谷をみるのは三度目。

階段で中学生風の選手に「こんにちは」と挨拶される。

若い娘に声をかけられ贔屓するのではないが、

とてもよいチームで、陰ながら応援している。

先発出場選手の平均年齢は、19.9歳(公式サイトをもとに算出)。

サイドバックがそつなくウィングを支援しながら、

強豪・常盤木学園に対し十五本のシュートをあびせた。

果実は、ひとつしか実らなかつたが。

 

 

 

 

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サッカー観戦で、酒とメモパッドは缺かせない。

前者は依存症、後者は記憶力低下ゆえに。

 

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でも布陣を書き留めておくと、あとで発見がある。

スフィーダの「4-3-3」と常盤木の「3-4-1-2」は、

複写機をつかつたみたいに、ぴたり重なる。

なるほど、そういうことか。

戦術をまなぶと、戦術の限界がわかる。

十組の一対一。

女と女の意地のはりあい。

74分と75分、京川舞が右足で網をゆする。

二点差でも士気さかんなスフィーダをしとめた。

ダテに年代別日本代表の10番を背負つてない。

岩渕真奈をおびやかさない程度に成長してほしい。

 

 

 

 

 

メモること自体を忘れたので記憶はさだかでないが、

スフィーダは四回ほどボールを枠にあてた。

決定論者は「枠の内側にいれるのが実力」というが、

オレにいわせれば、「枠の内側かどうか」は非本質的なこと。

空模様とおなじで、なる様にしかならない。

天運を統御できると夢みるのは、傲慢だ。

酒精のまわつた脳で確信する。

雨中の観戦は風情があつた。

梅雨は嫌いだけど、屋根か傘があればたのしめる。


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テーマ : サッカー
ジャンル : スポーツ

今すぐKiss Me

テレビ番組出演中のLINDBERG(必見!)

 

『なぜ人はキスをするのか?』(河出書房新社)という本を読んだ。

ボクは電車移動の時間をいつも読書にあてるが、

本書はさすがに人前でひらけず、はかどらなかつた。

自宅で読んでも、頭がクラクラする。

 

 

著者のシェリル・カーシェンバウムは、

テキサス大学オースティン校の研究科学者だそうだが、

書き手の容姿がちらついて集中できない。

速読術しか取り柄のない人間なのに……。

結局なぜ人はキスをするのか、シェリル先生もわからない。

遺伝的側面と文化的側面が相互作用しており、

その要因を特定するのは不可能だ。

 

 

 

 

『ゲスト』(アメリカ映画・2009年)

 

唇には神経終末があつまり、下半身の性的刺激より広く脳を活発化させる。

顔の中心に性感帯があるわけだ。

2007年の論文に興味をひかれた。

ニューヨーク州立大学オールバニー校の研究者が、

1041名の大学生にキスの好みについて聞いたもの。

まだキスを交さない男とのセックスをかんがえる女は、七人に一人だけ。

かたや男の大半は、キスしたことのない女と関係するのを躊躇しない。

それはそうだよね。

では女は、なんのためキスにこだわるのか?

ズバリ、男を品定めしている。

女は健康な歯や口臭に関心がたかく、相手の息やキスの味を重視する。

……なんてこつた!

あのコはオレを、唇で値踏みしてから捨てたのか。

 

『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』(アメリカ映画・2004年)

 

生物学的に、「性」への対応は男女でちがう。

遺伝子を次世代につたえる機会に差があるから。

男は、二十三本の染色体をいくらでもバラまける。

女は、妊娠すれば母親として負担がかかるのは勿論、

そもそも卵子の数や、受精の期間が限られている。

この不平等を埋めんと、懸命に情報をあつめて分析する。

キスは、相手が優良遺伝子をもつ健康な男かどうか、

評価するのに最適な手段となる。

 

 

 

 

ロクロイチ『くちびるに透けたオレンジ』(一迅社)

 

ただでさえオクテなオレを、さらなる女性不信にみちびく本だが、

それにしても女という生き物は、理解をこえた存在だ。

たとえば女同士は、一緒にすごす時間が長いと、月経周期が似通つてくる。

「マクリントック効果」といつて、四十年以上研究されている。

魔法がつかえるのか?

また、女が排卵期をむかえると、恋人や夫は普段より気をつかい、

愛情こまやかにロマンティックになるという、最近の研究もある。

そんな反応をひきおこす事情も、はつきりしない。

ステキな唇をみたら、ちかづきたい。

でも深入りすれば、翻弄される。





なぜ人はキスをするのか?なぜ人はキスをするのか?
(2011/04/19)
シェリル・カーシェンバウム

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テーマ : 科学・医療・心理
ジャンル : 学問・文化・芸術

アッシュ『スタークロスト』

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スタークロスト

Starcrossed

 

アッシュ(Ash)のアルバム『メルトダウン(Meltdown)』収録曲

 

作曲:ティム・ウィーラー

発行:イギリス 2004年

 

 

 

なぜかエロゲーの絵がつかわれているが、曲と関係はない

音質がよいので紹介

 

 

 

 

 

なんて静かな夜

Behold this night, still and clear

 

キミの寝顔は天使みたい

You look here just like an angel sleeping

 

その不安をなぐさめ

I wish I could ease your fears

 

ダイヤの涙を堰きとどめたい

I would catch the diamond tears you're weeping

 

 

 

 

キミの瞳で気がまぎれる

In your eyes I would hide

 

隣りにいれば強くなれる

By your side I could defy

 

どんな障碍があつても

The forces tearing us apart

 

でも現実は

But reality, as it seems

 

いまおもえば ボクらの夢は

Looking back, is that our dream

 

はじめから不可能だつた

Was fated from the start

 

 

 

 

天運からは逃げられない

Girl we're star-crossed and can't escape

 

いわれなき責めを耐えるしかない

We're condemned and can only wait

 

もう遅すぎる

At this time now it's far too late

 

毒が血管をかけめぐる

The poison's in our veins

 

 

 

 

言つたとおりだね

It's true

 

キミのためなら死ねるつて

You know that I'd die for you

 

 

 

 

 

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アッシュは北アイルランド出身のバンド。

天才的な作曲能力と、しよぼくれた外見と、

少年の様な歌声を兼ねそなえた、ティム・ウィーラーが中心。

ボクは五枚目のアルバム『メルトダウン』を、

(たまに)家事をするときのBGMによく使う。

キラキラかがやく旋律と、ヘヴィな音圧に鼓舞される。

おもわず歌つて、手が止るのが難点だけど。

 

「star-crossed」は、「星回りが悪い、不運な」という意味の形容詞。

ステキな言葉だとおもう。

なんでもティムは「ロミオとジュリエット」が好きで、

あの悲劇をこのパワーバラッドで再現したかつたらしい。

イギリスのバンドの強みはここにある。

モンタギュー家とキャピュレット家。

たがいの家族同士の抗争に引き裂かれる恋。

あらゆる失恋が当事者の責任とみなされる当世では、

シェイクスピアでも話のネタに困りそうだが、この曲は説得力がある。

ボクたちが、ロミオやジュリエットほど恋に真剣になれないのは、

時代のせいでなく、死ぬほど人を愛す勇気がないだけかもしれない。

 

かれらのライヴをおもいだす。

紅一点、モデルつぽい美人のシャーロット・ハザレイ(2006年脱退)が、

一度も笑顔をみせずにギターとコーラスをこなす姿に痺れたなあ。






Meltdown (Bonus Dvd)Meltdown (Bonus Dvd)
(2005/03/08)
Ash

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テーマ : 音楽
ジャンル : 音楽

透明少女 ―― 『ゴーストシップ』

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ゴーストシップ

Ghost Ship

 

出演:エミリー・ブラウニング ジュリアナ・マルグリーズ ガブリエル・バーン

監督:スティーヴ・ベック

制作:アメリカ・オーストラリア・カナダ 2002年

 

 

 

ねえ、エミリー。

なぜいつもキミは所在なげなの?

 

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豪華客船、アントニア・グラーザ号。

はなやかな宴。

 

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憂い顔の天使は、孤独を同伴者とする。

ヒマをもてあましパズルをまさぐる。

 

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「I AM SO BORED(あまりに退屈)」。

エミリー・ブラウニングの沈黙は、だれよりも雄弁だ。

 

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船長にさそわれて踊る。

ようやく笑顔がみえる。

くるしげで、せつなく、胸がいたむ。

彼女がほほえむたび、悪寒が脊髄をかけおりる。

 

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甲板上の惨劇。

それは宿命だ。

 

 

 

 

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四十年の時がながれ、豪華客船は幽霊船となつた。

一隻のタグボートがサルヴェージにむかう。

 

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船長のガブリエル・バーンは、あいかわらず渋い。

一匹狼のプロフェッショナルを演じるなら、最適の役者のひとり。

でも今回は、相手がわるい。

 

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ジュリアナ・マルグリーズ

 

幾度となく、異変が船員をおそう。

その視線のさきには……

 

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……彼女がいる。

ホラー映画が嫌いなボクでも、本作はこわくなかつた。

ジメジメした生理的不快感がうすい。

エミリー・ブラウニングは、映画制作というパズルの典型にはまらない。

 

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船火事が発生。

それは憤怒のあらわれ。

 

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九年前の映画だが、すでにベイビードールがいた。

地獄の炎に照らされるとき、彼女はもつとも美しくなる。

 

 

 

 

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ミイラ化したエミリーから、首飾りをうばう。

 

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憂鬱そうにながめる幽霊。

ミイラの方が、生気に満ちているから不思議だ。

 

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その手のひらは、鎖をとおす。

あるいはそれは、透明少女

 

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ボクが見たすべての出演作で、屈強な男に連行されていた。

世界がおそれる女。

 

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わたしはシヴァ、破壊をつかさどる神。

 

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水よりも透明に。

死よりも禍々しく。

彼女は人を、奈落の底へ手招きする。





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ガブリエル・バーン、ジュリアナ・マルグリース 他

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テーマ : 映画
ジャンル : 映画

タグ: エミリー・ブラウニング 

板倉梓『少女カフェ』

 

少女カフェ

 

作者:板倉梓

掲載誌:『まんがタイムラブリー』2010年1月号~2011年1・2月合併号

『まんがタイムスペシャル』2011年2月号~(どちらも芳文社刊)

[単行本は「まんがタイムコミックス」として、第一巻まで刊行]

 

 

 

父が経営するカフェではたらく、五歳の双子。

病気で亡くなつた母のかわりに。

傷ついた家族の絆をとりもどすために。

 

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姉「つくし」の夢は、売り上げ前年比120%達成!

最近の子はマセてると聞くが、これほどとは……。

 

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妹「みお」は、年相応に無邪気。

だからこそ、つぶらな瞳が需要をよびおこす!

この最強コンビにかかれば、メイド喫茶など敵ではない。

 

 

 

 

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やさしい父と、双子らしくない双子のやりとりが愉快。

あからさまに労働基準法に抵触してるけど。

板倉梓は、前衛的な家族像を提示する。

 

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ロリータ・コンプレックスが、シュールレアリスムに肉薄。

「萌え」そのものが戯画化され、読者をさらに萌え狂わす。

 

 

 

 

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常連客の葉月さん。

いつも店で、コピーライターの仕事をする。

「すっごく片付いてて……」が太字なのでわかる通り、

美人だけど女子力ゼロで、いまだ独身。

 

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酒癖のわるい葉月さんは、店主夫妻の学友。

他界したマチコも、回想場面でしばしば顔をだすが、

気丈な人柄(葉月さんいわく鬼)が印象ぶかい。

 

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でも彼女が「カフェ サンフランシスコ」に入り浸るのは、

サーヴィスのよさが唯一の理由ではなさそう。

それだけで、自宅より良いなんておもわない。

ゆらぎはじめる、それぞれの心。

 

 

 

 

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けなげな双子も、さびしくなるときはある。

みじかい四コマに、不在者の影がちらつく。

 

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浜辺で逆ナンされるお父さん。

頼りないとはいえ誠実だし、信じてるけど、なんか心配。

 

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もしお父さんが再婚するとしたら?

鷹揚なみおは、あまりこだわらない。

大人びたつくしの方が、亡き母に執着している。

母親似だからだろうか。

 

 

 

 

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文句のつけ様がないTEL受け。

でも八重歯のカワイイつくしが、喪失感を埋めるため、

懸命に母のマネをしているとしたら。

おもしろうて、やがてかなしき。

それが『少女カフェ』だ。





少女カフェ(1) (まんがタイムコミックス)少女カフェ(1) (まんがタイムコミックス)
(2011/04/07)
板倉 梓

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テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

タグ:   板倉梓  ロリ  萌え4コマ 

『エンジェル ウォーズ』を擁護する

 

きづいたら『エンジェル ウォーズ』が公開終了していた。

八回しか見れなかつた。

十指にみたぬ鑑賞回数は、偉大な藝術を咀嚼するには少なすぎる。

自分がグズなせいだが、不入りゆえの打ち切りがかなしい。

でも、戦いはおわらない。

文句ばかりの自称映画通をまとめて俎上にならべ、

顔面の節穴を撃ちぬき、全身を一刀のもとに両断しよう!

 

なお、コメント欄での反論は一切受けつけない。

内容に不服があるなら、その旨を自身のブログにしるすこと。

投稿したことを報告してもらえれば、ありがたい

 

 

 

 

 

さて、KLY氏のブログを紹介するのは三度目(例:1 2)。

心のこもらない映画評を書かないで済むにはどうしたらよいか、

いつも反面教師として学ばせてもらつている。

 

これはちょっと意外だったのですが、そこから導き出される最終的な現実世界、

即ち精神病院での結末は、今ひとつ何を伝えたいのか理解に苦しむところです。

 

『LOVE Cinemas 調布』

 

わからないから低評価、という手合いがおほい。

二三百ほどシロウトの駄文に目を通したから、いくらも例はあげられる。

 

非常に言えてないという感じがするのは

なんか説教臭い感じがするのにそれがピンと来ないのである。

でっ?という感じになるのである。

実際上映終わった時の客の戸惑い感はチョイと面白かった。

後ろの女子高生は「訳わからんのだけど?」といってゲラゲラと笑っていた。

 

『社会の歯車はぐるぐる回る』

 

やつぱり「わからない」。

つぎは映画大好きな、ばっどていすとさんどいっち氏。

こちらは「わからない」ではなく、「意味がない」。

おなじことだが。

 

精神病院を脱出するために必要な道具を集めなくてはいけなくて、

それが本作の見所になるんだけど、ベイビードールが敵の前で踊りを披露し、

みんなが魅了されている(ぼーっとしている)隙に

ベイビードールの仲間が道具を盗み出しているだけ。全ての展開がそんな感じ。

現実の描写を面白く描けないから、演出が妄想世界に逃げているようにしか見えない

 

『いつか想い出す日々』

 

一言だけコメントする。

わからないなら、十回見ろ。

駄々つ子の不平不満を、インターネットにばらまくな。

なら、オマエがかんがえる本作の意味は何かつて?

第五段落でのべるから、最後まで読むように。

 

 

 

 

 

具体的な批判も、なくはない。

2Dトータルクリエイター(?)のケイ・オノデラ氏は、物語の構造を問題にする。

批評家のなりそこないみたいな連中は、とかく「構造」をかたる。

映画と建築のちがいも知らないらしい。

あまりに長文だし、まともに読んだのはオレくらいではないか。

 

主人公は、ベイビードールではなくスイートピーだったということを強調しているのだ。

しかし、ここはそのまま受け取ると、作品全体をミスリードしてしまうことになる。

スイートピーが妄想世界の、もしくは映画全体の主人公だとするには、

あまりにも辻褄が合わないからである。

 

『映画批評 k.onoderaの日記』

 

話にならない。

冒頭のアビー・コーニッシュの語りを聞いてないのか?

「だれにも天使がいる」と、スイートピーがつぶやく。

そのすぐ後の、ベイビードールのやさしい眼差し。

完璧に、辻褄はあつている。

オノデラ氏は、ほかにも見当外れなことを書いているが、

ここでは「男目線」に対する批判をとりあげる。

 

なにより、2層目(娼館)から3層目(戦闘少女的ファンタジー)への移行は、

おそらく男性から向けられる欲望に対抗する為のものなのだろうが、

3層目での彼女達の姿は、まんま男性が欲望するコスプレ女性の姿のようだ。

(略)

現実に対するカウンターとしてはあまりに陳腐。

 

『3つ数えて目をつぶれ』

 

ただ、ストーリーの最後の締めはいただけないなあ。

なんか、そうか、結局男目線の映画なのねえってところ?

 

『she's inn』

 

要するにここに描かれてゐるのは、

可愛らしい少女に自分の好きな格好させて、ゾンビや怪物と闘はせてみたい。

ただし少女たちが自我を持つ事は決して許さず、

自分の思ひ通りに動くといふ条件つきで。

つまり、少女たちを思ひっきり弄んでみたい、といふ妄想です。

 

『元店主の日記』

 

まつたく、どいつもこいつも。

ヘソ出しセーラー服のなにが悪いのか?

ジェナ・マローンは、「私の衣装は露出が足りなかつた」とボヤいている。

女は、男目線とやらを決して拒否しない。

ときに歓迎する。

批判者の性別はしらないが、不美人が嫉妬しているのだろう。

 

 

 

 

 

主演女優がブスだから駄作という、許しがたい愚痴も山ほど。

 

オレ的にはストーリーうんぬんよりも主演女優が可愛くないのが一番よくないと思う!

この可愛くなさ加減は映画「スパイダーマン」のヒロイン役の

キルスティン・ダンストに合い通じるものがありますね。

 

『橋本欽也の自堕落な日常』

 

ついでにキアステンの悪口まであり、殺意をおぼえた。

しかし橋本氏は、ブラジリアン柔術をやつているらしく、

ケンカを売るのはウェブ上にとどめておきたい。

 

しかし、個人的に惜しいのは

主人公ベイビードールを演じるエイミー・ブラウニングが

好みじゃないところか(^^;)

コスも悪くないし、可愛いんだろうけど

ダメだ、全くタイプじゃない。

なので、その面では若干盛り上がらない

 

『うたかたの日々』

 

「エイミー」ぢやなくて「エミリー」だろ!

三角絞め食らわすぞ!

タイプぢやないから星三つとか、バカにしてやがる。

美人コンテストのノリで映画評を書きなぐるな。

公表する文章には、責任をもて。

 

んでこの時期に「5人組ヒロイン」ってぇとほらアレだ、

僕には序盤のベイビーちゃんが鹿目まどかにしかみえなかったよ!

するってぇとロケットはさやかですか?!

そんでまどかと比べちゃうと、世界の広がりという点でひどく劣るので、

どうしても高い評価ができない。

 

『Ash the 2nd Sight』

 

アニメオタクの立場からの批判もすくなくない。

比較対象は、『魔法少女まどか☆マギカ』という凡庸な深夜アニメ。

「こんなのは日本のアニメに昔からあるよね~」と、オタクは負け惜みをいう。

縄張りを荒されて憤慨しているらしい。

ただ残念ながら、当のザック・スナイダー監督は、

日本文化の影響をほとんど受けていない。

彼がプログラムであげる作品群の貧弱さをみればあきらか。

 

舞台となるのは,第二次世界大戦をイメージさせる世界と

ゾンビのナチス兵たちの群れ,そしてヒンデンブルグ号を髣髴させる飛行船.

あるいは,中世の城に火を噴くトラゴン,

さらには未来都市とロボットと空飛ぶ列車が登場する世界.

(略)

けれども,いずれのシークエンスにおいても彼女たちの戦いぶりは大味.

ガールズ・バトルのダイジェスト版か,贅沢なPVを観ているようで,

ワクワク感とかハラハラ感には乏しかった.

 

『気ままに映画メモ』

 

本作を「陳腐」と斬つて捨てたしゅー氏は、WWIとWWIIの区別がつかない。

陳腐なのは、オマエの頭蓋骨の中身だ!

 

 

 

 

 

お待たせしました。

本作の「意味」について、そろそろ決着をつけよう。

 

これで結末が明るければまだ救いもあるのですが、その結末もやっぱり暗いの一言ですし。

5人のうち生きているのは2人だけで、しかも主人公はロボトミー手術で廃人状態、

スイートピーもひたすら逃亡生活を続ける羽目になる、というラストは、

結局「自己満足」以外の何の救いがあったというのでしょうか?

 

『タナウツネット雑記ブログ』

 

自称映画通どもの主張の、最大公約数をみちびける。

「この映画は救いがない」。

ふたたびジェナ・マローンの発言をひく。

 

ロケットは結果なんて考えずに思ったままに行動しちゃって、

いつも姉のスイートピーや周囲の人々に迷惑をかけているけど、

いざという場合は勇敢にもなれるタフな女の子。

言うまでもないけれど、この映画は友情と自己犠牲の物語なのよ。

 

映画プログラム

 

ジェナ。

「言うまでもない」なんて、滅相もない。

わからないヤツは、わからないのさ。

この世は、自己犠牲の精神をもたぬ俗物ばかり。

もし自由がほしいなら、戦うしかない。

だが戦いに勝つには、おのれを犠牲にしなくてはならない。

この矛盾がすなわち人生で、救済もここにある。

 

 

 

 

 

褒めるにせよ貶すにせよ、批評は創造的であるべき。

うつくしい文章を書けない人間は、

そもそも藝術に縁がないのだから、沈黙してほしい。

読み書きが苦手なら、絵を描いたらどうか。

「ピクシブ」には多数のイラストがよせられている。

これぞまさに創造的批評!

オレも負けていられない。


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テーマ : 映画
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タグ: エミリー・ブラウニング 

横田増生『ユニクロ帝国の光と影』

 

ユニクロ帝国の光と影

 

著者:横田増生

発行:文藝春秋 2011年

 

 

 

スポーツ衣料品の「スポクロ」に、ファミリーむけの「ファミクロ」。

1994年の株式上場後、三年連続で業績下方修正を余儀なくされ、

ファーストリテイリングの柳井正は、あらたな出店計画をうちだす。

バラバラに放たれた三本の矢。

毛利元就も苦笑いしたろう。

無個性なユニクロブランドが、さらに水で薄まり大失敗!

半年でスポクロとファミクロは消滅した。

ヤワな経営者なら、ここらで首を吊す縄をさがすところだが、

本来の夢をかなえんと、柳井は会社に荒療治をほどこす。

あの偉大な「GAP」の様な、SPA(製造小売り)への転換。

委託工場は三分の一、品番も半分以下にしぼりこむ。

たとえば東レから買つた原料を、インドネシアで糸にし、

中国で織り、染色し、縫製して、低価格化と高品質化に成功。

それまでユニクロは、アメリカから輸入した「ポーラフリース」を、

4900円と5900円で売つていたが、自社生産により1900円にする。

ブームも当然だ。

株式上場をめざすムチャな事業計画を、メインバンクの広島銀行に危惧され、

怒涛のごとく全国を平らげながら、資金難におちいる話も興味ぶかい。

戦略もへつたくれもない。

アクセルべた踏み、それがユニクロの歴史だ。

 

 

 

 

 

父の柳井等。

そつくりだが、冷酷な印象をあたえる正とちがい、人情味がにじむ。

実際にかれは、ヤクザとつるみ土建屋を切り盛りする、

街の世話役といえる存在だつた。

仕事では面倒見がよいが、息子にはきびしい。

手をあげることも多く、しばしば泣かせた。

正が高校一年生のとき、成績がさがつたことに激怒し、

すぐにサッカー部をやめろと命じる。

翌日、退部届が提出された。

 

山口県宇部市の銀天街にあつた、小郡(おごおり)商事の「メンズショップOS」(1950年代前半)

 

早稲田大学政経学部を卒業し、数年フラフラしたあと、

顔もみたくない暴君がつくつた「小郡商事」に入社する。

二年目、会社の通帳と実印をわたされる。

親としてはヤカマしいのに、経営では全権をゆだねた。

並大抵のオヤジではない。

父が息子の方針に反対したのは、ただ一度のみ。

1984年、地元の宇部をとびだし広島で、

「ユニクロ」とかいう奇妙な名の店を出そうとしたとき。

はげしい口論のすえ、一号店がオープンする。

三十五歳の息子の、はじめての反抗。

正は父を尊敬しつつも、二流とみなしていた。

地元の人脈にしばられた、つまらない男。

オレは、帝国をきづいてやる。

 

 

 

 

グローバル旗艦店の大阪心斎橋店

 

ユニクロは、GAPや青山商事(洋服の青山)のマネをしたが、

柳井正の経営にかける情熱は、だれもマネできない。

葛藤は、他者と共有できない。

日本を代表する企業となつたユニクロに、優秀な人材がむらがる。

伊藤忠商事出身で、SPAへの転換を主導した澤田貴司。

四十歳で二代目(三代目?)社長に就任した玉塚元一。

ブラトップなどを開発し、「日経ウーマン」誌がえらぶ、

「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2009」大賞にかがやいた、白井恵美。

みな去つていつた。

ユニクロが、居心地のよい会社でないのは確かだ。

他業種出身者に、縫製作業や生地の良し悪しなどわからない。

自分で雇つておきながら、柳井はそれを許せない。

仕入れ、品出し、在庫整理、接客、経理、掃除……。

片田舎の洋品店で、すべて自分でやつた。

ユニクロは柳井正そのものであり、ヨソモノが立ちいる隙はない。

ところでボクは、かつて野菜事業に参入した柳井は、

てつきり食にこだわる人物とおもつていた。

 

ひいきの料理屋なんて、ないんですよ。

昼飯を食う時間もないんで、毎日、この部屋で弁当を食べています。

セブン-イレブンか、この辺の弁当屋の弁当を食べています。

秘書が、今日はどの弁当にしますか、って聞きに来るんです。

「セブン-イレブンですか、牛丼にしますか」

そんな感じですよ。

 

一年半で二十億円の赤字をだし撤退したのも、むべなるかな。

どれだけ稼いでも、心はまづしい。

だが本人は、それで満足している。





ユニクロ帝国の光と影ユニクロ帝国の光と影
(2011/03/23)
横田 増生

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テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

J2 第12節 ジェフ千葉-ファジアーノ岡山

 

J2 第12節 ジェフユナイテッド千葉-ファジアーノ岡山

 

結果:2-1 (1-1)

得点

【千葉】36分 深井正樹(PK) 90+2分 竹内彬

【岡山】3分 チアゴ

会場:フクダ電子アリーナ

 

 

 

入口でカードをもらつた。

いつもは岩渕真奈が映つているもの以外は即ゴミ箱行きだが、

1998年の顔ぶれがなつかしく、ニヤニヤながめた。

だれだつけ、という人もいる。

左上の13番が横山博敏で、中央の4番がオランダ人のスコルテン。

スコルテンつて、どんな選手だつたかなあ。

当時(いまも)のチームが弱かつたのはよく覚えている。

前列左から二番目は、武田修宏。

武田が二年間、ジェフに籍を置いていたと記憶する人はすくない。

チャラい外見だけでなく、わざと倒れファウルを誘つたりする、

ずる賢いプレイスタイルも、地味なクラブで浮いていた。

 

 

 

 

 

四年前に監督とケンカし、ジェフを飛びだした短気なブルガリア人、

イリアン・ストヤノフにフリーキックをあわされ、早々に失点する。

顔なじみに隙をさらし、きつちり恩返しされるのが、オレたちジェフ!

はじめて見るファジ丸ジャパンは手ごわい。

アルベルト・ザッケローニが理想とする「3-4-3」の布陣。

攻守全般に均衡がとれ、決して主導権をゆづらない。

選手が負担にたえられる内は。

36分にストヤノフが、手でボールをとめて退場。

あきらかに自業自得だが、判定に怒り狂つていた。

また今度はブラジル人のチアゴが、痛くない足をかかえのたうつ。

イライラ。

ブーブーさわぐサポーター。

全然こわくない。

千葉市はふるい城下町だからか、ガラの悪い連中はすくない。

さいたま市の赤い人などは元気で、女子サッカーの会場で咆哮するさまは、

女性審判が集団で暴行されないか心配なほどで、いつも感心する。

 

 

 

 

 

巻誠一郎がクラブをさつた現在、深井正樹がジェフの象徴なのだろう。

強豪・鹿島の出身だが尊大さはなく、身を粉にして走る。

ジェフ千葉は、マジメな好青年風の選手をあつめたがるし、

チャラいのやズル賢いのや短気なのが来ても、すぐ移籍する。

だから弱いし、おもしろくない。

深井と太田が、お供が一匹抜けた桃太郎軍団を挟撃。

二十五本のシュート。

勝ち点3のきびだんごは、墨守されたまま。

二十二歳の米倉恒貴は、ことし評判がよい。

二メートル超、オーロイの尖塔を徘徊する幽霊。

しなやかな体躯、繊細な技術、ジェフにしては恵まれた外見。

イヴィツァ・オシムの言葉をかりれば、「かんがえて走るチャラ男」つてとこか。

 

 

 

 

 

一万人のお人よしは、まだ諦めていない。

一時間半がすぎても。

竹内彬が、プロとしての初得点をきめる。

名古屋時代から好きな選手だつたから、うれしい。

髪を染めてないし、彼もどこかジェフつぽい。

悲哀は十分あじわつた。

そろそろ、反攻をはじめよう。


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テーマ : ジェフユナイテッド市原・千葉
ジャンル : スポーツ

ロクロイチ「女の子どーしよ!?」

 

女の子どーしよ!?

 

単行本『女の子×女の子コレクション』第一巻所収

 

作者:ロクロイチ

発行:松文館 2011年

[シガレットコミックス]

 

 

 

百ページあまりの短篇とはいえ、冒頭で告白。

いきなり百合の熱情は最高潮に。

 

 

咲き乱れるひまわり。

ロクロイチは、これが単行本二冊目の謎の作家だが、腕はたつ。

コマのなか狭しと、星がながれ、雨粒がしたたり、リボンが舞う。

目もくらむほどに。

 

 

少女たちの頬は、火照りつぱなし。

桃色のモノクローム。

毛細血管が破裂しないか心配だ。

 

 

 

 

 

しみじみ充足感にひたる。

百合、それは宇宙の基本原理。

ちかごろは、表紙で女同士が裸で抱きあつている本を、

躊躇せず近所の本屋のレジにもつてゆける。

文明国に生れてよかつた。

 

 

あんなことや、こんなことをした翌朝も、いつもの挨拶。

それはともかくロクロイチは、服がよい。

髪型も、日ごとにちがう。

まあ、イマドキの女子なら当然だけど。

鞄だつて、寧々はショルダー、ちょこはトートが好き。

らしさを出しつつ、変化をつける。

本短篇だけで、十二種の鞄を確認した。

でもストラップはお揃い。

 

 

ふたりではじめてすごす夏休み。

寧々の親戚のペンションでアルバイトをすることに。

世慣れた雰囲気の背の高い美人が、

トロいおチビさんを花園へみちびくのが、作者のお家藝。

百合という旗印のもとなら、高校生でも堂々と、

恋人同士で泊りがけの旅ができる。

奥さん、お宅のお嬢さんはこんなことしてますよ!

 

 

 

 

 

やはり野におけ百合の花。

前作『くちびるに透けたオレンジ』も、風景描写がみごとだつた。

百合という自然状態。

話はかわるが、国際ヒトゲノム・プロジェクトの代表をつとめた、

フランシス・S・コリンズの『遺伝子医療革命』(NHK出版)をよみ、

ヒトの性的指向と遺伝子の関係について研究が進展したのを知つた。

結論をいうと、同性愛は生まれつきかどうか、まだわからない。

 

 

だが、しかし。

どうも性別により差があるらしい。

男の同性愛者の標準発生率は2~4%

双子研究によると、男の一卵双生児のひとりが同性愛者だと、

もうひとりの発生率は20~30%に跳ねあがる!

なんらかの生物学的要因の存在を、強くうかがわせる。

ボクなりにまとめると、男の同性愛はある種の遺伝子疾患で、

女の同性愛はごく自然な傾向、いやむしろ正統ではないか。

 

 

リクツは、どうでもよかろう。

ひたすら顔をあからめながらページをめくり、

「カワイイは正義!」の思想を満喫したい。





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ロクロイチ

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テーマ : 百合漫画
ジャンル : アニメ・コミック

タグ: 百合 

『オブジェクティブ』

右がマット・アンダーソン

 

オブジェクティブ

The Objective

 

出演:ジョナス・ボール マット・アンダーソン ジョン・ウエルタス

監督:ダニエル・マイリック

制作:アメリカ 2008年

 

 

 

アフガニスタンの山村。

こわもての男が、少女に菓子をあたえる。

六名編成の陸軍特殊部隊のチームをひきいる下士官だ。

 

 

ブルカを被る母親は、顔こそ見せないが、わづかに心をひらく。

銃をいくら振り回しても、戦争は勝てない。

ひそかに敵地へ浸透し、民心をつかみ、情報をあつめ、

訓練をほどこし反乱をおこさせ、後方を攪乱する。

恐れをしらぬ男たちが積み重ねた十年間が、

ウサーマ・ビン・ラーディンを追いつめた。

 

 

 

 

ジョナス・ボール

 

前線基地にやつてきた、招かれざる客。

CIAは、アフガニスタンで偵察衛星がとらえた放射能反応を、

テロリストが入手した核兵器ではないかと重大視し、工作員をおくりこんだ。

だが軍に対し表むき、地元協力者との接触が目的とつたえてある。

 

 

つねに警戒をおこたらない兵士たち。

味方のスパイがついた嘘には、ウスウス気づいている。

だからつて適当な仕事をすれば、自分が死ぬ。

ウサーマは、アフガニスタンの薄暗い洞窟ではなく、

パキスタンの士官学校がある街の豪邸にいた。

国境を越えたかくれんぼで、諜報機関の助けは必要だ。

 

左がジョン・ウエルタス

 

地元有力者と晩餐をともにする。

「敵の敵は味方」という論理だけを頼りに、支援をもとめる。

 

 

地の果ての食事は、西洋人の舌にあうとは限らない。

鼻を近づけただけで、吐き気をもよおす料理もある。

 

 

ありがたく頂戴する。

食べ残しなど、もつてのほか。

武装した異邦人が信用に値するか、相手は観察している。

胃袋をつかつた戦争。

 

 

 

 

 

移動中に接敵し、一名死亡。

装備にも被害が生じ、グリーンベレーは撤退の準備をはじめる。

 

 

「まて、作戦続行だ。われわれはまだ、十分な資産がある」

 

 

「……資産だと!?」

戦死した部下を消耗品あつかいされ、激昂する隊長。

軍事用語としては正しいが、この場にはふさわしくない。

CIAの、軍隊をおのれの道具とみなす悪癖がでた。

結局かれらは、前進する。

敵地で仲間割れをしていたら、生き残れない。

 

 

 

 

 

ゲイツ国防長官は三月の国家安全保障会議で、アジトを空爆すべきと主張した。

上空から攻撃すれば、失敗してもアメリカ人の血はながれない。

しかし灰と化したウサーマを、どうやつて同定するのか?

戦争は、男たちがブーツで砂礫をふみしめて、はじめてカタがつく。

だからこそ、崇高とはいえない目的のため、かれらは死地におもむく。





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テーマ : 映画
ジャンル : 映画

高橋洋一『官愚の国』

『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(アメリカ映画・2005年)

 

官愚の国 なぜ日本では、政治家が官僚に屈するのか

 

著者:高橋洋一

発行:祥伝社 2011年

 

 

 

大蔵省および財務省の官僚として二十八年すごしながら、

著者・高橋洋一は「ダークサイド」に堕ち、霞が関をおびやかす敵となつた。

ひとは彼を「暗黒卿」とよぶ。

霞が関神話の化けの皮が、さらに剥がされてゆく。

 

 

予算編成で大詰めの作業がすすむ昨年十二月末、

野田佳彦大臣が、財務省主計局を「陣中見舞い」する。

財務官僚は、不眠不休で予算案作成にいそしむとよく聞くし、

残業嫌いのボクも、カンリョーサマは偉いものと感心していた。

ウソッパチらしい。

ほとんどの作業は九月におわるので、

カメラのまえで彼らは、電卓をたたくフリをする。

著者は国家公務員採用I種試験の出題委員をつとめたそうで、

雑誌に問題をリークするなど、官僚らしい官僚を選抜するための、

こざかしい裏事情もあかしていて興味ぶかい。

 

 

 

 

 

官僚が唱える呪文は、俗に「霞が関文学」といわれる。

著者が小泉政権下で政策金融改革にたづさわつたとき、

天下り先を手放したくない殿上人たちは、当然抵抗した。

最終段階の閣議で法案を見直すと、一文字ふえている。

「完全民営化」が、「完全民営化」に。

「民営化に完全を期す」という意味で、まつたく異なる概念とされる。

バカバカしいが、これが彼らの権力の源なのでバカにできない。

ところで御存じのとおり、公務員は失業保険に加わらない。

失業がないから。

この事実を逆手にもちいると、フォースになる。

「退職金をもつて失業保険に代用する」

「失業保険がないから、公務員は解雇できない」

「局長以上の官僚も一労働者にすぎないから、雇用を確保せよ」

特権から、さらなる特権をうみだす奇術。

失業保険は、医療保険とおなじく普遍的制度であるべきだから、

ぜひカンリョーサマも恩恵にあづかつてほしい。

 

 

 

 

『アンタッチャブル』(アメリカ映画・1987年)

 

禁酒法時代のシカゴで、ケヴィン・コスナー扮するエリオット・ネス捜査官が、

顔役のアル・カポネを追いつめる、『アンタッチャブル』という有名な映画がある。

ちなみにネスは、FBIではなく財務省の職員。

密造酒を摘発するため、重武装の実動部隊が存在した。

日本の官僚が、銃を手に山口組本部に突入する場面は想像できない!

とはいえ、わが財務省も警察力をもつている。

その名は国税庁。

どんな政治家でも、事務所に国税局がきたら震えあがる。

確たる證拠はないが、霞が関は税務調査を脅迫手段にもちいるのだとか。

 

 

役人の給与をさだめる「俸給表」。

財務省主計局給与決済課は、「給与法」にもとづき役人の給与を決定し、

人事院給与局給与第二課が「人員配置」をおこなう。

人事院の課長ポストは代々、財務省がにぎる。

総務省管轄の「定員管理」も、財務省がおさえる。

つまり全省庁の人事権は、財務省主計局の掌中にある。

戦後GHQは、資格や能力を重視した「職階制」を導入することで、

公務員制度改革にとりくむが、旧大蔵省がその案を換骨奪胎。

「おつしやる様な職階制は、すべて給与法のなかで完結します」

……などと言いつつ時間をかせぎ、占領軍が去るのをまつた。

変哲ないL字型のマトリクスが、軍隊に勝つこともある。

 

 

 

 

アル・カポネ役のロバート・デ・ニーロ

 

官僚の天敵はふたつある。

「市場」と、「民主主義」。

どちらも霞が関文学ではあやつれないから。

「市場はデタラメだ。金利が自由に動くとロクなことがない!」

「民主主義は、減税ばかりの大衆迎合になるからダメだ!」

酒がはいると、木つ端役人はそう喚きちらす。

そもそもデリヴァティヴや金融工学分野の方程式など、

数学的に複雑化した金融市場を、文系の東大法学部出が理解できるのか?

……いや、文学部のボクは無理ですよ。

東大数学科卒の著者がいつてるんです。

 

 

「政治任用」がさかんなアメリカでは、政権交代にともない、

長官から局長級まで、官僚組織の約三千人がいれかわる。

日本ではゼロ。

「アンタッチャブル」な聖域が、東京都千代田区にある。

それはともかく官僚は、小沢一郎らが画策した政権交代の津波をたえた。

たいしたものだ。

でも、第二第三の波が来ればどうだろう。

国が滅ぶのが先か、霞が関が滅ぶのが先か。

結構な見物にちがいない。





官愚の国官愚の国
(2011/03/19)
高橋 洋一

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テーマ : 政治・経済・時事問題
ジャンル : 政治・経済

『ゲスト』

右がエリザベス・バンクス

 

ゲスト

The Uninvited

 

出演:エミリー・ブラウニング アリエル・ケベル エリザベス・バンクス

監督:ガード兄弟

制作:アメリカ 2009年

 

 

 

あつかましく我が家に居すわる父の恋人。

憂い顔の天使に、ハグをもとめる。

 

 

勝気な姉は、「招かれざる客」とすでに距離を置いたが、

根が良い子の妹エミリーは嫌と言えない。

 

 

こんなに苦しげに、人は抱きあえるのかと驚く。

 

 

 

 

 

ある夜、居間でテレビをみながらイチャイチャ。

アメリカ的な団欒。

 

 

堪忍袋の緒がきれ、自室にもどるエミリー。

家庭という神聖な空間での、不潔なふるまいを黙過できない。

 

 

湖畔であそぶ、うつくしき姉妹。

エミリーのボーイフレンドが、モーターボートでやつてきた。

 

アリエル・ケベル

 

気をきかせて、姉は立ち去る。

妹の制止をふりきつて。

 

 

あわててワンピースを羽織るエミリー。

彼に水着姿なんて、絶対みせられない!

 

 

それでも笑顔でボートを繋留する。

愛をつたえるには、肌を露出させるほかに、

テキパキと「もやい結び」をつくることでも可能だ。

おそらく後者が、はるかに効率がよい。

 

 

「招かれざる客」の秘密をさぐろうと、クローゼットをあさる。

派手な下着をみつけ、よろこぶお姉ちやん。

 

 

「ストリップでもするのかしら」と、眉をひそめる妹。

まるで汚物にさわる様に。

 

 

 

 

 

取るにたらない昼食の場面。

エミリー・ブラウニングは、典型的な美人ではない。

それでも今日、池袋で『サッカー・パンチ』の七度目の鑑賞をすませた。

あの傑作にであつてから、『ザ・ホークス』や『アンノウン』など、

ほかの映画もみているのに記事が書けない。

彼女のことしか、かんがえられない。

映画館からもどつても、エミリーをおもうだけでウズウズし、

ツタヤの在庫をウェブで検索し、電車にのりDVDを借りた。

ちかくの店にないのは、貸し出し中だからではなく、

日本で公開されなかつた低予算ホラー映画だから。

 

 

よそ見するだけで、表情がかわる。

心の欠片をあつめたプリズム。

 

 

寄れば寄るほど、うつくしい。

カメラに愛される、女優顔の典型。

一般に女は、「キレイ」とか「カワイイ」とか言われたいものだが、

エミリーに凡庸な基準をあてはめれば、失礼にあたる。

 

 

恋人の葬儀の場面。

ちいさくて見づらいが、凝つた刺繍のワンピースを着ている。

ヴィクトリア朝からきた、まがまがしき使者。

 

 

涙腺をゆるめたまま、刃のごとき視線を殺人者になげる。

こぼれる雫は、憎悪と絶望のカクテル。

口にふくめば、舌がしびれるほど苦いだろう。

 

 

 

 

 

木漏れ日をあびながら、後ずさりして警察車両にのりこむ。

誇りたかき翡翠色の瞳が、葉陰できらめく。

ベイビードールは、権力に屈しない。

智性と、愛と、そしてときに暴力で、崇高な使命をはたす。





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(2011/07/08)
ミリー・ブラウニング、アリエル・ケベル 他

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テーマ : 映画
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タグ: エミリー・ブラウニング   

津々巳あや『あくまでモテる×××』

 

あくまでモテる×××

 

作者:津々巳あや

掲載誌:『月刊コミックラッシュ』(ジャイブ)2010年9月号~

[単行本は「CR COMICS」として、第一巻まで刊行]

 

 

 

奇怪な髪型の少女の名は、「フルル=マリコット」。

転入生は悪魔だつた。

 

 

追いかけつこの果てに逃げこむ、女子更衣室のロッカー。

既視感ありすぎ。

この手の漫画をよみすぎたボクにしたら日常的光景だが、

男がスッポリ収まるロッカーなんてあるのかと、疑問におもつたり。

気になる彼女が、冷やかに自分の噂をするのを聞き、傷つく主人公。

あのころは、好かれる努力もせず、ただ嫌われることを恐れた。

 

 

絶望が極限に達したとき、「淫魔」の能力が覚醒!

その場にいるすべての女が虜になる。

ボクがあのころ、つねに夢想していた情景だ。

まだ「中二病」なんて俗語はなかつた時代。

 

 

幼なじみの雨宮那美。

成績優秀、スポーツ万能、黒髪ロング、スタイル抜群。

どこからどう見ても80年代ラブコメのヒロインで、

時代錯誤ぶりがかえつて目にあたらしい。

 

 

 

 

 

箒の代りになりそうな長髪を、

シュシュでツインテールにまとめる、松原雅。

スカートの裾をおさえるのは、脱ぎつぷりのよさの裏返し。

淫魔の餌食となるモブキャラ(その他大勢)で終るはずが、

第三話で晴れの舞台をあたえられる。

作者の筆がノッている。

 

 

主人公をパシリあつかいするのは、裏腹にあらわれた好意のしるし。

「ツンデレ」。

平成の世の公理。

證明なしに採用される基本命題。

昭和の尻尾をのこす絵柄で。

 

 

主人公の妹、果南(かなん)。

本筋に大きくからまない人物とおもわれるが、

ツッコミもするどく、妹ファンとしては支持せざるをえない。

 

 

「怪しいコスプレ女」とも、すぐ意気投合。

脇役にいちいち個性があつて、目移りする。

ハーレムで男は、枕を高くして寝られない。

 

 

 

 

 

フルルの妹分、ヤクモ。

蜘蛛の足をはやしたスク水幼女。

そして、「百合」。

平成の世の憲法。

国家の統治体制の基礎をさだめる根本法。

いろいろとおかしい。

でもたのしい。

 

 

ヒロイン・那美のサービスカット。

この扉絵は、遊園地の戦隊ショーに出演するため、

あわてて着替える場面の伏線でもある。

どうでもよいか。

下着のフリル、さりげない三つ編み。

少女漫画出身の作者ならではのリアリティだ!

 

 

このヒロイン、実はトタン屋根の平屋に住んでいる。

お嬢さまキャラは、周囲の勝手な思いこみに過ぎなかつた。

そこまでオトすのかよ、と呆れた。

やつぱり漫画はおもしろい。

なんでもアリだから。

 

 

 

 

 

悪魔だって、デレるっちゃ!





あくまでモテる×××(1) (CR COMICS)あくまでモテる×××(1) (CR COMICS)
(2011/02/07)
津々巳あや

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序曲 ―― 『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』

 

レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語

Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events

 

出演:ジム・キャリー エミリー・ブラウニング リアム・エイケン ティモシー・スポール

監督:ブラッド・シルバーリング

制作:アメリカ 2004年

 

 

 

 

エミリー・ブラウニング

 

ボクのかわいいベイビードール

この映画では、十四歳の天才発明家に扮する。

そのかんばせは、どことなく蒼白く、はかなげ。

ながい髪を黒リボンでたばねると、天啓がひらめいて……

 

 

……カラクリでなんでも解決!

 

 

純情可憐なピタゴラス。

賢さを鼻にかける風情さえ、いとおしい。

薄倖そうに翳る面持ちのなか、逆境にめげぬ意志の炎がゆらめく。

その瞳は翡翠いろ。

 

 

 

 

右がリアム・エイケン

 

世界一不幸な花嫁。

遺産をねらう罠にはまり、乙女の夢をふみにじられる。

それでも弟と妹のため、我が身を犠牲としてささげる。

 

 

エミリーのうつくしさを、どう文章にあらわせばよいだろう?

静止画では、寸毫もつたわらない。

ユーチューブの予告篇をみたつて徒労だ。

最良の映写環境で、全篇とおして鑑賞せねばなるまい。

だからこそ、演じる意味がある。

物書きに無力感を味わゝせてこそ、映画女優。

あえてひとことで言うなら、愛かな。

自己犠牲の精神。

怒りと悲しみが、ちいさな胸の奥で核融合をおこし、

劇場という天球をあかあかと照らす。

 

 

 

 

カラ・ホフマン、またはシェルビー・ホフマン

 

まじめなエミリーはここ数年、母国オーストラリアで大学にかよい、

ハリウッドの派手なオシゴトをひかえていたらしい。

序曲はおわつた。

「エミリー・ブラウニングの時代」という、壮麗なオペラの幕がひらく。





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苑田 謙

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