ループする一秒間 ― Perfume「GAME」

マッハ

GAME
Perfume
作詞・作曲:中田ヤスタカ/5分6秒/アルバム「GAME」収録曲
[今回はアルバムタイトル曲の話です]

スピーカーを破壊しそうな重低音、焦燥感をかきたてるギターのリフ
ロック的な攻撃性をかんじさせるという点でエレクトロワールドを連想する
Perfume/ystkにとっては典型的な楽曲に分類できる
ただ「GAME」はこれまで以上に贅肉をそぎおとし、ナイフのようにするどく音が耳につきささる
アルバムのなかではいちばんすきな曲だ

恋のかけひきを「ゲーム」にたとえ、打算的な女の子の心情をクールにえがきだす
メロディはシンプルだが聞きやすく、ダンスミュージックとポップスが高度に融合している
もちろん、いまのPerfume/ystkならその程度の壁は簡単にこえられる
そしてそこは一筋縄ではいかないystk、やはりこの曲にも罠をしかけている
それは曲がおわる90秒前の一瞬

2度目のサビのあと、音数がじょじょにへって曲のおわりを予感させる
最後はベース音のみ

【ブー…】

―沈黙―

【吸気音】

「play the GAME…」

沈黙と吸気音は時間にして約1秒だが、そこに曲のすべてがある

かの女たちは息をすいこみ、つぎの瞬間の急襲を脳裏にえがく
酸素が脳をかけめぐり、意識はたちどころに覚醒する
とぎすまされる感覚
野獣のような知性と獰猛さ
闇に身をひそめ心臓の鼓動をおさえ
獲物を照準にとらえたままそっと欲望の引き金をひく

ブレスで性的な含意をあらわす手は、ystkは鈴木亜美との「FREE FREE」でもつかっている
ただハアハアやりすぎると下品になるし、マラソン選手みたいに聞こえなくもない
「GAME」のブレスは、その一瞬にすべての物語をこめる
そしてたぶんPerfumeの全楽曲のなかでもっとも生の身体をかんじさせる曲になった
ライブではどんな振りつけで観客のこころを餌食にするのだろう

GAMEGAME
(2008/04/16)
Perfume

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テーマ : Perfume
ジャンル : 音楽

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苑田 謙

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