いい国作ろうイラク政府 ― 『グリーン・ゾーン』

 

グリーン・ゾーン

Green Zone

 

出演:マット・デイモン グレッグ・キニア ブレンダン・グリーソン

監督:ポール・グリーングラス

制作:アメリカ 二〇一〇年

[新宿ピカデリーで鑑賞]

 

 

 

イラク戦争、そんな騒動もありましたね。

年ごとに覚えるべき歴史的事件が増えるわけで、

記憶力に負担がかかる、未来の子どもが気の毒になる。

2003年。

アメリカとイギリスは、「大量破壊兵器(WMD)」が世界をおびやかす、

などの理由をあげて、イラクに対し攻撃をしかけた。

でも「2003」に、ピタリとはまる語呂合わせがない。

ボクは歴史は好きだけど、年号の暗記が大の苦手。

どれだけ興味があつても、答案に「2004」とかけばバツになる。

同時代の人間でさえ、そんな数字は覚えてないのに。

 

 

 

サル顔の、悪魔みたいな名前の俳優が主役で、

陸軍准尉として、WMDをもとめて宝探しに興じる。

 

 

しかし苦労して見つけた情報源を、ヘリで突如あらわれた別の部隊にさらわれる。

名指しこそされないが、この黒ヘルメットの軍団は、

陸軍の特殊部隊「デルタフォース」だろう。

映画『ブラックホーク・ダウン』での獅子奮迅の立ち回りのせいで、

任務に差支えそうなくらい、その恰好が全世界に知れわたつている。

非公式の部隊なのに。

敵にまわすには、あまりに危険な男たち。

一切の感情をまじえず突進し、ためらいなく銃弾をうちこむ。

本物の殺人機械だ。

 

 

デーモン小暮閣下が、黒ヘル打線と口論する。

上層部があたえた、内容を聞くだけで身震いしそうな任務を、

カーテンの裏側で処理するための組織に、交渉は通じない。

やるか、やられるかだ。

なまなましく、現代史がフィルムに焼きつく。

 

 

 

 

 

八方ふさがりとなつた小暮は、旧イラク軍幹部と接触するため、

バグダードの北にあるアジトに単身のりこむ。

 

 

イラク軍の残党に、拉致されるお人よしの閣下。

なんと物騒な平城京、もといバグダード。

 

 

当然こうなる。

とはいえ、くさつてもアメリカ映画。

ふるい西部劇の様に、このタイミングで騎兵隊があらわれるはず!

 

 

残念、お声がかかつたのは殺人機械でした。

人質もろとも皆殺しにせんと、異国の街角で大暴れ。

それにしても、ややこしい話だこと!

二十二世紀の学生が、「イラク戦争つて一体なんなのよ」と悲鳴をあげ、

教科書を壁になげつける姿が目にうかぶ。


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苑田 謙

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