超新星・大野いと ―― 『高校デビュー』

 

高校デビュー

 

出演:大野いと 溝端淳平 菅田将暉 逢沢りな 宮澤佐江

監督:英勉

制作:日本 2011年

 

 

 

大野いと、十五歳のデビュー作。

身長168cmだが、モデル風の洗練はなく、デカくてゴツい。

走ると地響きがきこえる。

その一挙一投足がおもしろい。

 

 

原作は、河原和音が『別冊マーガレット』に連載した漫画。

ソフトボールに熱中し、年間365日ジャージですごしていた少女が、

高校入学で心機一転、モテ系女子として「デビュー」をたくらむ。

 

 

ノートまで用意してモテ道を研究するが、成果は惨憺たるもの。

そもそも体育会系の必死さが、男ウケからほど遠い。

脱線する暴走機関車のせいで、笑いをこらえるのに苦労した。

 

 

独学の限界をさとり、街でであつた超イケメンに、

「モテコーチ」として自分を指導するよう依頼する。

お辞儀の角度と速度がすごい。

 

 

好物のたこ焼きにつられ、溝端淳平がコーチ就任。

条件は、「絶対にオレのことを好きになるな」。

当然、ルールは破られますけど。

 

 

 

 

 

非イケメンのボクは、「イケメン」という言葉を聞くだけで虫唾がはしるが、

溝端淳平はおさえた芝居で、少女漫画のイケメンになりきつていて感心。

たしかに、他人にモテ道を指南するなんて何様とおもうけど、

素質のない教え子に振り回される姿に、つい同情した。

 

 

逢沢りなは、溝端の妹役。

男ウケ抜群の小悪魔系女子なのに、兄が大好きで、

近づこうとする女に嫉妬する様がカワイイ。

ていうか、大野いとと一緒にうつる脇役は、みな名優に見えた。

 

 

 

 

 

海辺のデートで、昆布をみつけて大ハシャギ。

ダシが、いいダシが取れるよ!

それでもファッション面は、成長の跡が確認できる。

絶対似合わないスカートはあきらめ、デニムのショーパンに妥協点を見出しつつ、

大きめのドットのタイツで、そこはかとなく女子らしさをアピール。

 

 

イヴの夜に着るコートは完璧で、自分らしさと女子らしさが核融合。

映画史にのこる告白の場面をもりあげた。

ボクもいろいろ女優をみてきたが、それにしてもこのコは!

デビュー作なのが言い訳にならないほど大根だ。

録画し編集をほどこした映像なのに、セリフを噛まないか心配に。

そして観客は、しらずしらずに天然少女を応援する。

 

 

福岡県中間市出身の十五歳。

超新星の爆発を公開初日に観測できたことは、

きつとこのさき何年も、ボクの自慢になるだろう。


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苑田 謙

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