卯花つかさ『アニマエール!』1巻/如意自在『はるかなレシーブ』3巻

 

 

きらら系コミックを2作紹介。

卯花つかさ『アニマエール!』(ためし読み)は、チアリーディングもの。

単行本が5巻まで出た『はじおつ』の作者による新作だ。

 

 

 

 

チアリーダーはかわいい。

そして、きらら作品の女の子はかわいくないといけない。

ゆえに相性のよい題材と言える。

 

 

 

 

軽音楽部とかSNS部とか、きらら系作品は「文化部」をおもな舞台としてきたが、

最近は女子野球をとりあげたマウンテンプクイチ『球詠』に代表される様に、

スポーツで汗をながす少女たちの爽やかなセックスアピールを追求する。

 

 




 

 

如意自在『はるかなレシーブ』ためし読み/当ブログの関連記事は3巻突入。

競技性と女性美の両立とゆう点で、ビーチバレーにまさる種目はないだろう。

 

 

 

 

後輩やコーチなどの新キャラが登場したせいもあり、3巻はストーリー面が薄い。

きらら最大の弱点である。

かわいさなら世界一だが、プロットらしいプロットをもつ作品がほぼ皆無。

 

 

 

 

それでも夕刻の海を背景に肩をならべて絆をたしかめあう、

水着姿の少女たちはやっぱり絵になるし、心惹かれる。

 

 

 

 

買ったけど短すぎてはけないスカートも、水着にあわせれば問題なし。

可憐な娘をえがくため各種スポーツを利用してるだけな気もするが、

そんな貪欲さもきらら作品の魅力だ。

 

 


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江島絵理『柚子森さん』2巻

 

 

柚子森さん

 

作者:江島絵理

掲載サイト:『やわらかスピリッツ』(小学館)2016年-

単行本:ビッグスピリッツコミックス

[当ブログの関連記事はこちら

 

 

 

小4の少女に本気で恋した女子高生をえがく百合漫画の第2巻は、

主人公の親友「栞」をからませて緊張感のあるはじまり。

 

 

 

 

みみかは敬語をつかうなど、7つ年下の柚子森さんに卑屈な態度をとる。

その美貌と、子供らしいプライドに対し、崇拝的な感情をいだく。

しかし栞の登場により、無愛想だった柚子森さんの言動が変化。

 

 

 

 

柚子森さんが露骨に嫉妬しはじめる。

みみかが他の女と仲よくする様子をみて気分を害し、

感情表現がとぼしいなりに、前から好意をもっていたのが判明。

 

 

 

 

1巻についての当ブログの記事から引用。

 

パンキッシュな疾走感と、

クールな構成力が共存する傑作『オルギア』とくらべたら、

ゆるゆるふわふわな『柚子森さん』は、江島にしては小品と言える。

さらっと一筆書きで描いた様な。

勿論、読者にそうおもわせる伎倆がすさまじいのだが。

 

我ながらイイ線いってるとおもった。

 

 

 

 

江島絵理は「闘争」をえがく作家だ。

その作品世界で少女らはクールに駆け引きしつつ、衝動的にヒートアップする。

 

 

 

 

間合いを測り、防禦し、回避し、相手の隙をみつけ、致命的な一撃をくわえる。

愛のために、身の破滅をおそれず闘う。

 

 

 

 

暗闇と血飛沫で黒々と塗りたくられた『少女決戦オルギア』とうってかわり、

『柚子森さん』の絵面はキラキラと華やか。

一方、たとえば下から4枚めの告白シーンにおいて顕著だが、

背景での写真の使い方や、ほかには各話のつなぎ方など、

あちこちで視覚的な工夫が凝らされてて感心しきり。

江島はもはや、現在の代表的作家に数えられるべきだろう。





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葉賀ユイ『サクラ*ナデシコ』2巻/高橋哲哉『ドキドキしすたー♡葵ちゃん』3巻完結

 

 

「百合とふたなりとアイドル」がテーマの葉賀ユイ『サクラ*ナデシコ』は、

ちょっとばかり詰め込みすぎの漫画だが、2巻でさらに輝きをました。

不自然なくらい。

 

 

 

 

表紙と単行本扉絵では、脇の下を大々的にフィーチャー。

さわやかなフェロモンで読者を殺しにかかる。

 

 

 

 

百合方面も進展をみせる。

過剰なスキンシップで、浴場が欲情の空間に。

 

 

 

 

葉賀ユイのえがく女の子はコロコロとお人形の様に可憐だが、

どことなくデッサン人形風に無機質でもある。

ベッドで淫らに交わる姿と、道場で寝技を仕掛ける姿に大差がない。

かわいさの表現は洗練と抽象性をきわめ、記号論の域に達している。






 

 

高橋哲哉『ドキドキしすたー♡葵ちゃん』は、3巻で堂々完結。

横たわって満ち足りた笑顔で兄と「恋人つなぎ」する、カバー下の葵ちゃん。

記号的な妹像の最高到達点か。

 

 

 

 

最終巻でも作者はサーヴィス精神をゆるめない。

学園祭でメイドカフェをひらくのはまあ定番だとして、

われらが葵ちゃんはなぜかなんとなくなりゆきでノーパンでお給仕。

コーヒーポットをもちいた熱い視線誘導のトリックに幻惑される。

 

 

 

 

がむしゃらにひたすらにまっしぐらに、お兄ちゃんがだいすき。

不純物ゼロの兄妹愛をえがいた傑作として歴史にのこるだろう。




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『エクレア あなたに響く百合アンソロジー』

仲谷鳰『幸せは傷のかたち』

 

 

エクレア あなたに響く百合アンソロジー

 

作者:仲谷鳰 のん 伊藤ハチ 缶乃 めきめき ほか

発行:KADOKAWA 2016年

[ためし読みはこちら

 

 

 

百合の舞台は、音楽室が似つかわしい。

昨年11月に出たこのアンソロジーでは、仲谷鳰が舞台にえらんだ。

少女たちの愛憎が、バロック音楽の様な対位法でえがかれる。

 

 

にしお栞『クリーンルームの涙』

 

 

音楽室は、はげしく淫らな性愛のための隠れ家でもある。

こちらは即興で鍵盤を叩きつけるフリージャズ。

 

 

天野しゅにんた『人間的なエモーション』

 

 

漫画のジャンルのなかで百合はもっとも詩歌にちかいため、

しばしば「象徴主義」的な手法がもちいられる。

不器用な娘がヘアアイロンで友人を火傷させる『人間的なエモーション』は、

恋愛感情が沸点をこえた瞬間が、「火」のイメージによって網膜に焼きつく。

 

 

めきめき『1/365のご主人様』

 

 

めきめき『1/365のご主人様』のふたりは、アップルジュースを口移し。

蜜より甘いネクタルが、全身をとろけさせる。

燃え上がる炎と、したたり落ちる雫で、世界は構成されている。

 

 

伊咲ウタ『かみゆい』

 

 

『サヤビト』『現代魔女図鑑』の伊咲ウタは、これが百合漫画初挑戦。

本書の白眉だろう。

おしゃれな「チカ」の編みこんだ後ろ髪から、16ページの短篇がはじまる。

 

 

 

 

チカの気になる相手は同級生の「カオル」。

伸ばしっぱなしだが、つややかでうつくしい黒髪が特に。

髪をしばらせてほしいと申し出て、距離をちぢめる。

 

百合漫画とはすなわち、対比の妙だ。

些細なちがいが制服の少女をきわだたせ、立ち姿さえエロティックにする。

睦みあうのが必然とおもわせる。

 

 

唯野影吉『GAME OVER』

 

 

百合漫画をロック音楽にたとえるならハードコアパンク。

女と女とゆう似て非なるものがつかの間交錯し、火花と飛沫をちらす。

うつろなミニマリズムのなかへ宇宙をとじこめる。





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松本ひで吉『境界のミクリナ』2巻

 

 

境界のミクリナ

 

作者:松本ひで吉

掲載誌:『少年マガジンエッジ』(講談社)2015年-

単行本:マガジンエッジコミックス

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人間界を支配しにきたロリ魔女っ娘のミクリナが、

いつの間にやら人間界に順応した日常をえがくコメディ。

きょうも火責め(サウナ)やら水責め(水風呂)やらで大騒ぎ。

 

 

 

 

夏祭り回では、物体移動の魔法を披露。

ラムネの瓶からビー玉を抜き出し、幼女を笑顔にする。

このネタは、カバー下の謎ポエムの伏線なのでお見逃しなく。

 

 

 

 

腐れ縁の魔女仲間「インゲル」が登場。

ミクリナとちがい魔力がたかく、大人の姿に華麗に変身したり。

 

ちなみに「フドーさん」と言うのは、「不動産」が人名だと勘違いし、

あらゆる土地を所有する権力者と思いこんでいる。

 

 

 

 

インゲルはミクリナが大好き。

特にぷにぷにのほっぺが。

1巻にくらべて百合成分を増量!

 

 

 

 

16話に出てくる「椎名リサ」。

偏差値80超えの天才で、メカを自在にあやつる。

つねにお菓子を食べてるなど、キャラ造形がキマっている。

 

 

 

 

こちらは日曜朝のアニメ『プリティ☆モモカ』のヒロイン。

デザインは普通だが、『さばげぶっ!』ファンにとってうれしいネーミングだ。

 

 

 

 

松本ひで吉は、短距離のスプリントをくりかえして主導権をにぎる、

サッカー選手にたとえるならギャレス・ベイルの様な作家だろう。

だいぶとっ散らかっている本作だが、1話ごとの中身は濃く、

笑いのあとで不意に泣かせるカウンターアタックが炸裂する。





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