えびさわまよ『LiLy』

 

 

LiLy

 

作者:えびさわまよ

掲載サイト:『裏サンデー』(小学館)2016年-

単行本:裏少年サンデーコミックス

 

 

 

秋葉原にあらたなメイドカフェ誕生!

看板娘は手前の「かなで」。

小柄だがアイドルなみのルックスで人々を癒やす。

 

 

 

 

けれどもかなでは、キラキラした笑顔の陰で悩んでいる。

メイドなんてやめたいと。

だって彼女の本名は「奏(そう)」、高1の男子だから。

 

喫茶店を営む親がつくった借金1億円を返済するため、

店をメイドカフェに改装し、そこで働きはじめた。

 

 

 

 

元凶は姉だった。

弟をオモチャにし、女装させて楽しむ悪趣味にふりまわされてきた。

 

奏は外見はともかく、内面は男らしいタイプ。

しかし嫌がれば嫌がるほど、恥づかしがれば恥づかしがるほど、

ますます可愛く見えるとゆう魔のサイクルにはまる。

そして侠気を発揮してがんばる姿が、これまた健気でいじらしい。

「男の娘」の世界は、まるでアリ地獄。

 

 

 

 

こんな可愛いコを人が放っとくわけない。

街をあるけばナンパされるし、チンピラに襲われることも。

屈辱のあまり、かなでは涙ぐむ。

 

男の娘はぺったんこな胸もいいが、ぷりぷりのお尻もいい。

作者は新人だが、よくわかっている。

 

 

 

 

かなでが危機に陥ると飛んでくるのが、幼なじみの「心葉(このは)」。

メイドカフェの同僚でもある。

古武術の道場の娘で、ケタ外れの強さの持ち主。

 

 

 

 

萌え系漫画はおろか、バトル系漫画でもそうそう目にしない、

チンピラが気の毒になるほど残虐な攻撃のあと、啖呵を切る。

かよわい女子に暴力をふるうなんて許さないと。

 

 

 

 

男たちを天国へいざなう、これが本当の「冥途カフェ」ってな具合に、

切れ味するどいギャグにしびれる。

巨熊や大王イカとの戦いなども笑えるので、ぜひ単行本で。

 

 

 

 

とびきりの可愛さ、ドタバタアクション、頭のネジが外れてるギャグ……。

『わぁい!』休刊でやや下火になった感のある「男の娘もの」だが、

ここにきて大本命ヒロインが爆誕したのだった。





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もこやま仁『百合な私と悪魔な彼女(?)』

 

 

百合な私と悪魔な彼女(?)

 

作者:もこやま仁

掲載誌:『ヤングエース』(KADOKAWA)2015年-

単行本:角川コミックス・エース

[ためし読みはこちら

 

 

 

高校1年の転校生「西園寺みこと」のうつくしさは、全校の話題を掻っ攫う。

なかでも驚いたのが同級の「野々山やしろ」。

カノジョとは小学校以来の再会だから。

 

 

 

 

トロいやしろは、いつも男子にいじめられていた。

助けてくれるみことに恋心を抱く様に。

 

「男子=悪魔」とゆう思想が、本作の土台。

 

 

 

 

高校生になってもみことは、かわいくて優しくてカッコイイ。

やしろは求められるまま唇を許す。

男の子は大嫌いだけど、女の子ならあり。

むしろうれしい。

 

 

 

 

でも、カノジョは男だった。

先天的なホルモン分泌の異常で女らしく見えるだけ。

女体化を止めるには、だれかと毎日キスしないといけない。

 

つまり本作は、百合風味の男の娘モノ。

 

 

 

 

やしろは二重に騙された。

相手が女子とおもい安心してたら男子だった。

それ以上に、情熱的なキスが治療目的だったのに傷つく。

 

 

 

 

ここからの心理描写と駆け引きが読みどころ。

いくら騙され、利用されても、惚れた弱みでついつい流される。

嫌々してあげてるつもりなのに、キス顔のまま放置される屈辱とか。

 

作者は少女漫画出身(2007年に講談社『別冊フレンド』でデビュー)で、

純情乙女が恋に惑うラブコメ展開はお手のもの。

 

 

 

 

女心をたやすく手玉に取る、みことの小悪魔ヒロインぶりが印象的。

「男子=悪魔」としたら、最強の小悪魔は「男の娘」にきまってる。






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『姉妹ちがい 米田和佐短編集』

『僕の姉が魔法使いな件』

 

 

姉妹ちがい 米田和佐短編集

 

作者:米田和佐

発行:一迅社 2015年

レーベル:REXコミックス

ためし読み/過去の記事→『だんちがい』1巻/2巻/3巻/4巻/『えこぱん』

 

 

 

『だんちがい』テレビアニメ放映中の需要をあてこみ、短篇集が登場。

当ブログも連日の米田和佐祭りとなる。

 

初出は2010-15年で、目のハイライトを上の方に描き、

内面の強さが表現される様になったとか、画風の変遷を確認できた。

そして勿論、一作だけでは見えない作家の本質も曝け出されている。

 

 

 

 

『僕の姉が魔法使いな件』は姉弟もの。

パンチラや過剰なスキンシップなどで幻惑する姉の「愛」が、

実は魔法使いではないかと疑う話。

 

2014年ごろ、作者はケチのつけ様がない描線を手にいれた。

すべすべでふわふわな触感さえ感じさせる。

自由自在かつ安定感抜群。

水しぶきさえ、うつくしい。

これが魔法か。

 

 

『僕の姉が魔法使いな件 -amazing-』

 

 

生徒会副会長の「恵」は、脳筋暴力キャラ。

作者がどこまで意識してるか知らないが、

愛と恵は『だんちがい』の夢月と弥生そっくり。

たぶん描いてて気持ちいい、自身にとっての黄金比なのだろう。

 

本書収録作を読み返したら、三つ編みにリボンをつけた髪型ばかりで驚いた、

と米田はあとがきで白状している。

 

 

 

 

『とあるPたちの日常』は、かわいいボカロPのエピソード。

中身は男だが、女の子の気持ちを理解するため(?)女装している。

 

 

 

 

研究熱心なあまり(?)、男勝りな姉と公園デート。

姉が男役で、弟が女役のシチュエーションにクラクラする。

ラノベ設定とかボカロとか男の娘とか、あれこれ流行をとりいれつつも、

結局は、たがいを慈しむきょうだいの話になるのが米田流。

 

ワンピースなどの描写は入念だが、ファッション全体の印象はどこか昭和っぽい。

サブカル厨に媚びない作風が尊い。

 

 

 

 

『生徒会さてらいと!』も男の娘もの。

女装癖がバレてるとゆうハンデにもかかわらず生徒会長をつとめる。

彼(女)が頑張るのは、好きな男子が「しっかりしたコがタイプ」と言ってたから。

 

米田作品は、読者の琴線に触れる瞬間がかならずある。

 

 

『僕の姉が魔法使いな件 -amazing-』

 

 

初期の『えこぱん』に顕著だが、米田は本来中二病の人だ。

パッと見は地味でも、内側は熱いマグマが滾ってる。

 

しばらくネコをかぶって、流行にながされるサブカル厨の視野の外で技を磨き、

ふと気づいたら、米田和佐の時代が到来していた。






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コバヤシ少年の背中と腋とお尻

3話

 

 

『乱歩奇譚 Game of Laplace』1話/2話は探偵モノだから、「変装」がウリ。

囮捜査を志願したコバヤシ少年が着替える。

 

 

 

 

衣ずれ、ベルトのバックルの金属音。

白い靴のかわいらしさ。

あまりに細い足に驚嘆。

 

 

 

 

おそらくアニメ史上もっともセクシーな、男の脱衣シーンのひとつだろう。

皮下脂肪のない背中にそっと触れ、肩甲骨のうごきを感じたい。

 

 

 

 

ミイラ取りを取るためミイラになる。

コバヤシ少年の女装は変態趣味でなく、合目的々なもの。

ただ見るものを倒錯へみちびくだけ。

 

 

 

 

1話につづき薬で眠らされた少年。

その瞳はうつくしすぎ、目をつぶってくれないと仕事にならない。

 

目覚めたとき、わざわざ腋をみせるのは意識的か。

どんな匂いが、味がするんだろう。

 

 

 

 

つまらなく、うらぶれたものとして描かれる、囚われの少女たち。

あくまで少年愛の尊さの引き立て役でしかない。

 

 

 

 

4話でも得意のお尻ふりふり。

誘ってるのか。

それとも仔犬の様に無邪気なだけか。

 

わからない。

たしかめたい。

 

 

 

 

『乱歩奇譚 Game of Laplace』は知性でなく、本能にうったえる。

悪魔的で犯罪的なアニメだ。






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『乱歩奇譚 Game of Laplace』2話 「人間椅子(後編)」

 

 

人間椅子(後編)

 

テレビアニメ『乱歩奇譚 Game of Laplace』第2話

 

出演:櫻井孝宏 高橋李依 山下大輝 小西克幸 矢作紗友里

絵コンテ:山本天志

演出:木野目優

原案:江戸川乱歩

監督:岸誠二

シリーズ構成・脚本:上江洲誠

キャラクターデザイン:森田和明

総作画監督:山形孝二 鎌田祐輔

アニメーション制作:Lerche

放送日:2015年7月10日

[1話の記事はこちら

 

 

お茶の子さいさい、第一の事件をズバッと解決。

自分をハメた真犯人に、心から感謝する。

たのしませてくれて本当にありがとうと。

 

 

 

 

コバヤシ少年は「少年A」となった。

殺人者として吊るし上げられる。

 

 

 

 

生まれたままの、けがれなき瞳。

天上の真実をつたえるソプラノ。

たとえ世界が彼を敵視しても、信じられる。

 

 

 

 

防腐処理をほどこした屍体による「人間椅子」の謎を解く。

自信にみちた様子は、女体よりずっとうつくしい。

 

 

 

 

やはり本作のキーポイントは制服。

コバヤシのそれは、ジャケットの裾がひろがりワンピースみたい。

くねくねとしなをつくり、ぼくらを誘う。

 

 

 

 

変態家具の座り心地をたしかめる。

うらやましい。

椅子になりたい。

少年の体重や体温を感じたい。

 

 

 

 

「で、助手にしてくれるかどうかのテスト、合格ですか?」

「まぁギリだな」

 

仔犬みたく尻尾ふりふり。

つい視線がひきよせられる。

彼のかわいらしい臀部に。

 

 

 

 

禁断の慾望をときはなつ鍵。

コバヤシ少年、君はなんて罪ぶかい存在なんだ!






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