つっつ『おむじょ!』

 

 

おむじょ!

 

作者:つっつ

掲載サイト:『WEBコミックぜにょん』(ノース・スターズ・ピクチャーズ)2016年-

単行本:ゼノンコミックス(徳間書店)

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おむつ女子がテーマの、ちょっとエッチなラブコメである。

高校2年の「大根将太」は、落とした消しゴムを拾おうと屈んだところ、

クラスメートの「乙姫いちご」が、イチゴ柄のおむつを穿いてるのに気づく。

 

 

 

 

いちごは自身の体質で悩んでいた。

好きな男と接触するなど、性的に昂奮するとおもらししてしまう。

満員電車は特に要注意。

 

群衆の描写はむつかしいものだが、

作者はたくみな構図と丁寧な描きこみで処理している。

 

 

 

 

おむつと思春期の女の子は、やはり特異な組み合わせ。

いちごがレジに持っていこうとすると、後ろ指をさされることも。

二十代女性が買うなら、なんとも思われないだろうに。

義侠心にかられた将太は身代わりになり、男らしさを発揮。

 

 

 

 

将太の幼なじみである「猫又もれい」もオムツァーだった。

こちらは体質でなく、将太といちごの仲のよさに嫉妬して着用。

おむつがモテるなら、おむつを穿かない理由はない。

案外ファッションはこうやって流行するのかも。

 

 

 

 

もれいが将太に惚れたのは、小学校時代のおもらしエピソードがきっかけ。

とにかく全篇、失禁失禁また失禁の失禁祭りの漫画だが、

ストーリーが思いのほか大きく展開してゆくのに感心。

 

 

 

 

11話は、いちごに誘われて映画館へ。

ポニーテールにむすんだ髪に、デートを成功させたい決意がみなぎる。

はたしていちごはおもらしせずにいられるか?

 

ワンピースやサンダルなど、よく描けている。

僕は、おむつやおもらしが一定の人気があるジャンルなのは知りつつも、

どちらかと言えば悪趣味に感じられて熱心な読者になれずにいたが、

本作はおむつを女子のファッションの一部として描写しており、センスがいい。





テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

前原タケル『おはようサバイブ』

 

 

おはようサバイブ

 

作者:前原タケル

掲載誌:『週刊少年マガジン』(講談社)2017年-

単行本:講談社コミックス マガジン

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山手線車輌の上に洗濯物を干す。

この若者たちは、文明崩壊後の世界で生きている。

新病のパンデミックにより人々は斃れた。

 

 

 

 

16歳の「ナユタ」と「ユメ」の視点で物語はすすむ。

冒頭の引用画像に商業ビルのBIG BOXが描かれているとおり、

ふたりのサバイバル生活は高田馬場ではじまる。

 

 

 

 

女の子のかわいさを前面に出しているが、マガジン連載らしく、

どちらかと言えばストーリードリブンな作品だ。

ユメの食欲を満たすためプリンをつくるのが、当面の目標。

 

 

 

 

半壊した東京駅。

周辺に市場がひらかれ、物々交換経済が成立している。

ロケハンにもとづく風景描写がみどころ。

 

 

 

 

「かなぴー」とゆう年上の女がメンターの役割をはたす。

電波系でエッチが大好きなキャラだ。

たとえるなら夢眠ねむみたいな、アートスクール出身っぽい雰囲気。

 

 

 

 

食うか食われるかの弱肉強食の世界なのに、いやだからこそ、

若者の頭のなかは煩悩ばかりで、暇をみつけてセックスにはげむ。

それが本作のテーマだ。

 

 

 

 

それぞれ異なる意図をもった組織同士の争いなど、

ポスト・アポカリプスSF的なお楽しみについても紹介すべきだったが、

12歳で東北辯の「ツキミ」とか、やはりキャラ造形に惹かれる。





テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

タグ: ロリ 

早川パオ『まどろみバーメイド』

 

 

まどろみバーメイド

 

作者:早川パオ

掲載誌:『週刊漫画TIMES』(芳文社)2017年-

単行本:芳文社コミックス

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屋台で酒を提供する、世にもめづらしいバーを舞台とする作品。

バーテンダーの「雪」は女なので、女性客だけでも気軽に美酒をたのしめる。

 

 

 

 

ストーリーは1話完結の人情話が中心。

とりあげるのは若い女性がおおい。

たとえば4話は、居酒屋でカルーアミルクを飲んだ経験しかない書店員に、

ちょっと背伸びしてオトナの世界を垣間見させる。

百合版『BARレモン・ハート』といった趣き。

 

 

 

 

僕はくわしくないが、現実のバーはおじさんが主役だろう。

もちろん本作にも出てくる。

彼らは聞いてないのにウンチクを語るし、酔いにまかせてセクハラをする。

それでも、イラストレーターとして活動してきた作者は、

達者な画力でバランスのとれた世界観を構築している。

 

 

 

 

雪はバーメイド3人でルームシェアしている。

店ではしゃんとしてるが、普段は寝起きがわるくグータラ。

 

 

 

 

バーメイド仲間の「日代子」がかわいい。

味よりパフォーマンスで勝負する、フレアバーテンディングで華麗にきめる。

酒がテーマの漫画のなかで、もっともヴィジュアルに秀でてた作品だろう。

 

 

 

 

月明かりの下、美女が配合したカクテルに酔いしれる。

香り高い都会のファンタジーは、病みつきになるかも。





テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

江島絵理『柚子森さん』3巻

 

 

柚子森さん

 

作者:江島絵理

掲載サイト:『やわらかスピリッツ』(小学館)2016年-

単行本:ビッグスピリッツコミックス

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いつもより絵面がきらきらでふわふわ。

あとがきに重要な情報がある。

 

じつはすこし前から「自分の絵を見つめ直したいな」という気持ちがありまして、

ためしにこの巻はアシスタントさんお願いしないでひとりで描いてみました。

絵に気合いを入れれば入れるほど画面がうるさくなってくんだけど、

多少うるさくないと私っぽくないような気も…?

 

作者は転機をむかえてるらしい。

本巻は、江島の作家性をよみとるのに都合がよい。

 

 

 

 

江島絵理と言えば、女同士のたわいないおしゃべり。

緊迫したメインプロットの合間に、別種のおたのしみがやってくる。

 

 

 

 

「友達未満恋人未満」をあらわすグラフとか、なんともおかしい。

カフェの内装や栞のワンピースなどにさりげない魅力があり、

漫画としての密度が高まっている。

 

 

 

 

19話でみみかと柚子森さんが、架空の対戦型格闘ゲームに興じる。

描写がやけにマニアックで、『少女決戦オルギア』のルーツがわかった気がする。

華やかなヴィジュアルと苛酷なバトルの、二兎を追う理由が。

 

 

 

 

江島作品はキャラが立っている。

立ち姿にただならぬ雰囲気があり、キャラ同士で、

そして読者と作者のあいだで、差し合いがはじまる。

格ゲー脳がうみおとした果実だろう。





テーマ : 百合漫画
ジャンル : アニメ・コミック

タグ: 百合  ロリ 

板倉梓『間くんは選べない』2巻

 

 

間くんは選べない

 

作者:板倉梓

掲載誌:『月刊アクション』(双葉社)2016年-

単行本:アクションコミックス

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第1巻の最後で、仕事仲間のあんりと結ばれた間くんは、

軽く二股(キスまで)をかけてた鏡香に対し、別れ話をきりだす。

ところが鏡香はひどく動揺する。

女子高生にしては大人っぽいから、わかってもらえると思ってたのに。

 

 

 

 

間はその場をごまかし、鏡香を自宅へつれこむ。

制服を脱がされた鏡香は、なにもかもはじめてで、羞恥のあまり身悶える。

よくないと自覚しつつも、間は鏡香の処女をうばう。

 

26歳まで童貞だった間は、とくべつ女癖が悪くはない。

個人の性格や理性では抵抗できない、大きな力に押し流された。

 

 

 

 

それからは二股セックス三昧。

2巻収録の5話だけで、鏡香と3回、あんりと2回。

憧れの女性が求められるまま、フェラチオしてくれたり騎乗位で乱れたり。

夢の様な生活をおくる。

 

成人向け指定されてないのが不思議なほど、2巻はエロい。

ショッキングですらある。

だって『少女カフェ』の作者が、初期から完成してた絵柄を変えず、これだもの。

 

 

 

 

脇役の存在感は、板倉作品の特徴のひとつ。

鏡香の親友である「美沙」が、間を品定めしにやってきた。

 

背伸びするタイプの鏡香が、年上に惹かれるのはわかる。

でもその嗜好につけこまれ、悪い男に遊ばれてないか心配。

 

 

 

 

あんりを交じえた飲み会で口をすべらせ、浮気がバレそうになる。

いつもは軽薄で嫌味な上司が、さりげなく話を逸らせて窮地からすくう。

 

 

 

 

それとは逆に、学生時代からの友人でノイズミュージックが趣味の「広田」が、

急にモテだした間に嫉妬し、二股の報いを受けさせようと暗躍。

 

あちらが立てば、こちらが引っこむシーソーゲーム。

確固たるバランスと構成力は、作者ならでは。

 

 

 

 

ぐっちょんぐっちょんにエロエロで、板倉先生どうしたのと不安なくらい、

相当タガが外れている本作だが、暴走すればするほど逆説的に、

作者の器用貧乏っぷり(失礼)が顕著になる奇妙な作品で、

藝のない僕はいつもの結論をつぶやくことになる。

 

板倉ガールズはやっぱりピュアで、やっぱりかわいいと。





テーマ : 漫画
ジャンル : アニメ・コミック

タグ: 板倉梓 
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