使命 ―― なでしこリーグ 第5節 ベレーザ-アルビレックス新潟

 

なでしこリーグ 第5節

日テレ・ベレーザ-アルビレックス新潟レディース

 

結果:1-0 (1-0)

得点:24分 岩渕真奈

会場:平塚競技場

 

 

 

ボクはカメラを持つべきではないのだろう。

全ピクセルが、撮影者の腕のなさを嘲笑している。

 

 

これならどうだ!

センターサークルの縁を疾駆するぶっちー。

左手首には黒いブレスレットが。

なに、ブレスレット?

 

 

喪章がずり落ちただけだつた。

 

 

うまく直らず、腕まくりみたいになつておかしい。

そういや彼女は、いつもシャツの裾を出している。

わざとなのか、戻すのが面倒なのか……。

 

 

交代のとき、ようやくまともにフレームイン。

 

 

不完全燃焼かな。

ボクも煮えきらない。

安物のカメラをいじつてたら、彼女のゴールを見逃した。

肉眼だろうと、昨年発売のデジタル機器だろうと、

岩渕真奈を追うことは決して容易ではない。

シャツを直すヒマさえない。

 

 

 

 

 

支配率は「ベレーザ:アルビレックス=55:45」ではじまり、そのままおわつた。

言いかえるなら、「1-0で勝てたらいいな♪」と、

「0-0か1-1で勝ち点ほしいな♪」の馴れ合い。

先週、JFAアカデミー福島の勝利への渇望をみたばかりなので白けた。

「絶対勝ちたい」がサッカーの原則だと、ボクは信じる。

しかし、アルビレックスのサポーターさんのブログをのぞくと、

「(失点は)成長の為の授業料」「明日に繋がる試合」

「次のベレーザとの対戦では期待できそう」などと称讃の声が。

左腕に喪章をまく人間の、日和つた姿をみて満足できるらしい。

去年の対戦は引き分けだつたのに。

ベレーザは主力が六人抜け、あきらかに弱体化したのに。

勝つなら今が最大の好機かもしれないのに。

多分、越後人ならではの辛抱強さなんだろう。

野蛮な関東人でスミマセン。

 

 

 

 

 

ぶっちー語録から引用しよう。

 

「敗北を次に活かす」なんて言いたくない。

だつて、勝つても次に活かすことはできるのだから。

 

明日をも知れぬ世界に生きるものは、ある種の使命をになう。

だからこそ、自分の得点で勝利をきめたのに、

口をへの字にして欲求不満をあらわにする。

大学にはいり、背がすこしだけ高くなり、筋力を強化し、

練習試合で暴れ佐々木監督の目にとまり、

ワールドカップにむけた本当に最後の機会に代表にえらばれ、

髪を染め、パーマをかけ、似合わないとファンから文句をいわれ、

自動車教習所にかよい……つて、なんの話だつたつけ。

 

会場で配布しているカード

 

最年少・高二の中里優が、おいしいポジションをゲット!

顔ぶれは随分かわつたが、なにもかわつてない様にもみえる。

生き残るための戦いが、ことしもはじまつた。


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汗に濡れる百合の園 ―― 『サッカー・パンチ』の舞台裏

 

『サッカー・パンチ』(邦題『エンジェル ウォーズ』)のヒロインを演じた、

エミリー・ブラウニング二十二歳。

楚々としたかんばせ。

ジム・キャリーの変顔に笑うのをこらえた、唯一の共演者なのだとか。

ベイビードールは、もとからベイビードール。

たとえば『ゴッドファーザー』同様、配役は難航したのに、

完成後はすべて必然におもえるのが、神話的傑作である證拠。

 

 

身長は157センチ。

アクション映画の主役を張るなら、すくなくとも170は欲しい。

でも、キックはするどい。

女子サッカーファンのボクがいうのだから確かだ。

 

 

華麗な立ち回り。

刀をにぎつたまま、ひらり側転!

 

 

たてば天使。

すわれば文学少女。

たたかう姿は百合の花。

劇場に六回足をはこんだが、なりきりぶりに毎度驚嘆する。

 

 

 

 

 

「エミリー、次はこれいくぞ」

「いやいや、さすがに無理でしょ」

 

 

否応なし。

運動嫌いの彼女は、トレーニングの最初の一週間、

オーストラリアの母に、毎晩電話で泣きついた。

 

 

「ロケット」役のジェナ・マローンもがんばる。

三か月にわたる地獄の合宿を、新進女優たちは生きのびた。

 

 

 

 

 

たのしいこともある。

「正直、銃とか興味なかつたけど、目覚めたわ」。

 

アビー・コーニッシュ

 

散弾銃を撃ちまくり……

 

 

……拳銃も撃ちまくる。

柔肌に硝煙の匂いが沁みこむころ、少女は戦士として覚醒する。

 

 

 

 

 

「マダム・ゴルスキー」役のカーラ・グギノはこう語る。

 

撮影初日から5人がとても強い友情で結ばれているのがわかったわ。

トレーナーから聞いたのだけど、

訓練中もずっとライバル意識を持ったりしなかったそうよ。

『300<スリーハンドレット>』の肉体トレーニングでは

男優同士を競い合わせることで効果が上がったらしいけど、

女の子たちはチームワーク第一なのよ。

 

映画プログラム

 

『300』(アメリカ映画・2007年)

 

くらべれば一目瞭然。

女がどれだけ鍛えても、体にはあらわれない。

贅肉が削ぎ落されるだけ。

でも筋肉より価値ある宝物を、女戦士はみつけた。

 

 

それは、うつくしき友情。

 

 

OKがでるたび大ハシャギ。

銀幕は、見えないものまで映す。

カメラがまわらないときも信頼しあい、愛しあつているからこそ、

「スイートピー」の慟哭が、観客の胸を張り裂けさせる。

 

 

ボクのかわいいベイビードール。

あしたもキミに会いにゆくよ!


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タグ: 百合  エミリー・ブラウニング 

おそまきの蠢動 ―― なでしこチャレンジリーグEAST 第3節

 

 

ようやく春がきた。

 

 

 

 

「スフィーダ世田谷FC」は、ことしから参戦。

JリーグとFリーグに、東京23区内を本拠とするクラブはない。

だから喜ばしいし、もつと世に知られるべきだ。

その兵法は、海外サッカー放送に啓発された趣き。

流行のブランドを身にまとうみたいに。

上下左右に均衡がとれた「4-3-3」の布置が、

ゆるやかに蠢き、北狄の側面を侵蝕する。

 

 

 

 

例により30分遅刻し、スフィーダのふたつの得点をみのがした。

57分に登場した、十六歳の石橋みずきが強く印象にのこる。

白皙、風にそよぐ黒髪。

なにより直立姿勢がうつくしい。

女子サッカー、それは深窓の令嬢のたしなみ。

8分後。

左側面で優雅な足技をみせ、敵を幻惑し、山本摩也を得点にみちびく。

ずつとお喋りばかりの、隣席のお猿さんサッカー少女たちも、

このときだけ「涼しい顔してスゲ~!」と興奮していた。

 

 

なでしこチャレンジリーグEAST 第3節

スフィーダ世田谷FC-ノルディーア北海道

 

結果:4-1 (2-0)

得点

【世田谷】16分 山本摩也 25分 田中真理子 65分 山本摩也 90分 森仁美

【北海道】88分 白木星

会場:西が丘サッカー場

 

 

 

 

 

 

連戦をひかえ、補給基地に一時帰投。

本蓮沼駅前「ステーキ&カフェ ケネディ」のハンバーグは、

500円ながら豆腐みたいにふわふわだ。

ハウスワイン250円の誘惑には耐えた。

 

 

おのれの忍耐力への御褒美。

蒼天、爽風、魅力的なサッカー、そして美酒。

なんて幸せなひととき。

 

 

ふと、たなびく半旗に気づく。

ボクらはまだ、旗を頂点まであげられない。

 

 

 

 

 

 

 

日本サッカー協会が、手塩にかける選りぬきの少女たち。

「JFAアカデミー福島」。

練習場であり、生活の場でもある「Jヴィレッジ」は、日本政府にうばわれた。

いまは静岡県御殿場市で活動する。

もどれる見込みはない。

しようがない。

でも、なんでウチらがこんな目に。

 

 

 

 

U-17女子ワールドカップ準優勝の田中陽子は、あらたに10番をせおう。

そういや清川村選抜さんが、彼女を中田英寿になぞらえていた。

凛々しい立ち姿。

決して下をむかず、左右の足で痛烈なキックをはなつ。

「ホーム・アンド・アウェイ」は、サッカーの枢要な文化だが、

たとえ「ホーム」をうしなつても、少女たちはたたかう。

その表情は曇つていない。

 

 

 

 

スポーツどころぢやない人も、まだたくさんいる。

むしろウチらは、めぐまれてる。

だけど納得なんて、できないよ。

あれもこれも、不安でしかたないよ。

……そんな弱気の虫を噛みつぶして走る。

いつかあの旗が、天にむかい翻る日まで。

 

 

なでしこチャレンジリーグEAST 第3節

JFAアカデミー福島-日本体育大学女子サッカー部

 

結果:2-1 (1-1)

得点

【福島】24分 田中陽子 70分 田口ひかり

【日体大】32分 河合奈世

会場:西が丘サッカー場




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テーマ : サッカー
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忌しきもの ―― 小谷野敦『名前とは何か』

『DEATH NOTE』(大場つぐみ・小畑健/集英社・VAP・マッドハウス・NTV・D.N.ドリームパートナーズ)

 

名前とは何か なぜ羽柴筑前守は筑前と関係がないのか

 

著者:小谷野敦

発行:青土社 2011年

 

 

 

未読だが、『デスノート』という漫画はイイ線いつてたらしい。

死神がもつてきたノートに、死んでほしい人間の名をかくと、

その相手は心臓麻痺などをおこし急死する。

日本や支那の、名を忌む文化にのつとつている。

大つぴらに人名を口にしたり、書き散らすのは歓迎されない。

今上を「アキヒト」などと呼べば、爪はじきにされる。

しかし所詮は少年漫画、土台は荒唐無稽。

 

しかし、同姓同名の人もあるので、

その人物の顔を思い浮かべて書かないといけない。

かつ、それは本名でなければいけない。

この「本名」というのは戸籍名のことでしかあるまい。

仮に作家の村上龍を殺したいと思い、

顔を思い浮かべて「村上龍」と書いても、ダメなのである。

「村上龍之介」と本名を書かなければいけないわけだ。

 

当節の日本人は、だれもが「本名」をもつと信じているが、

戸籍制度のない国ばかりの世界で、はたしてデスノートは有効か?

たとえばビン=ラーディンの暗殺をこころみるとして、

アラビア語で「ウサーマ・ビン=ムハンマド・ビン=アワド・ビン=ラーディン」、

つまり「أسامة بن محمد بن عوض بن لادن」と書けば成功するのか、心もとない。

だから「本名」など存在しない、とかんがえる方が実情に即す。

 

 

 

 

 

日本の武士には、幼名・通称・諱・官位名・号など、いくつもの名があつた。

姓ですらコロコロかわる。

板垣退助のもとの姓は乾だ(軍事的意図により改名)。

姓一つ、名一つという思想はまるでない。

とりあえず「諱(いみな)」が正式名称だが、存命中はつかわれない。

「諱」は、「忌み名」だから。

徳川家康を「イエヤス」とよべば、首が飛んだろう。

身分の上下に関係なく、それは人格の否定にひとしい。

ところで武家の名門である清和源氏は、頼義・義家親子以降、

足利将軍家にいたるまで、「義」の字を多用した。

肝心の頼朝にないのは、兄の悪源太義平がうけたから。

だが弟の義経は、鞍馬山をぬけだし落ちのびる途次、

尾張国で元服し、父と六孫王経基の偏諱をとり名乗つた。

この浅慮ぶりを、小谷野敦は指摘している。

兄の挙兵に加わつたときすでに、義経という軍事的天才は、

のちに反逆をうたがわれる政治的な隙をみせていた。

たしかに武士の名前はおもしろい。

江戸時代のヒーローといえば、大石内蔵助と真田幸村だが、

特に幸村は、大坂夏の陣で家康をくるしめたわけで、

幕府としても、民衆のあいだの人気にイラついたはず。

幸村の兄「信幸」は徳川方につき、家名をまもつたが、

父・昌幸の偏諱をはばかり「信之」と改名した。

この真田家、十八世紀中頃に「幸」の字をちやつかり復活させる。

幕府も幸村フィーヴァーのせいで、つよく出られなかつたらしい。

たかが一文字の駆け引き。

 

 

 

 

 

西洋にも「本名」の概念はなさそう。

ロシヤ文学に挑戦すると、「ロジオン・ロマーヌイチ・ラスコーリニコフ」とか、

父称や愛称が入り乱れるケッタイな人名になやまされる。

一体だれがだれなのやら。

「ビル・クリントン」や「ジミー・カーター」など、アメリカ大統領ですら本名ではない。

ビルはウィリアム、ジミーはジェイムズの愛称だ。

あとニュースで興味ぶかいのは、存命中の元大統領の名をつけた軍艦。

空母「ロナルド・レーガン」とか。

パリの通りの名前については、前回の絵の話で書いた。

もし空母「中曽根康弘」なんてのが就役したら、爆笑されてしまう。

日本ではありえないこの人名利用は、

ヴェトナムの「ホーチミン」など世界的にみられる現象だが、

革命やナショナリズムの高揚を記念してなされる傾向がある。

アメリカもフランスも、革命の国だから。

世界が近代に足をふみいれたとき、名前のもつ意味が変りだした。

 

 

 

 

 

歴史エッセイ風のかるい本だが、そこは喧嘩師・小谷野敦、

後半は身も蓋もない議論に首を突つこむ。

自民党の野田聖子は、強硬な「夫婦別姓論」の主張者だが、

その意図は「野田家」の名を残すことにあると喝破する。

事実婚の恋人の精子と、他人の卵子による人工授精で、

野田はことし二月、五十歳にして男児をうんだ。

そして結局、相手の男が「野田姓」になる形で婚姻届を提出。

家名存続にかける執念は、戦国武将顔負けだ!

「本名」という忌み名を背負つて生きる現代の日本人は、

ウェブの発達により、「匿名」という便利な表札を手にいれた。

大正時代から盛んになつた、匿名時評の倫理はくづれ、

群集は「匿名ならなにを書いてもOK」と開きなおる。

悪霊のごとく電話線を徘徊する、名無しさんの誹謗中傷。

おのれの身分がバレないか、内心でおびえながら。





名前とは何か なぜ羽柴筑前守は筑前と関係がないのか名前とは何か なぜ羽柴筑前守は筑前と関係がないのか
(2011/03/25)
小谷野 敦

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ジャンル : 学問・文化・芸術

嘆きのムーサたち

エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ルブラン『フランス王妃、マリー=アントワネット』

 

ヴェルサイユに来たばかり、まだ十四歳のマリー=アントワネットは、

「画家たちのせいでヘトヘトです」と母に書きおくつた。

フランス画壇が性にあわず、どの肖像画も別人におもえる。

八年後、ヴィジェ・ルブランという才能をみいだすまでは。

 

 

 

 

 

マリー=ガブリエル・カペ『自画像』(1783年ごろ)

 

十八世紀フランスの女性美術家を紹介する展覧会をみようと、

三菱一号館美術館にでかけた。

いつもより、タブローで反射する光があかるい。

館内の空気がやわらかい。

そこは、画家と鑑賞者の殺伐たる戦いがない。

特に自画像がよかつた。

偏見かもしれないが、自身をうつくしく見せるという分野で、

女性は比較優位をほこつているのだし。

 

マリー=アンヌ・コロー『ピエール=エチエンヌ・ファルコネ』

 

女の彫刻家とは、めづらしい。

石膏の重量感をぬぐいさつた優美さ。

池田理代子の漫画を立体化したかのごとく。

ちなみにこの男、彫刻家の未来の夫で、師匠の息子でもある。

若い弟子との親密な関係が中傷をまねいたので、

師は彼女を説得し、自分の息子と結婚させた。

浮気、暴力、破綻、訴訟。

おさだまりの展開。

女の細腕でも、鑿と鎚をあやつるくらいは可能だが、

藝術の世界で生きるのはラクぢやない。

 

 

 

 

エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ルブラン『エチエンヌ・ヴィジェ、画家の弟』

 

十三歳のヴィジェ・ルブランが、三つ下の弟を描いたもの(とされる)。

女流画家の技藝は、家族に題材をえると光彩をはなつ。

弟エチエンヌは、のちに劇作家として成功した。

その美貌と才気は、姉との共有財産だつたらしい。

 

同『ポリニャック公爵夫人、ガブリエル・ヨランド・クロード・マルティヌ・ポラストロン』(1782年)

 

マリー=アントワネットの寵愛をうけ、

公爵夫人の称号をさづかり、子どもの養育係をつとめた人物。

十八世紀の最先端のファッションは、2011年でも通用しそう。

白いドレスは大胆に胸元をさらけだすが、

空色のリボンでギャザーをよせ、身分相応の気品をたもつ。

背中でむすぶベルトが、ウエストを強調。

花束と羽をさした麦わら帽子は、ことし流行してもおかしくない。

王妃と画家は同い年だつた。

反対をしりぞけ、ヴィジェ・ルブランが王立美術アカデミーに入会できたのは、

強力な後ろ盾のおかげ。

それは美を愛する一党による、ある種の革命といえる。

 

同『自画像』(1791年)

 

美人すぎる画家。

昨年十一月にみた1790年の自画像の翻案だ。

筆先の肖像は娘ジュリーで、母性愛を演出している。

でも画布上の画布になにがあろうと、視線は絵師の白皙に釘づけ。

六百六十もの肖像画をのこしたヴィジェ・ルブランだが、

だれよりも自分自身をうつくしく描いた。

おのれの醜さとむきあうことが、藝術家の使命だとすると、

彼女は肖像画家として、さほど誠実ではない。

……そうね、そうかもね。

でもうつくしければ、なんでもよいでせう?

そう言いたげな微笑みをみると、しあわせな気分に。

ラファエロが描いた女だつて、こんなに可憐だつたろうか。

 

フランソワーズ・ウジェニー・トリピエ・ル・フラン(旧姓ルブラン)に帰属

『マリー=アントワネット(ヴィジェ・ルブラン原作)』

 

王妃は断頭台の露となり、同志はヨーロッパ中に離散した。

ヴィジェ・ルブランの画業はつとに名声を博していたので、

亡命先では王党派から歓待され、

憎き革命政府の転覆後は、母国にもどり活躍した。

王妃の肖像を依頼されることも多かつた。

どんな思いで筆をとつたのか、容易に忖度しがたい。

画家は本作を、決して手放さなかつた。

六千フランで譲つてくれという、申し出をことわつてまで。

 

 

 

 

マリー=ルネ・ジュヌヴィエーヴ・ブロサール・ド・ボーリュー

『ヴォルテールの死を嘆く詩のミューズ』

 

哲学者・文筆家の死の七年後、ささげられたオマージュ。

パリという街は、通りに文学者の名を冠する風習がさかんで、

「バルザック通り」や「ヴィクトル・ユゴー通り」などが現存する。

詩の女神ムーサまで嘆くのに、祀らねばバチがあたる。

かたや東京に「漱石通り」や「鷗外通り」はない。

ことほど左様に、フランスは藝術を重んじるお国柄だが、

女神は嫉妬ぶかく、同性にはつれない態度をしめす。

この絵をかいたブロサール・ド・ボーリューも、

革命さわぎに翻弄され、貧窮にあえぎつつ死んだ。

藝術。

それは非力で、きまぐれな営み。


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テーマ : 絵画・美術
ジャンル : 学問・文化・芸術

公安ユリ課・攻殻機動隊 ―― カサハラテツロー『タンデムLOVER』

 

タンデムLOVER

 

作者:カサハラテツロー

発行:芳文社 2011年

[まんがタイムKRコミックス]

 

 

 

「なんだか体中感じる 感覚タンデム中」と歌つたのはHALCALIだが、

この多目的汎用重機「タンデマイン」も複座式で、

農耕やスポーツ、または兵器として運用されるロボット。

そしてシマとコダは、パイロット養成学校にかよう女学生。

 

 

コックピットの装甲と気密性は、核攻撃にたえる。

この世界で、ふたりきり。

たとえ全世界を敵にまわしても。

 

 

ときには実弾で訓練する。

最強の武装と、装甲と、機動力の鼎立。

あらゆる戦車や戦闘用ロボットは、深刻な齟齬をふくみ存在する。

人間とおなじくらい。

 

 

配電部をいじくる眼鏡の才女たち。

百合の根は、ケーブルみたいにからまつて。

 

 

 

 

 

さて、このオムニバスの第一話にもどろう。

赤点ギリギリのコンビがのぞむ最終試験。

学校一せつかちなシマは、タンデマインをたくさん壊した。

 

 

相方のコダは、学校一のトロスケ。

ふたりは密室でたがいを意識し、軋轢をおこし、

口論しながら、すこしづつ心をかよわせる。

 

 

こんな具合に。

百合という攻性防壁。

ふたりでいて、わかりあえば、こわいものはない。

 

 

学業成績より、いや戦争の勝敗より、大切なものがある。

パイロット候補生の紅潮した頬は、そうかたつている。





タンデムLOVER (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)タンデムLOVER (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)
(2011/02/12)
カサハラ テツロー

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テーマ : 百合漫画
ジャンル : アニメ・コミック

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地上の楽園

 

 

その名は「中野ブロードウェイ」。

オレなどここに住めば、一生外に出ないかもしれない。

エロ漫画のハルミチヒロ『ベルベット・キス』第一巻を数日さがしていたが、

「まんだらけ」に置いてなかつたので、諦めがついた。

いや、重版分が再入荷されるまで我慢するだけだが……。

 

 

 

 

背面も偉容をほこる。

エスカレイターは、三階への上りだけなのがおもしろい。

帰りにはかならず階段をつかう。

不便というより、むしろ建物の属性効果を高めている。

築四十五年だが、このたびの地震も耐えたらしい。

ただ、ロリータファッションの美人店員がいた、三階のゲーム屋がなくなつたのは無念。

 

 

 

 

砂原良徳「Physical Music」をリピートしながら歩く。

さわやかな風。

かすかなノイズ。

アスファルトから伝わるビート。

 

 

 

 

でもオレみたいにひ弱な男は、屋根がほしい。

晴れても、雨や槍がふつても。

アーケイド、なんてステキな発明!

「サンモール」の歩行者の表情は、つねに快活だ。

おそろしく混みあう、駅前の信号のない横断歩道。

何分待つてもアクセルを踏めない、哀れなタクシー運転手。

この街の主役は、車でなく人間だから。

 

 

 

 

「アーケイド」は、漠然とアメリカからの輸入品とおつていたが、

どうもヨーロッパからの影響で発展したらしい。

アメリカの主流はショッピングモール。

兄弟みたいなものだが、でも「モール」という空間にいると、

安心感ではなく、圧迫感をおぼえません?

 

 

 

 

帰宅しニンテンドー3DSをひらくと、八体のMiiの訪問があつた。

きのうの渋谷では、わづか二名だつたのに!

街の値うちは、人口では決らない。

どれだけ有益なすれちがいを提供できるかだ。

 

 


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勃発!世界ユリ大戦 ―― 『エンジェル ウォーズ』

 

エンジェル ウォーズ

Sucker Punch

 

出演:エミリー・ブラウニング アビー・コーニッシュ ジェナ・マローン オスカー・アイザック

監督:ザック・スナイダー

制作:アメリカ 2011年

 

 

 

ボクのかわいいベイビードール。

身の丈は手のひらサイズ。

 

エミリー・ブラウニング

 

ため息にそよぐプラチナブロンド。

娼館での無感動な日々。

ゴミにうもれた瓊玉。

 

 

スープをすくえそうな睫毛。

絶望しかもたらさない視界に、緞帳をおろす。

 

 

彼女が苦界に身をしづめたのはワケがあるが、

本作の場合、物語を詳述すればヤボになる。

ただひたすら、少女の面がまえに酔い痴れたい。

 

 

ゆらゆら。

憂い顔の天使は踊り、ひとりのこらず魔法にかける。

ボクらは瞬きもできない。

 

 

戦場。

黒のセーラー服。

右手に刀、左手に45口径。

 

 

蝶のごとくただよい……

 

 

銃弾をもふせぎ……

 

 

蜂のごとく刺す。

 

 

 

 

 

『サッカー・パンチ』――クソダサい邦題は口にしたくない――の主題は、

「女は善で、男は悪」という、百合の王道をゆくもの。

つまり、世界の真理をえがく映画だ。

彼女たちは、ひとりぢやない。

 

 

ジェナ・マローン

 

無造作にハネたショートカットの「ロケット」。

横顔のうつくしさ!

女性のみなさん、残念でした。

鏡の前でどれだけ化粧しようと無意味です。

あなたが一番奇麗にみえる角度は、真横だから。

終盤で、この鋭角的なアゴは一発くらう。

ザックさん、わかつてるなあ。

 

 

気さくなロケットは、新米娼婦ベイビードールの世話をやくが、

もとは不良で、ケンカして家をとびだし、春をひさぐ身の上に。

心やさしいゆえグレてしまう。

少女はえてして、そういう生き物。

 

アビー・コーニッシュ

 

ロケットの姉である「スイートピー」。

クロウト女とはいえ情がこわく、新入りにキツくあたる。

しかし途轍もなく妹思いで、自分は家族とうまくいつてたのに、

後を追つてみづから娼館にとびこんだ。

江戸の郭話みたいで泣ける。

 

 

顔がゆがむほど押しつけられた、レミントンの散弾銃。

その視界の隅には、つねにロケットの姿が。

 

 

暴走する妹を叱ってばかりでも、彼女が危機におちいると、

スイートピーはかならず隣りにあらわれる。

「別に。死ぬところを見たかつただけ」。

ツンデレの姉妹百合か。

ザック師匠、わかつてるなあ。

 

 

 

 

ザック・スナイダー『エンジェル ウォーズ オフィシャルガイド』(小学館集英社プロダクション)

 

アレックス・バーディーによる宣伝素材から。

ボ、ボクのかわいいベイビードールが……!!

なぜだ!

なぜアメリカ人が絵をかくと、こうなるんだ?

 

 

精神医療施設「レノックス・ハウス」の構造模型。

撮影計画を練るためのブツだが、絶対たのしんで作つている。

映画の国の住人の、立体化にかける執念は計りしれない。

 

 

ベイビードール愛用の45口径は、キュートなストラップつき。

モノグラムが刻まれたデコ拳銃だ。

 

 

一場面しか出ない城でも、ひたすら図面を描きまくる。

築城、それは男の夢。

 

 

 

一度だけ登場するメカ。

いちいち参照用のモデルをつくるのは当然。

これは仕事なのか趣味なのか。

うらやましい……。

『サッカー・パンチ』は、たとえば押井守がつくつてもよい作品だが、

しかし彼の近作『ASSAULT GIRLS』は、

黒木メイサの足以外価値のない無慚な出来だつた。

がんばろう日本!

二次元に閉じこもつてたら、未来はない。

 

 

 

 

 

実はアマンダ・セイフリードの代役だつたオーストラリア人。

 

バストを寄せて上げて、ウエストを絞ったセクシーな戦闘衣装は

「セーラームーン」の月野うさぎみたいだったでしょ?

最初に刀を渡されたときは思わず彼女の“決めポーズ”を真似しちゃったもの(笑)。

 

映画パンフレットから

 

 

無鉄砲な暗黒ナース。

 

正直な話、私の衣装は露出が足りなかったと思うわ。

ほかの女の子は太ももむき出しなのに、ロケットは網タイツを履いてるのよ。

最初の衣装合わせのときは露出度が高いと思っていた衣装だけど、

訓練で肉体を絞った後は「もっと見せてもいい」って気分になっちゃった。

 

ジェナさん、気持ちはわかるけど、アミタイ最高でしたよ。

 

 

ザック先生が、いの一番に出演を依頼したかた。

 

衣装を身につけた日、「この服でハイキック?」と不安になったの。

だから衣装デザイナーのマイケル・ウィルキンソンを別室に呼んで、

すべての動きをチェックしてもらったわ。

バストやお尻がハミ出すのは嫌だもの。

でも撮影が進むにつれ、あのセクシー衣装が第2の肌みたいに思えてきたわ(笑)。

 

 

女子軍団も嬉々として演じたとわかる。

百合という同時多発テロ。

さあ、世界をくまなく百合色に染めろ!





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(2011/03/26)
ザック・スナイダー

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テーマ : 映画
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タグ: 百合  エミリー・ブラウニング   

流れる

 

 

最上の善なるあり方は水のようなものだ。

水は、あらゆる物に恵みを与えながら、争うことがなく、

誰もがみな厭だと思う低いところに落ち着く。

だから道に近いのだ。

 

『老子』第八章(岩波文庫)

訳:蜂屋邦夫

 

 

 

 

 

この世の中には水よりも柔らかでしなやかなものはない。

しかし堅くて強いものを攻めるには水に勝るものはない。

水本来の性質を変えるものなどないからである。

 

第七十八章

 

 

 

 

 

大国は下流に位置するべきもの。

天下の流れが交わるところであり、天下の女性的なるものである。

女性は、いつでも、静かであることによって男性に勝つ。

そもそも静かであることによってへりくだるからである。

 

第六十一章

 

 

 

 

 

知っていても知らないと思うのが最上である。

知らないのに知っていると思うのは欠点である。

 

第七十一章

 

 

 

 

 

人民が死を軽んじるのは、その上に立つ者が

自分の生きることばかりを追求するからである。

そういうわけで死を軽んじる。

いったい、生きることに執われない者こそ、

生きることを重視する者よりも優れている。

 

第七十五章

 

 

 

 

 

誰もがみな浮き浮きとして、宴席の最高のごちそうを楽しむかのよう、

春に高台に登って景色を眺めるかのよう。

ただわたしだけが、ひっそりとして何の気持ちも起こさず、

まだ笑いもしない赤子のよう。

くたびれて、帰る家さえない者のよう。

 

(略)

 

誰もがみな有能であるのに、それなのにただわたしだけが、鈍くて田舎くさい。

ただわたしだけが人々と違って、道という乳母を大切にしたいと思っている。

 

第二十章


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テーマ : 哲学/倫理学
ジャンル : 学問・文化・芸術

『チアーズ!』

リンジー・スローン

 

チアーズ!

Bring It On

 

出演:キアステン・ダンスト エリザ・ドゥシュク ジェシー・ブラッドフォード

監督:ベイトン・リード

制作:アメリカ 2000年

 

 

 

「わたしのオッパイさわつてみる?」とか「売女ぢやないわよ」とか、

やたら歌がエロくて、オジサンはうれしい。

この大柄の赤毛は、前部長の「ビッグ・レッド」さんで、

チアリーディングチームを全国優勝にみちびいた。

しかし代替りのあと、部員たちは振付の盗作を指摘され、

彼女がとんでもないビッチだつたと知る。

 

 

 

投票であたらしいキャプテンにえらばれ、有頂天のトア。

必要最小限の色素をのせた、きめこまやかな肌。

演じるキアステン・ダンストは、お母さんがスウェーデン系だとかで、

まるでイケアの家具の様にうつくしい。

この画像では飛び跳ねてるので、顔だちについては以下でふれます。

 

クレア・クレーマーとニコール・ビルダーバック

 

「わざとらし……」と心中穏やかならぬチームメイト。

だがブロンドの新部長にとつて、この程度の反応は想定内。

指名は確実だけど、そのときは大喜びすると決めていた。

いづれにせよ反感は買うから、素直にふるまう方が得策。

 

 

「やつぱウチらの代つて大切にしたいし~」なんて、体育会系の女性はよくいう。

縦より横。

女子サッカーを見にゆくと、そんな性向のちがいを感じる。

軍隊みたいに、女子チームは戦わない。

男は命令系統を重んじるし、命令で動くこと自体、案外楽しんでたりする。

……そうそう、キアステンの顔の件でしたね。

彼女をブス扱いするのは、もう止めてもらいたくて。

審美眼のない人間ばかりで絶望します!

本作をボクは劇場でみて、その美貌に惚れこんだのに。

目がふたつ、鼻がひとつ、口もひとつ、

そして……ええと……まあいいや、話を先にすすめませう。

 

 

 

 

左から二番目がガブリエル・ユニオン 

 

振付を盗まれた「クローヴァーズ」と一悶着おこす、新部長。

作中でくわしく語られないが、黒人が多い地域の高校らしい。

チアリーディングは競技スポーツ風に進化したとはいえ、

やはり白人中心の世界で、だからこそ卑劣な行為は許されない。

前代の負債は、横のつながりで償却する。

 

 

資金難をのりこえ、晴れて全国大会で活躍するクローヴァーズ。

『チアーズ!』はスポ根映画だけど、政治も織りこまれ、

単に勝ち負けを競うだけではない展開が、すがすがしい。

 

ハントリー・リッター

 

決勝開始まえ。

 

ライリー・スミス?

 

思わせぶりな会話をかわす二人。

このネタは主筋にからまず、若干サムいし、邪魔とすら言えるけど、

ホモぎらいのボクでも、あるべき場面だとおもう。

マイノリティへの、やさしい視線。

 

 

十年ぶりにみても、やはりラウル・ゴンザレスにクリソツだつた、

ボーイフレンドを最後に手にいれるキアステン。

どことなく小憎らしく、ブスだのなんだのと悪口をいわれるが、

女子は嫉妬されるくらい優等生であつてほしいな。


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テーマ : 映画
ジャンル : 映画

スノウ・パトロール『ハンズ・オープン』

 

ハンズ・オープン

Hands Open

 

スノウ・パトロール(Snow Patrol)のアルバム

『アイズ・オープン(Eyes Open)』収録曲

 

作曲:ライトボディ、コノリー、クイン、シンプソン、ウィルソン

発行:イギリス 2006年

 

 

 


Snow Patrol - Hands Open 投稿者 val6210

 

 

 

 

ケンカにさえならない

It's hard to argue when

 

キミが理屈ばかり言うから

You won't stop making sense

 

でもオレの舌はとまらない

But my tongue still misbehaves

 

墓穴を掘りおわるまで

And it keeps digging my own grave

 

 

 

この腕は開いてる

With my hands open

 

この目も開いてる

And my eyes open

 

あきらめてないさ

I just keep hoping

 

キミの心が開くことを

That your heart opens

 

 

 

なぜオレは逃げたんだ

Why would I sabotage

 

ほかに道はないのに

The best thing that I have

 

こんなに簡単なことで

Well it makes it easier to know

 

いつも迷つてばかり

Exactly what I want

 

 

 

なにが正しいかなんて分らない

It's not as easy as willing it all to be right

 

あきらめたくもなる

Gotta be more than hoping it's right

 

ただ心から笑つて

I wanna hear you laugh like you really mean it

 

この胸に飛びこんでくれたら

Collapse into me tired with joy

 

 

 

 

 

一時期、心の支えにしていたほど好きな曲です。

前回の「あいまい訳詞クラブ」のとき、次は決めていたのに、

三月十一日に嫌なことがおきて、棚上げになりました。

あれからカレンダー一枚分の時がすぎ、

はげしいロックに耳を傾ける余裕もできたかな。

 

スノウ・パトロールは、スコットランドのグラスゴーを拠点とするバンド。

この曲の歌詞は平易な単語ばかりで、繰り返しも多いですが、

ボクには解釈がむつかしく、特にサビの部分はゴマカしました。

ギャリー・ライトボディの歌声は魂がこもつていて、

決してがなりたてないのに、聞くたび胸が熱くなります。

まるで雪ダルマの様に、すべての音がビートに乗り、一丸となつて迫る。

これぞロックつて感じ。

 

さつきNHKのニュースを見ていたら、節目の一か月ということで、

「復興ムード」を盛り上げる番組づくりをしていたけれど、

すぐあとに、今日の余震で一人亡くなつたとの報道が。

なんだか空しい。

別にこの楽曲を、震災をふまえて聞いてほしくはないですが、

誰かの心を開くきつかけになれば嬉しいです。

すくなくともボクにとつては、そういう作品なので。





Eyes OpenEyes Open
(2006/05/09)
Snow Patrol

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テーマ : 音楽
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タグ: あいまい訳詞クラブ 

百合いろ日英同盟 ―― 原悠衣『きんいろモザイク』

 

きんいろモザイク

 

作者:原悠衣

掲載誌:『まんがタイムきららMAX』(芳文社)2010年2月号~

[単行本は「まんがタイムKRコミックス」として、第一巻まで刊行]

 

 

 

大英帝国からの客人アリス・カータレットと、

それをもてなす大宮忍の日常をえがく四コマ漫画。

 

 

主要な登場人物は五名。

みなカワイく、すこし抜けていて、全巻を通じニヤニヤさせられる。

 

 

かつてイギリスでホームステイした忍を慕い、

はるばる異国に飛んできたアリスは、日本文化が大スキ。

忍にもらつた簪が、ふわふわの金髪に似合う。

 

 

高校一年生にみえない、あどけなさ。

ちよつと人見知りで、ホストファミリーに甘えがち。

 

 

でも自分の「ポジション」は気になる。

不思議の国の少女の、トモダチコレクションが本作だ。

 

 

 

 

 

ホスト役の忍は、逆にイギリス文化が大スキ。

異国趣味が嵩じ、家のなかでもメイド服ですごすほど。

だけど英語はまつたく分らない。

あと、こけしにソックリ。

 

 

いつでも落ち着きはらつた、ヤマトナデシコの鑑。

テストが0点でも平然たるもの。

 

 

「若さが足りない」と言われ、ギャルつぽい喋りかたに挑戦。

板につかない。

やはり日本女性つてステキだと、笑いながら再認識した。

アニメ化するなら、声優は能登麻美子できまり!

 

 

 

 

 

百合の日英同盟は、ロシアとの戦争……ぢやなくて、

体育の授業でその効力を発揮する。

日本軍は、本人なりの全速力で疾走。

 

 

たかが1000mで疲労困憊のイギリス軍。

研究熱心なので、たとえ死にかけでも、

言葉づかいの正確さにこだわる。

 

 

日英ハーフの九条カレン。

アリスを追つて、イギリスから転校した。

やきもち屋の旧友が、現地の風習をおしえる。

金髪碧眼でも、心はすつかり日本人。

さすがは七つの海を制した国民だ。

 

 

たおやかな綾など、脇役もそれぞれ持ち味がある。

「ツンデレ」もまた、ヤマトナデシコの美点。

読んでるこつちの顔が赤くなります(〃▽〃)

 

 

 

 

 

萌えの第三次世界大戦。

わが国を代表する文化として定着した「百合」は、

いよいよインターナショナルな現象になりつつある。

 

 

もうだれにも、とめられない。





きんいろモザイク (1) (まんがタイムKRコミックス)きんいろモザイク (1) (まんがタイムKRコミックス)
(2011/03/26)
原 悠衣

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テーマ : 百合漫画
ジャンル : アニメ・コミック

タグ: 百合  きらら系コミック  萌え4コマ 

D.P/山本賢治『trash.』

 

trash.

 

作画:D.P

原作:山本賢治

掲載誌:『ヤングチャンピオン烈』(秋田書店)Volume.24~

[単行本は「ヤングチャンピオン烈コミックス」として、第一巻まで刊行]

 

《注意》

以下の記事は、残酷な表現をふくみます。

 

 

 

殺し屋稼業をいとなむ、女子高生ふたりの物語。

 

 

これが表の顔。

ひとり殺すと、八万円。

援助交際の相場をかんがえれば、わりかし良い稼ぎになりそう。

 

 

山奥に連れられ、輪姦され、岩石で頭蓋骨を割られた少女。

陰部に太い枝が突き立てられている。

資産家の父が、「バレット&フランチェスカ」の異名をとる二人に、

復讐を依頼したあたりから、この奇態な活劇は勢いづく。

 

 

「バレット」こと石川るしあ、愛煙家の高校一年生。

二十度傾けた構えがキマつている。

手にするは拷問につかう、グロックのガス銃。

愛用の実銃は、「ベレッタM92GエリートII」。

改良型とはいえ、あえて米軍制式を持たせるのがミソ。

 

 

イタリア銃の流麗なフォルマが、異彩をはなつ。

智的なメガネ。

けだるい表情。

瀟洒な銀髪。

チョウ・ユンファ以降に登場した、最高のベレッタ使いだ!

原作の山本賢治は、藝歴二十年ちかい漫画家なのに、

なぜ自分で描かないのか不審におもつたが、

実は眼病をわづらい休業中で、後輩に素材を託したらしい。

 

 

数倍の残忍さで、復讐がとげられる。

るしあさん、イイ仕事してます。

個人的に、エログロナンセンスに頼る作品を評価しないが、

本作の描写には美を感じた。

下品ではない。

劣情の垂れ流しでなく、目を病む兄貴分の魂の継承だから。

 

 

相棒の「フランチェスカ」こと、白土マイン。

るしあ以上に兇暴だが、猫と子どもにはやさしい。

 

 

ニーソックスが、今風の萌えを提供。

 

 

それは、無慚な縫い傷を隠すためのものだが。

彼女のエモノは、折りたたみ式の斧である「フランキスカ」。

折りたたんだ状態でも、盾がわりになる。

 

 

投擲すれば、たやすく腕を断ち切るほどの威力が。

D.Pは知らない作家だつたが、近接武器の所作もうまくて感心。

最近のひとは、ホント技術あるよねえ。

ヴェテランのこだわりと、若手の感性の、しあわせな結婚。

 

 

 

 

 

目を吊り上げたこちらの黒髪セーラー服少女は、

二人組の雇い主である許斐美能子(このみ・みのこ)。

筋金入りのサディスト。

新宿界隈を牛耳る、関東岩志組の親分さんでもある。

「私が死ぬ思いでラクして儲けた金」とか、セリフがいちいち味わい深い。

 

 

自分より力のある相手には、ヘーコラするのがカワイイ。

JKだてらに一家を率いるだけのことはある。

まさに「好みの子」です!

 

 

ヤクザのアジトでみつけた、ヤバすぎるブツ。

放つておけない性格のマインにつられ、自宅で保護するハメに。

 

 

大量の血をはき死にかけていた「ひろし」だが、

ワクチンをうつた途端に全快、殺し屋の家の主夫となる。

謎だらけの漫画とはいえ、あまりに怪しいガキだ。

 

 

「八十年代SF世界の住人」なんてツッコミに大笑い。

1993年デビューの山賢先生ならでは。

『trash.』は、古株の漫画読みほど興趣がます傑作だ。

まだ一巻が出たのみだが、それはもう確定している。





trash. 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)trash. 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)
(2010/12/20)
山本 賢治

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テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

さくらさくら

 

東京都知事をなのる老人、中村とうよう風にいえばイシ腹死ンダローが、

花見の自粛を記者会見でもとめた。

愚者が愚考するのは当然の理で、特筆すべきことはない。

むしろこれに対する意見が、腹に据えかねる。

「こんな時期だからこそ、日本経済のために消費しよう!」

……ケーザイなめてんのか。

一経済主体が国民経済のため行動できるなら、端から不況などおこらない。

スミスとマルクスとケインズが、あの世で泣いている。

ボクもアナタも、一匹のケダモノにすぎないのだから、

食欲でも性欲でも、好きなだけ満足させればよい。

とりつくろう必要はない。

唐突な三万の死のあと、消費がどうのと賢しらに辯ずる不敵さは、

ボクの神経回路では再現不能で、うらやましい。

 

 

 

 

 

ごく近くにある、神田川ぞいの桜を御覧にいれるのは初めて。

風流を解さない人間でも、せせらぎを聞きながら歩くと、

天国とはこんなところかも、なんて埒もなくかんがえる。

 

仁和寺の山門をはいった、左手の桜の林、

(あるいはさくら畑)は、たわわに咲きあふれいている。

 

しかし、太吉郎は、「わあ、こらかなわん」と言った。

 

桜林の路に、大きい床几をならべて、飲めや歌えの騒ぎである。狼藉である。

田舎のばあさんたちが、陽気に踊っているのもあるが、

男が酔って大いびきをかき、床几からころげ落ちるのもある。

 

「えらいことになってしもてるのやなあ。」と、太吉郎はなさけなそうに立った。

三人とも、花のなかへははいっていかなかった。

もっとも、御室の桜は、むかしからなじみである。

 

川端康成『古都』(新潮文庫)

 

京の呉服問屋の娘が、養父母と御室の桜をみにゆく場面で、

花見客の狼藉ぶりが父・太吉郎を愕然とさせる。

『朝日新聞』で連載がはじまつたのが1961年。

裏づける資料はないが、「花見」の風習が大衆にひろまつたのは、

戦後のことらしいと推測できる。

ここで、すこし大胆な假説をたてたい。

日本国民が桜の下で酔態を演じだしたのは、戦没者を弔うためだつた。

無意識のうち、神の見えざる手に導かれて。

 

 

 

 

 

だからいまこそ、花吹雪にまかれて酩酊したい。

天界をさわがす音声でうたい、神々を怒らせよ。

地をゆるがすほど踊り、死者を目覚めさせよ。

くだをまき、反吐をはき、街をうちこわし、チック症のヘボ小説家を呪い殺せ。

だれのためでもなく、欲望のままに。

 

色見えで移ろふものは世の中の人の心の花にぞありける

 

(訳:あの花とちがい、人の心は、目に見えぬまま色褪せるのね)

小野小町

古今和歌集・恋歌五・七九七

 

風よふけ。

すべて散し、塵にかえ、水平線のかなたに飛ばしてくれ。

あの花よりさきに、心が朽ちてほしくないから。


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あれから三週間

『MONSTER』(浦沢直樹/小学館・VAP・NTV)

 

あれから三週間。

朝、飛び起きると、地球はなくなつていた。

銀河をただよう、あたしの家。

 

 

 

 

 

今日から三週間 目覚めちゃダメだよBABY

外は大洪水 起きるとあぶないBABY

今日から三週間 目覚めちゃだめだよBABY

外は大混乱 寝てなきゃいけないBABY

 

相対性理論「小学館」(アルバム『シンクロニシティーン』収録曲)

作詞:真部脩一

 

『ミュージック・マガジン』2011年4月号(絵:やくしまるえつこ)

 

やくしまるえつこの歌声しか、もう聞けない。

宇宙一、やる気のない天使。

あの日彼女は、日本列島をおそう怪獣を迎え撃ち、

面倒くさくなり、環状線であくびしながらゲームボーイであそび、

それすら飽きて、昼寝をはじめた。

 

 

部屋にとじこもり、音を消したテレビをつけつ放しにして、

悪魔を合成するゲームに没頭した一週間。

ボクの心は、悪魔に支配された。

二十四時間やまない余震。

まともに歩けないほどの眩暈。

精神は強い方だろうなんて、それは根拠のない錯覚で、

だれより頼れる相棒、つまり自分の心が敵になる。

己の人生は最低で最悪と思つているけれど、

自殺願望は皆無だつたのに、死にたい。

悪魔の囁きに狂わされた暴徒が、ボクの大好物を買い占める。

朝、ヨーグルトを食べられない人生など、生きるに値するか?

 

 

 

 

 

邪教の館で2身合体、生れたるは「ネコラーメン」。

今後ともよろしく……。

だからなんなのさ。

 

気がかりなのは 大好きだった

少年マンガ読めないこと どうしたらいいの?

 

ひいきは小学館 スピリッツ読ませてBABY

MONSTERの最終巻 謎解きまかせてBABY

 

ブアイソ天使は、悪魔との戦いには興味がなく、

漫画のつづきばかり心配している。

あれから三週間。

すべて茶番だつた。

スーパーのヨーグルトの棚は、まだ空のまま。

 

 

それにしても残念、ボクの贔屓は講談社でした!

いまは「百合姫コミックス」の一迅社。

大体『MONSTER』の掲載誌は『オリジナル』だし、少年漫画でもない。

えっちゃんてば、冗談ばつかり。

 

地球がなくなって三日 退屈だよ

わたしの救助信号 とどいてるの? OH OH 答えて

 

ボクのSOS、とどいてますか?

すべて嘘なので、忘れてください。

モールス信号を打つのは疲れたから、あとは桜が散るまでに、

ニンテンドー3DSに挿さつているゲームをクリアしたいなあ。


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テーマ : 音楽
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高田慎一郎『Aclla 太陽の巫女と空の神兵』

 

Aclla 太陽の巫女と空の神兵

 

作者:高田慎一郎

掲載サイト

『ケータイマンガ王国・コミックYA!』(Bbmfマガジン)2009年3月12日~

[単行本は「YA!コミックス」として第三巻まで刊行]

 

 

 

天駆ける乙女たち。

インカ帝国を雛形とする「ピスカ・スーユ(五の国)」が、本作の舞台だ。

農業・土木・交通・工藝などにおいて優れた文明をほこるが、

工業や軍事で遅れたせいで、金銀を目当てに大西洋をわたつた、

「エストレージャ」(史実ではスペイン)の侵攻にさらされる。

 

 

カイは、「ワランカ・アルパ(千の鳥)」第6小隊に属す兵士。

 

 

背中の羽には、魔力をもつ糸が織りこまれ、

少女は重力にさからい、宙を舞う。

 

 

憎き侵略者を駆逐するために。

宮崎駿の流れをくむ「空飛ぶヒロイン」の物語を、

よりリアリズムにちかづけた痛快な活劇だ!

『ククルカン 史上最大の作戦』や『青の橘花』など近作とくらべ、

高田慎一郎は、作画作劇とも緻密をきわめつつあり、

全盛期をむかえた漫画家の筆づかいに感服した。

 

 

凍らせたジャガイモをふみ水気と毒をぬく、アンデスの日常。

その文化の多くは、すでに滅んだ。

みづからの暮しを守るには、敵から学び、強くならねばならない。

黒船来航時の日本に、やけに似ている。

 

 

 

 

 

エストレージャにも飛行部隊があつた。

その名は「黒の中隊」。

うつくしいこの見開きに、もし戦慄をおぼえなかつたら、

あなたは漫画など読まない方がよい。

「黒い三連星」に匹敵する鮮烈さ。

 

 

黒の中隊・1番機、寡黙な「アルカンヘル」。

 

 

黒衣黒翼の死の天使は、針の穴をとおす精度で、

空中でもマスケット銃の狙撃ができる。

 

 

銃剣をふるえば、単機で一個小隊を全滅させる。

「機」の単位で数えるということは、人間ではないのか?

謎めいた兵器は、優雅に殺す。

 

 

 

5番機、嗜虐のナイフ使い「フェリア」。

手にするは、グルカ族らの名刀ククリ。

 

 

斬つてよし、刺してよし。

当時のスペインに、ネパールからククリが伝わつていたか知らないが、

史的な精確さより、武器の趣味のよさを優先してもらうとボクはうれしい。

 

 

2番機、修道女風にたおやかな「ラ・パルカ」。

 

 

こちらも強い。

間近で撃たれた銃弾をふせぐ。

以上、お気にいりの「黒の中隊」をくわしく紹介したが、

『Aclla』の見どころはまだ語りつくせていない。

 

 

 

 

 

この物語の主題のひとつは、軍隊による強姦。

強姦は強力な武器になる。

敵国の女を妊娠させたり、性病に感染させたりする目的で、

合理的な軍事行動の一環としておこなわれる。

尋問の手段としても有効だ。

また、敵軍に屈辱をあたえ、士気をさげる作用がある。

だからなくならない。

湾岸戦争では、米軍の女性兵士も被害にあつた。

 

 

未遂におわるが、ヒロイン格の女官チャルチまで襲われる。

 

 

カイも例外ではない。

「たたかうヒロイン」は見栄えがよくて大衆に好まれるが、まさに絵空ごと。

戦場は、女のいるべき所ではない。

地上のほとんどが、戦場となりうるのが悲しいが。

 

 

それでも戦乙女は武器をとる。

みづからの居場所を、うしなわないために。

 

 

「強姦」の主題は、対位法的に「女同士」の旋律を際だてる。

百合展開へみちびく布石。

 

 

「百合」、それは現代日本がうんだ至高の発明。

火薬・羅針盤・活版印刷術など、目ではない。

汚れきつた世界にさしこむ、ひとすじの光。

珠のごとき瞳の少女は愛しあい、そしてたたかう。





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(2009/11)
高田 慎一郎

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タグ: 百合 

超新星・大野いと ―― 『高校デビュー』

 

高校デビュー

 

出演:大野いと 溝端淳平 菅田将暉 逢沢りな 宮澤佐江

監督:英勉

制作:日本 2011年

 

 

 

大野いと、十五歳のデビュー作。

身長168cmだが、モデル風の洗練はなく、デカくてゴツい。

走ると地響きがきこえる。

その一挙一投足がおもしろい。

 

 

原作は、河原和音が『別冊マーガレット』に連載した漫画。

ソフトボールに熱中し、年間365日ジャージですごしていた少女が、

高校入学で心機一転、モテ系女子として「デビュー」をたくらむ。

 

 

ノートまで用意してモテ道を研究するが、成果は惨憺たるもの。

そもそも体育会系の必死さが、男ウケからほど遠い。

脱線する暴走機関車のせいで、笑いをこらえるのに苦労した。

 

 

独学の限界をさとり、街でであつた超イケメンに、

「モテコーチ」として自分を指導するよう依頼する。

お辞儀の角度と速度がすごい。

 

 

好物のたこ焼きにつられ、溝端淳平がコーチ就任。

条件は、「絶対にオレのことを好きになるな」。

当然、ルールは破られますけど。

 

 

 

 

 

非イケメンのボクは、「イケメン」という言葉を聞くだけで虫唾がはしるが、

溝端淳平はおさえた芝居で、少女漫画のイケメンになりきつていて感心。

たしかに、他人にモテ道を指南するなんて何様とおもうけど、

素質のない教え子に振り回される姿に、つい同情した。

 

 

逢沢りなは、溝端の妹役。

男ウケ抜群の小悪魔系女子なのに、兄が大好きで、

近づこうとする女に嫉妬する様がカワイイ。

ていうか、大野いとと一緒にうつる脇役は、みな名優に見えた。

 

 

 

 

 

海辺のデートで、昆布をみつけて大ハシャギ。

ダシが、いいダシが取れるよ!

それでもファッション面は、成長の跡が確認できる。

絶対似合わないスカートはあきらめ、デニムのショーパンに妥協点を見出しつつ、

大きめのドットのタイツで、そこはかとなく女子らしさをアピール。

 

 

イヴの夜に着るコートは完璧で、自分らしさと女子らしさが核融合。

映画史にのこる告白の場面をもりあげた。

ボクもいろいろ女優をみてきたが、それにしてもこのコは!

デビュー作なのが言い訳にならないほど大根だ。

録画し編集をほどこした映像なのに、セリフを噛まないか心配に。

そして観客は、しらずしらずに天然少女を応援する。

 

 

福岡県中間市出身の十五歳。

超新星の爆発を公開初日に観測できたことは、

きつとこのさき何年も、ボクの自慢になるだろう。


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苑田 健

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