『レイトン教授と永遠の歌姫』

 

レイトン教授と永遠の歌姫

 

出演:大泉洋 堀北真希 水樹奈々

監督:橋本昌和

制作:日本 平成二十一年

[ユナイテッド・シネマとしまえんで鑑賞]

 

 

 

「やつと着きましたよレイトン先生! ここが日本の首都、東京かあ~」

「ロンドンと変わらない寒さだね、ルーク。

まあ、異国でむかえるクリスマスというのも悪くない」

「でも一体なぜ、わざわざ日本に来たんですか?

もしや、ものすごいお宝が眠つているとか?」

「いや、わたしの著書の読者で、ケンという日本人がいるのだが、

なにやらいくつかのナゾが解けないで困つているそうだから、

物見遊山がてら、助けに来たというわけさ」

「さすが先生、やさしいですね!」

「当然さ、英国紳士としてはね」

 

 

 

 

 

ナゾ001:「なぜルーク少年はあんなにカワイイのか?」

 

うわあ! なんですか先生、このナゾは!?

未来の英国紳士であるボクに対し、こんなことを考えるなんて、

日本人というのは失礼な人が多いんですね!

この画像は、「ボクはレイトン先生の一番弟子です」と言つたときかな。

先生の決めゼリフ、「それはあなただ」をひとりで真似する様子を、

本人に見られたのも恥づかしかつたな。

たしかにボクは、先生に甘えすぎるところがあるけど、

それは、いつか立派な研究者になるためだし、

なにしろ一番弟子なのだから、おかしくありません!

でももし先生が、ボクのことをカワイイと思つてくれるなら、

嬉しくないこともないかな……いえいえ、ヘンな意味ぢやないですよ!

まつたくもう、こんな国に来なければよかつた……。

 

 

ナゾ解明!:「堀北真希が声をあてているから」

 

おちつきなさい、ルーク。

これは簡単なナゾだつたね。

堀北真希は、自分のなかの少年性をスッとだせる不思議な役者だ。

ちなみに「少年性」と「幼児性」は、ことなる概念だよ。

日本のアニメ声優は、後者の表現が得意だと聞くが、

それだと、名探偵きどりのルークの一途さがつたわらない。

でも堀北のまつすぐな声は、いつ聞いてもすばらしいね。

もつとも、わたしが師弟関係の範疇をこえて、

ルークを過度に寵愛しているという見方があるらしい。

それに、わたしが同性愛に関心をいだいていることも、否定できない。

モチロン、研究対象としての関心だがね。

おやルーク、大丈夫かい?

さつきから随分と顔が赤くなつているよ。

 

 

 

 

 

ナゾ002:「なぜ本作は、音楽をナゾトキに使つたのか?」

 

なんだ、普通の疑問もあるんですね。

これはボクにまかせてください!

それにしても、ジェニスさんの歌声はキレイだつたなあ。

もともと、西浦智仁さんによるタンゴ調のテーマ曲もお気に入りなんです。

ただニンテンドーDSだと、カートリッジの記憶容量に限りがあるし、

音楽を再生するには、本体のスピーカーも物足りないですよね。

一方、映画館の音響は大迫力!

「映画らしいナゾトキ」を提供するために、音楽を主題にしたんぢやないかな?

 

 

ナゾ解明!:「日野社長がゼルダファンだから」

 

さすがは私の一番弟子、説得力のある推理だつたよ。

ただ、連作の生みの親であるレベルファイブ社長・日野晃博氏の、

興味ぶかいインタビュー記事をみつけたので、読んでごらん。

 

『ゼルダ』シリーズは全部好きで、

もちろん『トワイライトプリンセス』もプレイしています。

『ゼルダ』がいいのは、謎が解けなくて、

もうあきらめようかなと思うところで解けちゃうこと。

まさに天才的なバランスだなあと思いますね。

開発にたっぷり手間暇をかけて、

絶品料理のような職人技の塊ですから、

『ゼルダ』には見習うところも多いですね。

 

ニンドリドットコム「日野晃博さんインタビュー」

 

音楽をつかつた仕掛けは、『ゼルダの伝説』の象徴でもある。

ゼルダファンだと公言する日野社長が、それを意識しないはずがない。

だからこの映画は、ゼルダにささげたオマージュだし、

レイトンシリーズ自体も、ゼルダの流儀を彼なりになぞつたものなんだ。

実は、かくいう私がはるばる日本までやつてきたのは、

水曜日に発売された『ゼルダの伝説 大地の汽笛』を手に入れるためさ。

これはケンさんには内緒だよ。

 

 

 

 

 

ナゾ003:「なぜレイトンシリーズは成功したのか?」

 

ウーン、これはむつかしいな!

でも、われらが英国を中心に、ヨーロッパでは日本以上の大当たりですものね。

あくまで個人的な意見ですが、レベルファイブはこの処女作で、

「新しいこと」に挑戦したからぢやないでせうか?

『頭の体操』の多湖輝先生をゲーム製作の現場に引きずり出し、

長野拓造さんによるヨーロッパアニメ風のキャラクターと、

豪華声優陣が出演する、アニメーションを惜しみなくつかつたことで、

携帯ゲーム機の常識を打ち破つた作品だとおもいます。

あ、モチロン、先生御自身の魅力が最大の要因なのはまちがいないです。

なんて言つちやつたりして、エヘヘ……。

 

 

ナゾ解明!:「偶然としか言い様がない」

 

おやおやルーク、キツネにつままれた様な顔をしているね。

曖昧模糊とした現象にかくれる、因果関係をみつけるのが私の仕事だが、

しかし、この世の出来事のほぼすべてが、偶然の産物なのだよ。

第一、多湖先生や声優の名前は、ヨーロッパでは通用しないぢやないか。

たしかに、大泉洋と堀北真希の配役は見事というほかない。

でも本作の、アニメより実物の方が十億倍カワイイのが悲しい相武紗季や、

シャアみたいな假面が失笑をよぶ渡部篤郎をみれば、

テレビの人気者を連れて来ればうまくゆくのではないことも、明白だ。

つまり、すべては偶然なのさ。

「新しいこと」に挑戦すれば、その分だけリスクは高まる。

どうせ失敗するなら、自分の好きなもの、たとえばアイドルや巨大メカとかを、

この真新しい器に、こぼれ落ちるくらい盛りつけてしまえ!

そんな日野社長の開き直りともいえる姿勢が、わたしは尊いとおもうね。

発売後の成功なんて、オマケみたいなものだ。

そして大ヒットの理由は、結局ナゾのまま。

どうだい、ルーク。

なぜ私のもとに依頼が引きも切らないのか、わかつただろう?


関連記事

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

タグ: ゼルダの伝説 
最近の記事
記事の分類
検索とタグ

著者

苑田 謙

苑田 謙
漫画の記事が多め。
たまにオリジナル小説。

Twitter
メール送信

名前
アドレス
件名
本文

カレンダー
11 | 2009/12 | 01
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
月別アーカイヴ
02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03