相崎うたう『どうして私が美術科に!?』

 

 

どうして私が美術科に!?

 

作者:相崎うたう

掲載誌:『まんがタイムきららMAX』(芳文社)2016年-

単行本:まんがタイムKRコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

本作の舞台は高校の美術

美術ではない。

主人公の「桃音」は願書の記入をまちがえ、普通科のつもりで入学した。

ちゃんとした絵なんて描けないし、描く気もないのに。

 

「きららの次世代を代表する」とのキャッチコピーが単行本帯にある。

2コマめのデフォルメを3コマめのクロースアップにつなぐ手並みなど、

萌え4コマの表現技法に習熟した、きららネイティヴ世代の作家らしい。

 

 

 

 

粘土をつかい自分の手の塑像をつくることに。

「手をつないでる構図」をモチーフにすると決め、早速スケッチ開始。

おそろしく描きづらいけど。

 

美術科・百合・ギャグの三原色のトーンをたのしむ漫画だ。

 

 

 

 

きららと言えば学校制服。

かわいいJKが、かわいい制服を着てれば、10000%かわいい。

一方で差別化がむつかしい。

本作は作業用のつなぎで美術科らしさをアピール。

 

 

 

 

みんなで美術館へ。

前衛藝術を愛する「紫苑」は、いつもはクールなのに気負いこみ、

謎めいたオブジェをみつけて評論家みたく解説するが、

それはクラスメートの「蒼」がうっかり落とした定期入れだった。

 

 

 

 

写真の課題のため、足をのばし野外撮影。

山にのぼって大好きな街の全景をおさめる。

 

本作は相崎うたうにとって初連載かつ初単行本だが、

ハッとする様なシーンをいくつか切り取るのに成功している。

 

 

 

 

美とゆう理念の周縁でたわむれる美少女たち。

そこは鑑賞者に幸福をもたらす百合色の展覧会だ。





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テーマ : 4コマ漫画
ジャンル : アニメ・コミック

タグ: 萌え4コマ  きらら系コミック  百合 

卯花つかさ『アニマエール!』1巻/如意自在『はるかなレシーブ』3巻

 

 

きらら系コミックを2作紹介。

卯花つかさ『アニマエール!』(ためし読み)は、チアリーディングもの。

単行本が5巻まで出た『はじおつ』の作者による新作だ。

 

 

 

 

チアリーダーはかわいい。

そして、きらら作品の女の子はかわいくないといけない。

ゆえに相性のよい題材と言える。

 

 

 

 

軽音楽部とかSNS部とか、きらら系作品は「文化部」をおもな舞台としてきたが、

最近は女子野球をとりあげたマウンテンプクイチ『球詠』に代表される様に、

スポーツで汗をながす少女たちの爽やかなセックスアピールを追求する。

 

 




 

 

如意自在『はるかなレシーブ』ためし読み/当ブログの関連記事は3巻突入。

競技性と女性美の両立とゆう点で、ビーチバレーにまさる種目はないだろう。

 

 

 

 

後輩やコーチなどの新キャラが登場したせいもあり、3巻はストーリー面が薄い。

きらら最大の弱点である。

かわいさなら世界一だが、プロットらしいプロットをもつ作品がほぼ皆無。

 

 

 

 

それでも夕刻の海を背景に肩をならべて絆をたしかめあう、

水着姿の少女たちはやっぱり絵になるし、心惹かれる。

 

 

 

 

買ったけど短すぎてはけないスカートも、水着にあわせれば問題なし。

可憐な娘をえがくため各種スポーツを利用してるだけな気もするが、

そんな貪欲さもきらら作品の魅力だ。

 

 


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テーマ : 百合漫画
ジャンル : アニメ・コミック

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桜井瑞希『いつか私は、君を裏切る』/石見翔子『しょーがくせいのあたまのなか』

 

 

きらら系コミックを2作紹介しよう。

まづは桜井瑞希『いつか私は、君を裏切る』(ためし読み)から。

女子高校のドロドロした人間関係がひきおこす事件を、

小柄で小生意気な「ウイコ」が探偵となって真相をあばくミステリ漫画。

JKが正面切ってJKを断罪する。

 

 

 

 

『フォワード』連載なのもあり、きららにしては鬱展開満載。

美少女たちの醜い内面を目の当たりにし、ウイコは呆然とした横顔をみせる。

 

 

 

 

本作は横顔が印象的。

うつくしい横顔同士がむきあえば、必然的にキスへ発展する。

百合とゆうミステリーがますますふかまってゆく。

 

 




 

 

つぎに石見翔子『しょーがくせいのあたまのなか』(ためし読み)。

アニメ化された『かなめも』につづく作品で、舞台は小学校。

おへそのチラリズムがまぶしい。

 

 

 

 

おきにいりキャラは、黒髪ポニーテールで清楚だが毒舌な「ふたば」。

連れションの変態性など、女子小学生のエロスを曝露する。

 

 

 

 

小学校はスキンシップの機会がひっきりなし。

まじめに授業をうけてるだけなのに、彼女らは禁忌の快感に身悶える。

 

 




『いつか私は、君を裏切る』

 

 

女学生はお人形の様に愛くるしいのに、いやだからこそ、

毒々しく自堕落な本性が僕らの目に際立って見える。



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火曜『ちょっといっぱい!』

 

 

ちょっといっぱい!

 

作者:火曜

掲載誌:『まんがタイムきららフォワード』(芳文社)2016年-

単行本:まんがタイムKRコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

「きららフォーマット」とは、思春期女子が(セックス以外の)さまざまな文化に触れ、

ひとびと(おもに同年代の女子)と交流しながら成長する姿をえがくもの。

10年代でもっとも成功した物語形式だろう。

 

本作のヒロインである16歳の「宮原もみじ」は、居酒屋の店員としてはたらく。

頭巾が猫耳っぽくてかわいい。

 

 

 

 

もみじは亡き祖母がやっていた居酒屋の、たのしそうな雰囲気が好きで、

調理や接客にもともと興味をいだいていた。

そして学校の帰り道、「こはる屋」とゆう店の前に立ってたら、

ちょうど修羅場で猫の手も借りたかったのでスカウトされる。

 

 

 

 

あかるい性格や手際のよさが評価され、もみじは正式に店員となる。

 

それにしても、メイドカフェさながらの絵面の破壊力!

どんだけボッタクられても文句は言えない。

 

 

 

 

こはる屋は料理にこだわる店。

タコさんもイキがよすぎてシメるのに苦労する。

 

 

 

 

美人ぞろいの店員同士のチームワークも良好。

たとえば仕入れ担当の「真澄」は大酒飲みなので、

客から酒の品揃えを信頼されている。

 

 

 

 

きらららしい、学園生活での百合エピソードもあり。

 

作者にとって4コマ漫画でない連載は本作がはじめてらしいが、

女の子がビビッドにかがやいていて、目をたのしませる。

 

 

 

 

もしあなたが、元気いっぱい健気にがんばる女子をみて癒やされたいなら、

本作はかならず値段以上の見返りを提供するだろう。

サービス業として完璧な仕事ぶりだ。





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タグ: きらら系コミック 

晴野しゅー『疾風ういんどみる!』

 

 

疾風ういんどみる!

 

作者:晴野しゅー

掲載誌:『まんがタイムきららキャラット』(芳文社)2015年-

単行本:まんがタイムKRコミックス

[ためし読みはこちら

 

 

 

文化系も体育会系も、リアルもファンタジーも、陸も空も、

きらら系コミックは手当たり次第にクラブ活動をとりあげてきた。

本作ではあらたに、「風鳴高校ヨット部」が海原を疾走する。

人魚姫さながらの美少女たちは、海が似合う。

 

 

 

 

小型ヨットにはふたりで乗る。

スキッパーが操縦役で、クルーはバランス取りなどをおこなう。

広い海でふたりきり、まるでデートみたい。

ヨットは百合のためにある。

 

 

 

 

ロープワークとか、向かい風でもヨットが前進する原理とか、

ゆるふわおもしろだけど読んでためになるのは、いつものきらら系4コマ。

たとえばハーネスをつけて舟から身を乗り出し、体重をかける身のこなしは、

バレエや、カンフー映画のワイヤーアクションみたく優雅。

 

 

 

 

ヨットの上で踊っていたのは、名門校のお嬢様である「鳳いさな」。

風鳴高校ヨット部部長「神代颯天(かみしろ はやて)」の凛とした美貌と、

あざやかな操船能力に惚れこみ、引き抜きをはかる。

 

 

 

 

好条件を提示されるも申し出をことわる、はやて。

乗員同士の信頼関係がないとレースはできない。

愛とゆう風をうけてヨットは走るから。

 

 

 

 

晴野しゅーは「しゅー」名義をふくめて10年以上のキャリアをもつが、

これが満を持しての初オリジナル単行本らしい。

絵柄はシンプルだが味わい深く、動きがある。

双子姉妹の「ミミ」と「ナナ」をちょっと見るだけでも、充実ぶりがつたわるだろう。

 

 

 

 

きららは、ただ絵が可愛いらしいだけの凡作もすくなくないが、

本作はすこぶる完成度が高い。

バランスがよすぎて破綻がなさすぎて物足りないくらいだ。

かわいさもギャグもトリビアも百合も、潮風とともに存分に吸いこもう。





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