雨、泥仕合、最低の逢い引き、そして風邪薬

犬

J1 第8節 東京V-名古屋 味の素スタジアム
結果:2-0 (0-0 2-0)
得点者:ディエゴ(54分) 河野広貴(72分)
[現地で観戦]

尊敬するストイコビッチの理想が具体化されたシンプルでうつくしいサッカーにほれこみ、おれはいそいそと飛田給にでかけた
あまかった
きまぐれなサッカーの女神は、最初のデートでキスをゆるしたりはしない
それどころかつめたい態度にうちのめされ、雨にぬれそぼりながらすごすごと帰宅した

おもえばきょうの午前中からわるい予感はあった
ぶあつい雲はさらに黒い影をたくわえてゆき
4月下旬だというのに、お気にいりのブルゾンだけでは肌ざむい空気
レインコートは用意したが、なにか体の底のほうにみょうな悪寒をかんじた
新宿で京王線にのりかえる
おれはこの路線がきらいだ
いつも混んでいてすわれないだけでなく、接続が複雑なせいか車両もホームもどこかゆとりがない

準急で飛田給に到着(Jリーグ開催時は臨時停車)
駅からスタジアムまでの空気がゆるい
首位・名古屋はお客さま気分で首都にのりこんできたのではないか?
試合会場へむかう観客たちの顔に殺気はまったくうかんでいない
スタジアム周辺の粒子がプチプチとあわだっていくのを肌でかんじるのが、生でサッカーをみることの醍醐味なのに残念だ
入り口でペットボトルのキャップを回収され、席につく
やはり雨がふってきた
ウェザーニュースは夜からだといっていたのだが…

試合開始
名古屋はベストメンバーで、東京は大砲のフッキが出場停止
しかしあきらかに東京のほうが出足がはやい
「これは苦戦するぞ」とおもったが、名古屋はそのままのながれで試合にはいっていく
10分くらいして雨足がつよまり、雨具をもたない客が上の席に避難しはじめた
雲ゆきの変化とともに名古屋のいきおいもすこしもちなおした

柱谷哲二は明確なコンセプトをもって第8節にのぞんだ
前節はセンターフォワードに船越を起用したが、きょうはベンチに
最前線は右から、レアンドロ、ディエゴ、飯尾一慶
機動力を重視した人選だ
この三人に作戦上の最大の任務を課した
それは名古屋のDFにただひたすらプレッシャーをかけること
中盤に良質なパスをださせず、相手のラインをおしさげ、サイドバックをあがらせない
もしあがられても両ウイングはその尻をおいかけ、自由にさせない
じつに野暮ったい守備戦術だが、わかい名古屋の守備陣にたいしては有効だった
ボールをもったときのかれらは狼狽して横パスを連発し、攻撃時のフォローはおそく、サイドチェンジが必要なときも相手ウイングがとなりにいるためもらうことすらできない
自慢のサイド攻撃は沈黙した
後半に2失点し、おれのとなりにいた男の子は74分に「おわった…」とつぶやいた

シンプルな攻撃が売りの名古屋だが、東京Vの兵法はさらに素朴で、それゆえに力づよかった
王者のような顔をして敵地にのりこんだのはいいが、かれらが上まわっているのは勝ち点だけであり、それだけで相手を威圧できるはずもない
選手・監督には原点にもどるよう反省をうながしたい

そしておれは風邪薬をのんではやくねることにしよう
夢のなかでなら、うつり気な女神もほほえんでくれるかもしれないし
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テーマ : Jリーグ
ジャンル : スポーツ

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苑田 謙

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