風の歌をきけ ― ある絵師さんについて

四季映姫

http://r0411sit07e2.blog75.fc2.com/blog-entry-67.html

 

宇宙空間にちらばるディスプレイ。

無際限の反射。

閃光が、この世のすべてを断罪する。

残念ながら現在は休止中のブログ『地球缶コーヒー』で、

サンシロウさんが公開した作品だ。

「東方Project」のキャラクターである四季映姫・ヤマザナドゥが、

『サガ フロンティア』のラスボスの必殺技をくりだす。

防御も回避もできない、全体攻撃。

NO FUTURE.

ボクの心の盾は、その他大勢とともに打ち砕かれた。

 

 

 

 

綿月依姫

http://r0411sit07e2.blog75.fc2.com/blog-entry-75.html

 

神霊よりつく月の使者、綿月依姫。

大胆な色づかいと構図を得意とするサンシロウさんだが、

素朴な絵だと、内的な凄みがよりつたわる。

風に波うつポニーテール。

はだけたジャンパースカートからのぞく、

自重で折れそうな細い腿を、さらにベルトがしめつける。

つめたく光る緋色の瞳。

箸より重いものを持てるとおもえぬ右腕に、殺気がやどる。

「祇園さまの剣」で斬り殺されたい、という衝動をおさえられない。

 

 

 

 

アリス

http://r0411sit07e2.blog75.fc2.com/blog-entry-77.html

 

人形つかいのアリス・マーガトロイド。

この絵師さんがえがく女の子は、みるものに微塵も媚びない。

品性下劣な「萌え」のファイル形式からはづれている。

ただ彼女の無表情は、三体の人形をあやつるので精一杯だからでもある。

アリスは、圧倒的な戦力差で勝つてもつまらないので、

つねに相手よりすこし上の力でたたかう。

ゲームをあそぶ要領で世界に接し、どんな場合でも本気になれない、

現代の若者の感性が絵にあらわれている。

なんて、こじつけか。

なぜ、こんなにサンシロウさんの作風に心をうばわれるのかと、

埒もないことを、あれこれかんがえてしまう。

もし『サンシロウ画集』が出版されたら、一万円でも買いたいくらい好きです。

 

 

 

 

東風谷早苗

http://r0411sit07e2.blog75.fc2.com/blog-entry-70.html

 

女子高生の制服姿で登場した、風雨をあやつる巫女・東風谷早苗。

どこからが水たまりで、どこからが空なのか、

雨なのか、晴れなのかさえ判別できない、幻想の風景。

例により、傘の柄の様にほそい足に目は釘づけだが、

反転する両足の先がぼやけていることに、歯がゆい思いをする。

寸止めのエロス。

鏡の国の美少女たち。

秘密をときあかそうと、設定資料集の『東方求聞史紀』まで購入したが、

謎は謎をよぶばかりで、ボクは途方にくれる。

 

 

 

さて、話はとびます。

ある日ボクは、素敵なネコさまと、名もしらぬ音楽を紹介してくれるブログ、

『quand les chats ne sont pas là, la souris danse』を読んでいた。

あれ、めづらしく管理人の37kwさんが、

ボクでも聞きおぼえのあるアーティストの音楽をとりあげてるぞ。

「I am Robot and Proud」

サンシロウさんが、記事のタイトルにつかつてた言葉だ!

そして「I am Robot and Proud」とは、エレクトロニカ系の音楽をつくる、

トロントで活動する中国系カナダ人の名義だとわかつた。

早速ボクは「Amazon.co.jp」でCDを注文する。

そして、いくつかの謎を解明した。

 

 

 

 

八雲紫

http://r0411sit07e2.blog75.fc2.com/blog-entry-79.html

 

万物の境界をほしいままにする能力をもつ妖怪、八雲紫。

しなやかな肢体にみとれるのは我慢して、

絵師さんがそえた附言に注目したい。

「今年は…エレクトロニカな音楽が合う絵を描きたいです。」

絵も音楽もつくれない愚鈍なボクは、言われてはじめて気づいたが、

実はサンシロウさんの絵では、電子音楽が鳴りひびいていた。

音楽は可視化できる。

すくなくとも、言語化するより手際よく。

たとえばこんな風に。

 

 

紫色の背景は、まさに音量メーターだ。

そして絵画には、音色も旋律も律動も和声もある。

ゲーム音楽から「東方」の世界にはいつたサンシロウさんの、

尖鋭で格調たかい感性は、おそらく音楽がささえている。

知らぬうちにボクは、目でエレクトロニカをきいていた。

 

 

 

出歩きながら、I am Robot and Proudの音をきくと、

おもいのほか東京の風景にもなじむ。

だれでも耳をすませば、すべての通行人の死角にあるスピーカーから、

軽妙なエレクトロニカがながれることに気づく。

音楽という不思議の国に、ボクたちは住んでいるから。

サンシロウさんは御身内の事情で、しばらく創作活動をやすまれるそうだが、

その胸のうちで音楽は鳴りやまないはずだし、

またなんらかの形で、うつくしい絵を拝見できるとボクは信じている。










以上の記事を書くにあたり、管理人はサンシロウさんの許可をえています。

掲載した画像の使用については、良識にもとづき判断してください。

 

また勝手ながら、上記のサンシロウさんと37kwさんのブログを、

こちらからリンクさせていただきました。

よろしくお願いいたします。


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テーマ : 自作イラスト(二次創作)
ジャンル : アニメ・コミック

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苑田 謙

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